こちらの記事は2021年6月13日に加筆修正いたしました。
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この記事では漢和辞典の用途や選び方、小学生、中学生向けのおすすめ商品を解説します。
調べものはインターネットですることが多くなっていますが、小学生~高校生の学生には、紙媒体の辞書が必要な場面は多く存在します。
漢和辞典と漢字辞典の違い
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漢字辞典と国語辞典の違い
国語辞典は、熟語の読みや意味を解説したものですが、漢字辞典は漢字単体の読み方や意味を解説しているという違いがあります。
例えば「明日」を例にとった場合、国語辞典は「明日」の読みや意味を解説しており、漢字辞典は「明」「日」それぞれについての読みや意味が解説されています。
また、漢字辞典には、読みだけではなく画数、部首(“へん”や”つくり”)で漢字を探せる索引があります。
漢字辞典は単字の読みや意味が掲載されている
漢字辞典には漢字単体の読みや意味が掲載されています。
一般的な漢字辞典の主な掲載項目は「部首・画数・読み方・人名読み・筆順・意味・旧字体・四字熟語」などです。また、漢字辞典は基本的に現代日本語の表記に用いられる漢字に関する情報を提供しています。
漢和辞典は漢文を読むための情報が掲載されている
漢和辞典は漢字辞典に掲載されている項目に加え、漢文を読解するための中国古典における字義や用法を掲載しています。
漢和辞典が必要になる場面
漢和辞典は国語辞典に比べて用途が少ないように感じますが、次のようなシーンでは漢和辞典があることが望ましいでしょう。
漢和辞典が必要な場面①:漢文を読むとき
漢文は中学校の国語の授業で登場し、高校で本格的に学習するようになります。
漢文を学習するにあたっては、漢和辞典を用意しておくことが望ましいでしょう。
漢和辞典が必要な場面②:漢字に親しむため
漢和辞典は、漢字を調べるのに「読み(音・訓)」「部首(へん・つくり)」「総画数」から探します。
ひとつの漢字にいくつもの読み方があることや、部首に名前があることを知って漢字に親しむためにも、漢和辞典は役に立ちます。
漢和辞典が必要な場面③:受験対策
頻度が多いとはいえませんが、中学入試問題で漢和辞典の使い方についての出題がされることがあります。
昨今は辞書の引き方が分からなくても、文字をコピーペーストしてインターネットで検索すれば事足りるようになり、漢和辞典の使い方を知らない子供が増えています。
いざということに困らないように、普段から辞典に親しんでおくことも必要といえるでしょう。
漢和辞典の選び方
漢和辞典の選び方①:使う人の年齢によって選ぶ
漢和辞典は各出版社からさまざまなものが出版されています。
一番の違いは漢字の掲載数でしょう。高校生以上なら掲載数の多いものを選ぶことをおすすめします。
小学生は授業で習う漢字も少ないですから、掲載数よりも見やすさや扱いやすさ、解説のわかりやすさなどを重視して選ぶのがよいでしょう。
辞書の紹介や帯に「小学生向け」「中学生向け」「高校生向け」などと書いてあるものも多いため、参考にして年齢に合ったものを購入しましょう。
漢和辞典の選び方②:目的や使用用途に合わせて選ぶ
漢和辞典を選ぶときには使用目的にも照らし合わせて選ぶとよいでしょう。
漢文をしっかり学習するための辞書を選ぶ場合、古典中国語の文法の説明がしっかりなされているかどうかや、例文が豊富に掲載されているかがポイントです。
漢字に親しむ目的や漢字の読みと意味を調べるために使う場合、索引が使いやすいものや、字が大きめで見やすいものを選ぶことをおすすめします。
漢和辞典の選び方③:索引の見やすさで選ぶ
漢和辞典は「音訓索引」「部首索引」「総画索引」のいずれかから調べる漢字を探すのが基本の使い方です。
辞典によってこの索引の並び順が違ったり、基本の3つ以外に「〇年生で習う漢字」のようにオリジナルの索引が用意されているものもあります。
索引が使いにくいとなかなか目的の漢字にたどり着けずストレスになるため、内容だけではなく索引のページも購入時に確認するようにしましょう。
漢和辞典の選び方④:文字の大きさやイラスト入りかどうか
漢和辞典には、モノクロでイラストや挿絵が入っていない情報量重視のものもあれば、イラストやキャラクターを使い、カラー刷りで見やすさや楽しさを重視したものもあります。
小学生が初めて使う辞書として購入する場合、カラーでイラスト入りを選ぶと楽しく学習できるでしょう。
小学生に向いているおすすめの漢和辞典
小学生には、掲載数が多い漢和辞典は必要ありません。
学校で習う範囲の漢字を楽しく学習することを優先して、イラストやキャラクターを使った見やすくわかりやすい辞典を選ぶのがよいでしょう。
[学研]新レインボー 小学漢字辞典改訂 ワイド版
全ページオールカラー、イラストや写真もカラーで見やすい紙面。解説もイラスト入りでわかりやすく作られています。
巻頭にことわざ・慣用句、日本の伝統行事など、巻末にはアルファベット略語集や百人一首の解説などが掲載され、漢字を調べるだけにとどまらない内容の豊富な辞典です。
[光村教育図書]小学新漢字辞典 (光村の辞典)
学校の教材として使われる書籍を多く出版している光村教育図書の漢字辞典です。
大きい文字で読みやすく、漢字を楽しく学べるコラム、和語やことわざ、慣用句、四字熟語も多数収録しています。
[旺文社]小学生のための 漢字をおぼえる辞典
オールカラーで、1年から6年まで、学年ごとに紙面を色分けし漢字が探しやすくなっています。
漢字一つひとつにカラーイラストが入っていて、初めて漢字を習う子供も楽しみながら学習ができます。
中学生に向いているおすすめの漢和辞典
中学生用は、日常的に漢字を調べるものなのか、漢文を読みたいのか、受験対策かなど、目的を意識して選ぶとよいでしょう。
[学研]現代標準漢和辞典
教科書にしっかり対応。中学生向け漢和辞典です。
中学受験から高校受験まで、学習に幅広く役立つ内容で、漢詩や漢文は1-2ページのコラムとして掲載しています。
[三省堂]例解新漢和辞典 シロクマ版
例解新漢和辞典は教師からも推奨されているスタンダードな漢和辞典です。
中学生の学習から一般まで幅広く使える内容です。
[旺文社]漢和辞典
親字の成り立ち・構造などを詳しく分かりやすく説明した「解字」欄、漢文の読解力を高める「語法」欄のほか、「参考」「注意」「同訓意義」「難読」欄なども行き届いた内容で、受験用としても充分な内容です。
パソコンに便利なJISコードも掲載しています。
漢和辞典についてのまとめ
- 漢和辞典は、単字の読みや意味、漢文を読むための情報などが掲載されている辞典です。
- 漢和辞典は使う人の年齢や目的、索引の引きやすさや見やすさ(文字の大きさ、カラー)などを考慮して選ぶとよいでしょう。
- 小学生向けにはイラストや写真入りで見やすいもの、中学生向けには漢文に関する内容が掲載されているものや、受験対策として使える教科書に準拠したものなどがおすすめです。