IWC パイロット・ウォッチの歴史と概要

IWCが本格的に時計事業に参入し、パイロットウォッチを発表したのは1936年のことで、当初は軍用として開発されました。

パイロットウォッチとは飛行機乗りのためにつくられた時計のことです。

厳密な工業規格や基準はないものの、その歴史は古く、1915年にブライトリングが最初のクロノグラフを制作すると、「腕に装備する計器」としてさまざまなパイロットウォッチが開発されました。

飛行機乗りにとって飛行機の位置の割り出しや、時間計測や計算をしやすくする機能を持ったパイロットウォッチは重要で、蛍光塗料が使われ、視認性が確保されているなど工夫が凝らされています。

IWCによるパイロットウォッチのシリーズはロングセラーモデルや人気モデルが多く、多彩です。

IWCとしてのパイロット・ウォッチの最初のモデルは「マーク9」ともいわれる「スペシャル・パイロット・ウォッチ」です。

その後正式にマークがつけられ、1948年に「マーク11」が発売されました。この「マーク」はイギリス空軍が使用していた軍用語で、時計以外のさまざまな軍用機器に使われていたといいます。

その後「マーク12」が発売されたのは46年後となる1994年のことで、以降「マーク13」と「マーク14」は存在せず、1999年に「マーク15」が、2006年には「マーク16」が発売され、2012年に「マーク17」が発売されました。新作である「マーク18」は2016年に発売されています。

このほか人気モデルとしてマークシリーズ」「パイロット・ウォッチ・クロノグラム」「ビッグ・パイロットウォッチ」などがあります。

IWC パイロット・ウォッチの特徴

IWCのパイロットウォッチの特徴はコックピットの磁気の影響を考慮した高い「耐磁性能」と「視認性」、「耐久性」にあります。

また、さまざまなシーンに合わせやすく使い勝手もよいといえます。

人気モデルのマークシリーズであるマーク18はステンレスティール製でケースの厚みが11mmとなっており、両面に反射防止加工を施して、気圧が急激に変化しても対応できるようにサファイアガラスが採用されています。

また、マークシリーズ以外のパイロット・ウォッチ・クロノグラムはストップウォッチを搭載していて、このような時計をクロノグラムといいます。

クロノグラムモデルはさまざまなメーカーから発売されており、IWCのクロノグラムは「スプリットセコンド・クロノグラム」が搭載されていて、秒針を2本備えることにより、中間タイムを連続で計ったり、複数の経過時間を計測ことが可能です。

また、5連のブレス調節可能なバックルで細かくサイズを合わせることができます。

ビッグ・パイロットウォッチはその名の通りケースの厚さが16㎜、直径が46㎜と他のパイロットウォッチよりサイズが大きくなっています。

中でも「ビッグ・パイロット・ウォッチ・プティ・プランス」には、ほかのビッグ・パイロットウォッチに飛行機が刻印されているのに対して、パイロットでもあり作家でもあったアーントワーヌ・ド・サン=テグジュペリへのオマージュモデルとして彼の作品である「星の王子さま」が刻印されているのが特徴です。

IWC パイロット・ウォッチの価格帯

価格帯
IWC パイロット・ウォッチ
¥400000~¥140000

IWCのパイロットウォッチの価格帯は人気モデルのマーク18で40万円台です。このほかパイロット・ウォッチ・クロノグラフは40万円台から60万円台、ビッグ・パイロットウォッチは100万円台から140万円台となっています。

このように、スイス製の高級時計の中では比較的リーズナブルといっていいでしょう。

また、2016年に新たに発売された「マーク18」はステンレススティール製モデルで、旧モデルである「マーク17」採用されていた3日分の日付表示が1日分となり、ケース径も1mm小さい40mmとなっています。

ただし、「本質にまで絞り込んだデザイン」というコンセプトは変わらず、価格は529,200円となっています。

 

[amazon_link asins=’B01MCW43R7,B0757MLXNP,B07KTP451H’ template=’test’ store=’dorekau-22′ marketplace=’JP’ link_id=’c42b5f52-14e3-4dba-9bac-055572141200′]

IWC パイロット・ウォッチの2019年時点での新作について

IWCシャフハウゼンは、2019年1月14日にジュネーブで開催された国際高級時計見本市(SHH)で、1948年以降、英国王立空軍のために生産されている「パイロット・ウォッチ」コレクションから、新しい”スピットファイア”シリーズを発表しました。

スピットファイアとはレジナルド・J・ミッシェルによって設計された英国戦闘機の名前です。

“スピットファイア”シリーズのモデルの1つである、パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・スピットファイア”ロンゲスト・フライト”はスィーブ・ボールトビー・ブルックスとマット・ジョーンズの2人のパイロットがスピットファイアで世界一周する時に使われるために開発されました。

ベゼルを上から押しながら、希望のタイムゾーンを選択して手を離すと、時針、昼夜確認のための24時間表示、日時表示の各機能がタイムゾーンに合わせて自動的に変更されるタイムゾーナース機能が付いています。

価格は1573000円です。