いまや腕時計は100均でも買える時代ですが、それでも時刻はスマホでわかるから腕時計は買わない、という人が増えています。
国内における腕時計市場も数量的には縮小する傾向にありますが、一方で、売れ筋商品の価格帯は10万円以上の高級品にシフトしており、売上の金額ベースではむしろ堅調に推移しています。
このことは腕時計が単に時間を知るための道具としてのみならず、ファッションアイコンやステータスシンボルとして買い求められていることを意味しています。そうした中であらためて注目されているのが、スイスの腕時計ブランドです。

古き良き伝統と革新的な技術が融合したスイスメイドの腕時計には、ファッションやステータスの点で国産品にはない魅力があります。

「でも、お高いんでしょう?」と思われるかもしれません。お任せください。スイスの腕時計は決して「高嶺の花」ばかりではありません。

ここでは学生や若者でも手が届く高コスパのスイス製腕時計ブランドを中心に解説いたします。

スイス腕時計は高級ブランドだけではない

スイス時計協会の資料によると、現在、スイス国内で腕時計製造にたずさわる企業は約570社とされ、腕時計ブランドの登録数は100以上にのぼります。

ですが、その全てがパテック・フィリップのような超高級腕時計ブランドというわけではありません。

スイスの時計産業は、宝飾工芸品レベルの特上ランクから、学生でも買えるエントリークラスまで、幅広いラインナップをそろえています。

こうした商品展開の多様さと、クラスを問わず高品質で魅力的な製品造りが「SWISS MADE」ならではのブランド力を確立しています。
ここではお手頃価格のメンズコレクションを中心にスイスの腕時計ブランドと売れ筋の商品を解説します。

スイスミリタリー

シンプルでハイセンスなデザインと、幅広いラインナップで人気のスイス製カジュアルウォッチ「SWISS MILITARY(スイスミリタリー)」は人気のブランドです。

その歴史は創設者のハンス・ノール夫妻が腕時計メーカー「Hanowa Aktiengesellschaft(ハノワ株式会社)」を設立した1963年にスタートしました。

「SWISS MILITARY HANOWA(スイスミリタリー・ハノワ)」はハノワ社が1990年に立ち上げたセカンドブランドです。

スイスのメーリンを拠点にスポーツウォッチや多機能ウォッチ、ヘビーデューティースタイルのカジュアルウォッチなど魅力的なモデルを開発製造し、世界中の時計ファンと、ファッションに敏感な人々から高い支持を得ています。

ML-318はスポーティな印象

ML-318はスポーティなマリンテイストが特徴の人気モデルです。

ブラック塗装ダイアルとベゼルは視認性に優れ、風防には傷に強いサファイアクリスタルガラスを採用しています。またリューズ芯のガスケットを2重にすることで防水機能を強化して、10気圧防水の耐水性を実現しています。

ムーブメントはスイス製クオーツを採用。エレガントなスポーティースタイルで、カジュアルはもちろんビジネスシーンでも活躍できるオールマイティなモデルです。

FHBはレトロ・クラシカル

レトロ・クラシカルなヨーロピアンスタイルの腕時計がいま大人気のブランド、FHB。創設者のフェリックス・フーバー氏は、1960年代からウォッチデザイナーとして活躍し、1973年にはスイスの老舗腕時計ZENO社の代表に就任しました。

その後はZENO Watchの開発製造に精力を傾ける一方で、自身の名を冠したプライベートブランド「FHB(Felix Huber Basel)」を生み出しました。

FHBのデザインテーマは、ヴィンテージ&ベーシック。歴史あるスイス時計の古き良き伝統を継承しながら、現代にマッチした魅力的なスタイルを提案しています。

F901-SWA-GYはクラシカル

F901-SWA-GYはクラシカルなアラビア数字を施した円形ダイヤルの中に、スモールセコンドを搭載したクラシカルなデザインの人気モデルです。

ケースはスクエア型の4辺をふくらませたクッション型で、シックなリーフ針とともにレトロで格調高い腕時計に仕上がっています。ムーブメントは高精度なスイス製クォーツムーブメントを採用しています。

リベンハムはスイスと日本の合作

腕時計界の超新星ブランドリベンハム(Libenham)は、スイスと日本のコラボレートから生まれました。

「Libenham」のブランド名は、ドイツ語で「愛」を意味する「Lieben(リーベン)」と、創設者ハマー(Hammer)兄弟の名字を合成したものです。

「Libenham Watch」は、「人と自然」「時間と人」「自然と時間」のつながりをテーマにデザインしています。ムーブメントは機械式の自動巻を採用。持つ人の動きを時間に変えるクラシックな機械の精緻な動きを楽しめるように「Libenham Watch」は裏蓋をシースルーにしています。

Re collection LH90036Re

リベンハムの「Re collection」シリーズは、19世紀末から20世紀にかけてヨーロッパの文化を華やかにいろどった「美しき時代(ベル・エポック)」の古き美しきスイスの景色をモチーフにした、エレガントでクラシカルなデザインが特長です。

3針の軸をオフセンターに配置した文字盤には、バウハウス調のシンプルなフォントと分刻みの目盛をプリントしています。裏面は自動巻ムーブメントの複雑な構造と動きを楽しめるシースルーバックにしています。

カジュアルからフォーマルまで、デイリーユースのあらゆるシーンにふさわしい個性と品格にあふれる時計です。

モンディーンはデザインの評価が高い

モンディーンは計輸入販売会社1951年にブラジルで設立された時計輸入販売会社「Frank & Bernheim」を祖としています。

1954年には社名を現在のMONDAINEに変更し、1960年代にスイスのビベリスト市に工場を設立。以後、今日にいたるまでスイスの時計メーカーとして家族的な経営を維持しています。

モンディーンのブランドを一躍世界に知らしめたのは、1986年に発表したスイス国鉄オフィシャル鉄道ウォッチコレクションでした。

このシンプルモダンなテイストのコレクションは、1944年にスイス人技術者ハンス・ヒルフィカーがスイス連邦鉄道のために設計したステーションクロックをデザインのモチーフにしています。

スイス国鉄を象徴する大型クロックを腕時計に転用した視認性の高いデザインは高く評価され、いまも世界中の人々に愛されるロングセラーになっています。

1993年にはデザインのクオリティが評価され、「German Design Plus 」賞を獲得。近年では建築家マリオ・ボッタとのコラボレーションウォッチをはじめ、アーティスティックな限定モデルを発表しました。

2014年には、世界で最も親しまれているフォント「ヘルベチカ」をイメージした、ヘルベチカコレクションを発表し、プロダクトの幅を広げています。

クラシック ピュアはシンプル好きや鉄道マニアにおすすめ

1986年の登場以来、世界中の人々に愛され続けている、スイス国鉄(SBB)オフィシャル鉄道ウォッチ。

2015年にコレクションに加わった「クラシック ピュア」は文字盤にSBBの文字も「MONDAINE」のブランド名も入っていない、初めてのピュアスタイルで、スイス鉄道ステーションクロックのデザインを忠実に再現した初めてのコレクションです。

シンプル好きな方や鉄道マニアの方に一推しのモデルです。

ティソはスポーツ界でも有名

スイスを代表する名門時計メーカーティソ(Tissot)は、日本では古くから「ティソット」の名で親しまれてきましたが、現在はスイスの発音に習い「ティソ」と表記されています。

ティソは1853年にシャルル-フェリシアン・ティソと、シャルル-エミール父子により設立されました。当初は上流階級向けの高級時計を得意としていましたが、やがて産業革命の波に乗って機械式の生産設備を導入し、精巧な腕時計の大量生産を開始しました。

現在ではスウォッチ・グループ傘下にあって、ミドルレンジを代表するブランドに成長しました。

トラディショナルな腕時計を毎年400万個以上生産する一方、NBAやラグビーワールドカップをはじめ、数多くのスポーツイベントでオフィシャルタイマーに認定されるなどスポーツ界の発展を支える存在になっています。

ちなみにティソは自社のロゴマークにスイス国旗を加えることを認可されている数少ない企業のひとつでもあります。

トラディション オートマティック オープンハート

ティソの人気モデル、トラディション オートマティック オープンハートは、レトロ調の優雅なカーブを描く丸型ケースと伝統的なギョシェ加工を施したダイヤルがシックで魅力的なウォッチです。

12時の位置にはトゥールビヨン風の小窓があり、高精度機械式ムーブメントの正確な動きを楽しむことができます。気品あふれるクラシックなスタイルは、ビジネスからフォーマル、カジュアルまでシーンを選ばずに着用できる柔軟な対応力を備えています。

オリス

オリスは1904年にジョルジュ・クリスティアンとポール・カッティンにより、スイスのヘルシュタインという町に設立されました。社名の「オリス」は創業地を流れる美しい小川にちなんでいます。

創業当初から腕時計の製造に特化したオリスの経営方針は、まだ懐中時計が主流だった当時としては大胆で果敢な挑戦でした。その戦略が功を奏して、わずか7年で300人を超える従業員を抱える大企業に成長しました。1938年には、日付を針で示す「ポインターデイト」を発表。1941年には手袋をつけていても扱いやすいようにリューズを大型化した「ビッグクラウン」を発表するなど、斬新で実用的な発想と技術を投入した人気モデルやロングセラーモデルを数多く開発しています。現在はスウォッチグループ傘下のミドルレンジブランドとして、自社製造のムーブメントを搭載したハイクオリティな機械式時計を世に送り出しています。

ORIS AQUIS デイト

ORIS AQUISは2011年に誕生したダイバーズシリーズで、30気圧=水深300m以上という本格的な防水機能と逆回転防止ベゼルを備えています。機能性や操作性が非常に高く、ラインナップが豊富で、デザイン的にも無駄がない理想のダイビングウォッチとして好評を博し、誕生と同時にオリスを代表する人気モデルになりました。AQUISデイトは6時の位置に日付を表示する機能を備えた定番モデルです。ダイビングに必須の機能を搭載しながら、デイリーユースに最適なファッション性をもあわせ持つ万能スポーツウォッチです。

メンズに適したスイス時計のまとめ

  • スマホの普及により腕時計のユーザーが減少する一方で、高級時計を好む方が増えています。
  • スイスの腕時計は決して「高嶺の花」ばかりではなく、学生や若者でも手が届く高コスパのブランドも数多くあります。
  • 古き良き伝統と革新的な技術が融合したスイス製の腕時計には、国産品とはちがった魅力があります。