MORITZ GROSSMANN アトゥムの歴史と概要

MORITZ GROSSMANN(モリッツ・グロスマン)時計は1854年にドイツ東部で創立された時計工房です。

100年以上の時を経て、モリッツ・グロスマンの時計に魅せられた、時計師クリスティーネ・フッターグロスマンが、商標登録を取得、そして2008年に「シンプルでありながら機械的に完璧な時計」という、モリッツ・グロスマンの純粋な時計作りを理念に掲げ、
マニュファクチャール(ムーブメントから自社一貫製造する)ブランド「モリッツ・グロスマン」として復活します。

針を一本ずつオイルランプにかざして焼き戻す事で、柔らかなブラウンバイオレット(紫と茶色の中間色)に発色、この基調にあわせて、インデックス数字やムーブメントネジなどのカラーを統一する点は、モリッツ・グロスマンの特徴で、細部にまで時計師による手仕事の美しさと、長年に亘って正確な時を刻む時計はコレクターたちを魅了してやみません。

モリッツ・グロスマンは、現在3シリーズを基柱としています。2010年ファーストモデル「ベヌー」を発表しました、歴史的な懐中時計にみられる特徴に加え、研ぎ澄まされた針や手仕上げのムーブメント(時計の心臓部分)など独自性を加えました。

搭載する自社製手巻きのムーブメントや、洋銀製の3分の2プレートやねじ留めのゴールドシャトンといった伝統と、取り外し可能な手巻き機構などにみられる独自設計が融合した名機です。

「テフヌート」は12時と6時が植字され洗練されたデザインゴールドの細見のケースです。わずか3.45mm厚の自社製手巻きの薄型ムーブメントを搭載しています、中央に膨らみをもたせたリーフ針や真ん中が隆起したゴールドのバーインデックスなど熟練した時計師の手でしあげられたおり、デティールの美しさが際立ちます、かつ対照的なレイアウトが特徴の現代的な雰囲気が漂います。

クラシックな「アトゥム」はシンプルな3針と時計師の高い技術と伝統によって生み出されたピラー支柱、ムーブメントの基調を崩さむようゴールドシャトンにはホワイトサファイアが採用されています。

リューズでの時間合わせのときに、リューズを引きっぱなしにしなくてよいグロスマン製プッシャー付き巻き上げ機構を搭載しています。

MORITZ GROSSMANN アトゥムの特徴

「アトゥム」は直径41.0㎜、厚さ11.1㎜シンプルで実用的かつ、どこか力強いデザインが印象的です。

時刻合わせが特徴的で、まずリューズを引くと秒針が停止して、元の位置に戻ったリューズで時刻合わせを行います。

その後リューズ下のプッシュボタンを押すとリスタートしました。

この機構によりリューズを押し込んだ際に分針の位置が移動してしまうことを防止します。(グロスマン製プッシャー付き巻き上げ機構)テンプ(時計の心臓部)は懐中時計並みの大きい物が採用されているため、安定した精度を保つ事ができます。

文字盤はアラビア数字ではなく、繊細に面取りされたバータイプです。

アトゥムの針は熟練した時計師により手作業で磨かれた、ランセット型(先のするどく尖った)型で、ダイヤルのインデックス(何時何分)と見事に調和しています。

アトゥムシリーズの中でアトゥム・デイトは外周に日付表示を搭載しているのが特徴で、数字をブルーにし、日付け表示の上をマーカーが動くため、分針と重なりあう事はありません。

アトゥム・ピュアシリーズはケース素材にステンレススティール製を使用し、アトゥムよりもさらに外観が強調され、表面が磨き上げたメタリックのような光を放しています。

裏面はシースルーになっており、時計の心臓部や素材の美しさを見る事が出来ます。

MORITZ GROSSMANN アトゥムの価格帯

価格帯
MORITZ GROSSMANN アトゥム
1,000,000~¥5,000,000

中心価格帯は300~500万円台ですが、近年では“ピュア・シリーズ”と呼ばれる100万円台で購入可能なモデルも登場しています。

2018年はモリッツ・グロスマン創立10周年のアニバーサリー・イヤーにあたり大事な区切りにふさわしい作品が登場しています。

2010年以降2番目のシリーズとして発表されたアトゥムシリーズはアトゥム、アトゥム・ピュアシリーズ、2017年にアトゥム・デイト
2017年にはノベルティとして、アトゥム・エナメルに続き日本限定モデル、アトゥム・エナメルジャパンリミテッドを発表、アニバーサリーイヤーの2018年アトゥムシリーズノベルティとして4パターン登場しています。

いずれの価格も300万~500万となかなか手がでない価格ですが、アトゥム・ピュアシリーズの新作アトゥム・ピュアHシリーズの価格は172万8000円と価格が低めになっています。

細かな部品の製造からムーブメントの完成まで、すべて人の手によって仕上げられてる事を考えると、年間の生産本数が300本あまりしかできない事もうなづけますし、この価格になってしまうのも、ある部分では納得できます。

一生もつ時計、父から子へ受け継がれていく宝物とするなら、それだけの価値はあると思います。