腕時計ブランド IWCとは
IWCの正式名称は、インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(International Watch Company)です。
1868年に創業したIWCは、スイスのシャフハウゼンという街に本拠地を置く時計メーカー。スイスの企業にもかかわらずブランド名が英語読みなのは、創業者のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがアメリカ人だったためです。
まだ懐中時計が主流だった時代から実力は世界的に認められており、その名声は日本にも聞こえるほどでした。20世紀初頭に腕時計の時代へと突入してもその勢いは衰えず、独自のムーブメント開発で時計業界を牽引します。
1939年に懐中時計のムーブメントを使用して製造した大型腕時計『ポルトギーゼ』は大ヒットを記録し、マイナーチェンジを続けながら現在でもIWCの代表モデルとして君臨し、ファッション感度の高い男性から高い評価を獲得しています。
革新的なデザインの時計に自社製ムーブメントを搭載していたIWCです。しかし、1970年代にはセイコーのクオーツ式時計が市場を席巻したことから、機械式ムーブメント開発の打ち切りを余儀なくされました。
以降、しばらくの間はエタ社製の汎用ムーブメントを採用し、不況を乗り越えます。
次第に機械式時計の価値が最注目され、IWCもかつての技術力が復活しました。2000年には、およそ30年ぶりに自社製ムーブメントを搭載した「ポルトギーゼ・オートマティック」を発表して時計ファンを喜ばせました。
IWCのつくる時計の特徴
IWCは無闇に製品のバリエーションを増やさず、本当に価値のある人気モデルに絞って製品を展開しています。
「ポルトギーゼ」「ポートフィノ」「ダ・ヴィンチ」「アクアタイマー」「インヂュニア」「パイロット・ウォッチ」の6つがIWC自慢のコレクション。これらのモデルはローテーションでアップデートしながら、進化を続けています。
ポルトギーゼ
IWCの中でも絶大な人気を誇るモデルが「ポルトギーゼ」です。ポルトガルの時計商人から「長い船旅に耐えられる頑丈な腕時計が欲しい」という注文を受けたことがきっかけで生まれた1本です。
大ぶりなラウンドケースに、ブルーやゴールドのリーフ針を備えているのがポルトギーゼの特徴です。あらゆるコーディネートに馴染む、永遠の名作です。
ポートフィノ
「ポートフィノ」は、ドレスライクな印象を演出するモデルです。懐中時計のデザインがベースとなっており、シンプルで洗練された雰囲気がスーツスタイルとも相性抜群で、看板モデルのポルトギーゼとはまた違った、通好みの魅力を備える逸品です。
IWCの腕時計のおおまかな価格帯
IWCの腕時計 価格帯
\300,000から
IWCの腕時計は、30万円台後半のものから100万円を超えるものまで、幅広い価格帯でラインナップされています。
新作の「ポルトギーゼ・クロノグラフ」は、創業150周年を記念したモデルで、価格は84万円前後となります。伝統的なデザインを守りながら、このシリーズでは初となる「Cal.69000」の自社製ムーブメントが搭載されました。
定番モデルのひとつである「ポートフィノ」は、ポルトギーゼよりやや安価の38万円前後です。長年愛用できる自動巻きムーブメントを搭載していることに加え、3針に日付表示のみというシンプルなデザインなのでいつまでも飽きることがありません。リーフ針やレザーストラップなど、さり気なく高級感も演出します。