腕時計を巻くとかゆみなどが起こる金属アレルギーは、時計好きにとって永遠の悩みといえます。

ただ、ひと口に金属アレルギーといっても全ての腕時計がNGというわけではありません。また、シートや保護液などのアイテムを駆使することで意外なほど簡単に金属アレルギーの悩みは解決できます。

ここでは、好きな腕時計をストレスなく着用するための方法について紹介します。

腕時計でも金属アレルギーが起こる

アクセサリー類で悩む人の多い金属アレルギーですが、腕時計でも金属アレルギーが起こります。

腕時計やアクセサリーで発症する金属アレルギーは正式には金属接触アレルギーといい、「接触皮膚炎」という病気です。

特定の金属が皮膚に接触することでかぶれやかゆみが起こる金属アレルギーは、アレルゲンが原因と言われています。

汗によって溶けた金属がイオン化し、体内へ侵入。タンパク質と結合しすることでアレルゲンへと変質し、アレルギー症状を引き起こします。

ステンレススチールはアレルギーが起こりやすい

ひと口に金属といっても、全ての腕時計でアレルギー反応が起こるわけではありません。素材によって症状の出やすさが変わります。

時計素材として最も代表的なステンレススチールは、残念ながらアレルギーが起こりやすい素材です。

クロムとニッケルの合金であるステンレススチールは、錆びにくく耐久性があることから時計素材としては重宝されているものの、塩化物イオンに弱いという欠点があります。

汗の中に含まれる塩化物イオンによって、ステンレススチールのニッケルなどを溶かし、アレルギーが発症します。

ただし、すべてのステンレススチール時計が必ずしも金属アレルギーを発症させるわけではありません。

高級ブランドのロレックスでは「904Lスチール」というステンレス素材を使用しており、一般的なステンレススチールよりもアレルギー反応を起こしづらい合金となっています。

チタン、プラチナはアレルギー反応がほとんどなし

金属素材の中でも、アレルギーに対して極めて強い素材が「チタン」です。

ステンレススチールよりも強度を高めながら、錆びにくいという性質を持っています。

質感などが全く同じではないものの、見た目上はチタンとステンレススチールにはとても近いものがあります。それでいてチタンは、ステンレススチールの最大の弱点である塩化物イオンにも強い耐性を備えています。

チタン製の腕時計であれば、アレルギー反応はほとんど出ないといえるでしょう。

また、貴金属の代表格である「ゴールド」もアレルギーは発生しにくいです。ただし、ロジウムメッキコーティングや、ゴールドの混合率によってはアレルギー反応が起こることもあります。

同じくハイブランドの高級モデルなどに採用される「プラチナ」もアレルギー発生率が低いです。長年にわたって愛用しても変色しにくく、錆も発生しないことから、結婚指輪や高級時計の素材として重宝されています。

チタンを使用している腕時計のおすすめブランド

ゴールドやプラチナの腕時計はアレルギー反応が出ないとはいえ、そう簡単に購入できる代物でもありません。

金属アレルギーを起こさず、比較的安価に入手できるものとしてはチタン製の腕時計がおすすめです。

以下ではチタンを使用した腕時計のおすすめブランドを紹介していきます。

品質や性能も安心な国内ブランド「セイコー」「シチズン」「カシオ」

品質や性能で最も安心できるのはやはり日本三大ブランドです。

「セイコー」の「スピリット」は、金属アレルギーに考慮して素材を選んでいるだけでなく、傷つきにくさも追求しています。ソーラー電波修正機能を備えたムーブメントに加え、時代に左右されないスタンダードなデザインが魅力の1本です。

「シチズン」の「レグノ」は、3針に曜日&デイ表示を備えた実用モデル。平均月差15秒の精度に、ソーラー充電のクオーツムーブメントを搭載しています。シンプルながら、ビス留めベゼルなど独創的な意匠も魅力です。

「カシオ」の名機「オシアナス」もチタン製の腕時計です。クロノグラフモデルは5万円以上と比較的高価ですが、多彩な性能と機能美が絶大な人気を誇ります。

3針と日付表示を備えたシンプルなオシアナスであれば、3万円代で購入することも可能です。

海外のおすすめブランド「ベーリング」「スカーゲン」「テクノス」

海外ブランドでは、デンマークの「ベーリング」などがおすすめです。

「ウルトラスリムチタニウム」など、金属アレルギーが出にくいだけでなく北欧らしいミニマルなデザインが個性を演出します。価格も3万円ほどでお手頃です。

同じくデンマークの「スカーゲン」も、洗練されたデザインが魅力のブランドです。

「T233XLTMN」などのモデルは、色調まで計算された美しいチタンケースで、オンオフ問わず愛用できます。1万円代ながら大人っぽいデザインで、上品な雰囲気を醸し出します。

スイスの時計ブランド、「テクノス」もコストパフォーマンスに優れたブランドです。

「T4323IB」は、逆回転防止ベゼルやねじ込み式リューズを備えた本格的なダイバーズモデルながら、1万円代で購入可能です。ベンツ針や日付カレンダーの拡大レンズなどの仕様も高級時計さながらです。

フルチタン製ケースで、耐アレルギーと軽量化を実現しています。

ステンレス製ながら金属アレルギーに強いブランド

ステンレススチール製ながら金属アレルギーに強いブランドとしては、「ダニエルウェリントン」が有名。このブランドのシルバーの腕時計素材には、316Lステンレススチールが使用されています。

316Lは、ステンレススチールの中でも塩化物イオンが発生しにくいと、いわれています。もちろん個々人の体質次第ではありますが、ダニエルウェリントンの腕時計であればアレルギー反応が出ない可能性が期待できます。

ブレスレットをカジュアルなNATOブレスやレザーブレスにすればより確実ですね。

また、アウトドアに使えるタフな時計を手がけるブランド、「ニクソン」の腕時計もおすすめです。

「タイムテラー」はポリカーボネートのケースにポリウレタンのベルトを採用しています。他にもPVCケースを使用したモデルなど、金属アレルギーとは無縁な腕時計を多く展開しています。

金属アレルギーを防止する方法

金属アレルギーを防止する方法がいくつかあるため紹介します。

金属アレルギー用シールを使用する

欲しい腕時計がステンレススチール製しかなかったり、今まで平気だったステンレス時計がある日を境に着けられなくなることもあります。

どうしても着用したい腕時計がステンレススチール製の場合、金属アレルギーアレルギー用のシールを貼るという手段があります。

保護シートタイプのシールを腕時計の裏側に貼り付けることで、物理的に金属と肌が触れることを回避します。

時計のサイズに合わせてカットするので、見た目の印象を阻害することもありません。金属アレルギーに悩む人でも保護シートを貼ることでかゆみが出なくなったという人は多いです。

注意点としては、汗をかくことでシールの粘着力が低下するという点で、夏場などは頻繁に交換する必要があります。

また、シールが剥がれないからといって長期間貼ったままにしていると、時計本体に錆を引き起こすこともあります。

メタルコートを併用をする

保護シート以外にも、メタルコートなど金属アレルギー防止用の液体で対策する方法もあります。

腕時計の裏蓋部分をコーティングすることで、透明の被膜が塩化物イオンの侵入を防止します。そうすることで、アレルギー反応が起きにくくなります。

専用のメタルコート以外に、マニキュアでコーティングするというのも効果的です。

腕時計による金属アレルギーを防止する対策のまとめ

  • チタン製の腕時計であれば、ドレスウォッチからクロノグラフまでアレルギー反応を気にせず着用が可能
  • 高級素材であるゴールドやプラチナにこだわる必要はない
  • セイコーなどの国産ブランドや、スカーゲンのような北欧ブランドがクオリティが高くておすすめ
  • ステンレススチール素材の腕時計を着用する場合は、保護シールやメタルコートなどを試してみる