こちらの記事は2018年9月19日の記事を2020年4月28日に加筆修正いたしました。

加筆修正箇所
・ヒートポンプ乾燥付き洗濯機の選び方を追記いたしました。
・おすすめのドラム式ヒートポンプ乾燥付き洗濯機を2020年4月28日の情報に更新いたしました。

「ヒートポンプ乾燥」をご存知ない人も多いでしょう。
エアコンの除湿で、洗濯物を乾燥させるイメージです。なんと、水道代も電気代もおトクです。

洗濯から乾燥までしてくれる乾燥機付き洗濯機は、忙しい現代人にとって本当にありがたい存在です。仕事をしながら、家事もしなくてはならない主婦なら尚更のことでしょう。
また、洗濯物を干さなくていい乾燥機付き洗濯機は、毎年やってくる花粉のシーズンに悩まされている花粉症の人にとっても必需品です。

この記事では、「ヒートポンプ」とはどのようなものか、解説とおすすめの製品をご紹介いたします。

ヒートポンプ乾燥とは

ヒートポンプの特徴・メリットは、なんといっても省エネ&節水効果に優れていて、衣類を傷めずに乾かせるということです。

洗濯乾燥機の乾燥方式は、大きく記の2つに分かれます。

・ヒーター式(水冷式)
・ヒートポンプ式

ヒートポンプの仕組み

洗濯後の衣類は水分を多量に含んでいるため、洗濯槽内の空気も湿気を含んだ状態になっています。

ヒートポンプの”ユニット”には,洗濯槽内の空気に含まれた湿気を除湿することのできる「冷却器」と、除湿後の空気を温める「過熱器」とがあります。

・湿気の含まれた空気は冷却器によって冷やされ、水分を取り除き除湿されます。
・湿気のなくなった空気が、今度は放熱器を通ってカラカラに乾いたドライな温風にかわります。
温風がドラム内部に戻って衣類を乾燥させます。

乾燥させる際に、水分を吸収して湿った空気が冷却器に運ばれて除湿、という一連の空気の流れになります。

この乾燥を行う仕組みが「ヒートポンプ式」です。

ヒートポンプのメリット

ヒートポンプ式のメリットを「ヒーター式」のものと比較して解説します。

ヒーター式
洗濯物を洗濯機内でヒーターにより温めて乾燥させます。発生する水蒸気を水で冷やしながら排水するため、乾燥時にも冷却水を必要とします。
しかし、乾燥時に高温になるため、衣類を傷めてしまうというデメリットがあります。
ヒートポンプ式
ヒーターは水も使用しなくていいため、大幅な省エネ&節水効果ができるのが最大のメリットです。
それに加え、乾燥する時の温度が65℃〜70℃と低めなので、大切な衣類を傷めにくいのが嬉しいポイントです。

ヒートポンプで乾燥させた際の電気代

ヒートポンプ乾燥は水が不要なため、高い節水効果があります。そのため、ヒーター式と比較して電気代も低いのもメリットです。

某メーカー比較では、6kg容量の洗濯・乾燥1回にかかる電気代として以下のような結果が出ています。

ヒートポンプ式(ドラム)・・・17.8円
ーター式(水冷除湿タイプ)(ドラム)・・・50.8円
ヒーター式(排気タイプ)(縦型)・・・59.4円

ヒートポンプ式の電気代が、ヒーター式の半分以下なのがわかります。

ヒートポンプ乾燥付き洗濯機の選び方

容量で選ぶ

乾燥付き洗濯機には大容量のものから、2人暮らし向けのコンパクトなものまで幅広くあります。

4人以上で暮らしている場合は8kg、6人以上で暮らしている場合は9kg以上の大容量なものがおすすめです。

容量が大きければ多いほど本体の大きさが大きくなるため、設置場所をあらかじめ考えた上で購入しましょう。

設置場所が狭い場合は、コンパクトなサイズ感のものがおすすめです。

また、洗濯できる容量と乾燥できる容量は数が違うため、購入する際は両方チェックしましょう。

機能性で選ぶ

ヒートポンプ乾燥付きの洗濯機には日々の洗濯を楽にしてくれる機能が付いたものも多くあります。

例えば、無線LAN機能利用して、スマホと接続することで外出先からもスマホで洗濯を行うことができたり、洗濯機の管理を行える機能などがあります。

また、洗剤などを自動で投入できる機能があるものなら、洗濯の度に洗剤を入れる必要がないため、洗濯時間の短縮にもつながるでしょう。

他にもAIで洗濯物の状態を把握して、適切な洗い方を自動で判断して行ってくれるものもあります。

おすすめのドラム式ヒートポンプ乾燥付き洗濯機

パナソニック NA-VX300AL

パナソニック NA-VX300ALは、6kgクラスの大容量の洗濯物でも約98分とすばやく乾燥を完了してくれます。

除菌を行いながら、傷みや縮みも抑えてくれるため、衣服へのダメージも少なく安心して乾燥できるでしょう。

ダニバスターコースを使用すれば、約65℃の温風でプレ乾燥を行い、洗濯時に洗い残されたダニなどのアレル物質を徹底的に落としてくれます。

エコナビを搭載しているため、水分が抜けやすい衣服の乾燥時間を自動で短縮してくれることで節電効果も得られます。

また、泡洗浄を行うことで繊維の奥の汚れまで徹底的に綺麗にしてくれるでしょう。

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東芝 ZABOON TW-127X8L

東芝 ZABOON TW-127X8Lは、大風量を起こすことでシワを伸ばしながら、約7kgの洗濯物を約108分で乾燥してくれます。

毛布などの質量の多いものも乾燥できるため、天気の悪い日でも快適に洗濯することができるでしょう。

通常よりもシワを抑えて、乾燥を行ってくれる上質乾燥や、水洗いが難しいものを消臭してくれる消臭コースなど、様々な乾燥モードが付いています。

また、スマホと連携することで、外出先からの洗濯予約や、運転状況の確認などを行えます。

洗濯液を自動で投入してくれるため、忙しい日々でも楽に洗濯を行えるでしょう。

シャープ ES-G112-TL

シャープ ES-G112-TLは、シャープの独自技術「プラズマクラスター」を放出することで、乾燥時に発生しやすい静電気を抑えてくれます。

水で洗うことができない洗濯物でも、プラズマクラスターの効果で消臭・除菌を行うことができます。

ホームクリーニングコースを使用すれば、型崩れを防ぎながら、落ちにくい汚れを徹底的に落とすことが可能です。

また、DDインバーターと呼ばれる静音設計がされているため、動作音が静かで夜間の洗濯もしやすいでしょう。

毎秒100万個以上の水滴を衣服に噴射しながら洗うことで泥汚れなどのしつこい汚れも綺麗にしてくれます。

お洗濯の豆知識

シワになりやすい衣類の洗濯には困っている方も多いでしょう。

この項目では、ヒートポンプ乾燥機を使った、シワになりやすい衣類のお洗濯・乾燥の仕方をご紹介します。

・洗濯容量を少なめにして、運転時間は短めに設定します。
・生乾きの状態で吊り干しすることにより、水分を含んだ洗濯物の重さでシワを軽減して乾かせます。
・乾きずらい厚手の衣類で、外干しで乾ききらなかったものだけ、乾燥機に入れて最後の仕上げをします。


干すのが大変な大型の洗濯物や、日焼けによる色褪せが心配な厚手の衣類は、このようにしてヒートポンプ乾燥機を活用させるのがおすすめです。

ヒートポンプ乾燥のまとめ

  • ランニングコストをできるだけ下げたい日々のお洗濯には、ヒートポンプ乾燥機つき洗濯機がオススメです。
  • 節電・節水面だけでなく、ヒートポンプによる乾燥方式で衣類にも優しい洗濯機です。

ヒートポンプ乾燥の特徴とメリット

  • 水を使用しなくていいため、大幅な節水効果がある
  • ヒーター式と比較して電気代が半分以下で節電できる
  • 温度が65℃〜70℃と低めなので、衣類を傷めにくい
  • ダニの死滅・アレルゲン物質除去機能がある製品も出ている

コストパフォーマンスにおいても実力を発揮してくれる便利なヒートポンプ乾燥機つき洗濯機は、忙しい毎日の家事の時短にもつながるでしょう。