こちらの記事は2019年3月13日の記事を2020年2月10日に加筆修正いたしました。
加筆修正箇所
・モニタースピーカーの選び方に以下の項目を追記いたしました。
自宅作業では音圧レベルは低くてよい
エンクロージャー(スピーカーの箱部分)にも注意する
・DTM向けのモニタースピーカーのおすすめを2020年2月10日の情報に更新いたしました。
ここでは、DTMに最適なモニタースピーカーの概要・選び方や、おすすめのモニタースピーカーを紹介します。
「DTM」とはDesk Top Music(デスクトップミュージック)の略語で、デスクトップパソコン上で音楽を編集する作業のことを言います。
DTMを行うことにより、自分好みの音楽を編集したり、動画サイトなどに適した音楽を作ることもできます。
この記事を読むことで、自分の使用環境に合ったモニタースピーカー選びの検討が出来ます。
そもそもモニタースピーカーとはなにか?
モニタースピーカーとは、メディアから発せられる音程やリズムを正確にチェックするためのスピーカーであり、DTMには欠かせない機器です。
現代では、DTMを趣味や仕事に持つ人が増えており、動画サイトに自分の編集した音楽を投稿する人は少なくありません。
一般的なスピーカーとして認知されているオーディオスピーカーは、聴き手が心地よく聴けるように調節されているのに対し、モニタースピーカーは、調整を行わず、原音に忠実に音が再生されるため、同じスピーカーであっても役割や特徴は大きく異なります。
モニタースピーカーは、音を快適に再生するスピーカーというよりも、音のチェックをするための機材と認識すればよいでしょう。
モニタースピーカーの選び方
サイズと形状
一般的なスピーカーは、サイズが大きい方が高音質で再生できるという特徴がありますが、モニタースピーカーは一般的なスピーカーとは異なり、使用目的が異なるため、設置場所に適したサイズで選ぶ必要があります。
スピーカーのサイズが大きくなれば、その分大きな音で幅広い音を再生することが可能ですが、大きいスピーカーは音量を落とした際に音質が悪くなると言ったデメリットがあります。
作業スペースが6~8畳ほどのの場合は、小さい音量でも広い音域を再生できる小型のモニタースピーカーがおすすめです。
モニタースピーカーのサイズは、主に「ブックシェルフ型」「トールボーイ型」「フロア型」の3つに分類されます。
ブックシェルフ型
ブックシェルフ型は、「本棚に置ける大きさ」を由来にした形状で、設置場所の自由度が高い小型タイプのモニタースピーカーです。
デスク上にも設置できるサイズであるため、使い勝手がよく、DTMを行うにもおすすめです。
トールボーイ型
トールボーイ型は、幅や奥行きなどの設置面積はブックシェルフ型とほぼ同じですが、ブックシェルフ型よりも高さがあり、それによって低音域の強調を可能にしたスリムなスピーカーです。
ホームシアターなどで人気のタイプですが、DTMを目的としたモニタースピーカーとしてはあまり使われないタイプです。
フロア型
フロア型は、大きなスピーカーユニットを搭載した大型のスピーカーですが、こちらもトールボーイ型と同様に、モニタースピーカーとしてはあまり使われないタイプです。
自宅作業では音圧レベルは低くてよい
スピーカーのスペックに書かれている「dB」とは、音圧レベルの事です。
音圧レベルとは、電気量に対し、どれだけの音量が出せるかを意味しています。
音圧レベルは、数値が大きければ、より大きな音が出しやすいですが、マンションやアパートなどで作業する場合は注意しなければなりません。
標準的な数値は85~90dB程度で、3dB下がると、同じ音量を出すために2倍の出力がかかります。
ウーファーの大きさをチェックする
低音の再生性能は、振動させた空気の量に比例します。
ウーファーは低音域を出力するスピーカーユニットであり、ウーファーの大きさが、低音の再生能力の目安です。
ウーファーの大きさが、スピーカーの低音再生能力の目安にもなるので、モニタースピーカーを購入する際は、ウーファーの口径確認を行うことが必要です。
エンクロージャー(スピーカーの箱部分)にも注意する
特に低音を重視する場合、エンクロージャー(スピーカーの箱部分)は、前面や側面に穴が開けられているバスレフ型を選ぶとよいでしょう。
バスレフ型は、モニタースピーカーの主流のタイプです。
小型でも低音がよく響くのが特徴ですが、穴の場所や形によって音質が下がる事もあります。
背面に穴があるリアバスレフの場合、壁際に置くと低音が反響しすいため、置き場所に注意が必要です。
エンクロージャーに穴が開いていない「密閉型」は、全ての音をフラットに聞くことができます。
低音の再生能力はバスレフ型に劣りますが、特に精密な音のチェックが必要な場合は密閉型がおすすめです。
入力端子の種類も見る
アンプなどに接続するための入力端子には、いくつかの種類があります。
モニタースピーカーで最も一般的な入力端子は「RCAプラグ」と呼ばれる、赤と白2本のケーブルを接続するタイプの端子です。
「RCAプラグ」の他にも、「フォーンプラグ」や「XLR(キャノン)プラグ」などもあり、メリットや特徴はそれぞれ異なります。
RCAプラグ
RCAプラグは最も一般的なタイプで、赤と白2本のケーブルをそれぞれ接続することによって、左右でも音声を入力することが可能です。
フォーンプラグ
フォーンプラグは、1本のケーブルで接続するタイプで、RCAプラグに比べ外部からのノイズに強いことがメリットです。
ヘッドホンやカラオケ用のマイクになどによく使われる、少し太めのケーブルが特徴的です。
XLR(キャノン)プラグ
XLR(キャノン)プラグは、高音質の再生と、ノイズに強いことが特徴です。
フォーンプラグとは異なり、ステージマイクなどのクオリティーの高いマイクなどに使われており、本格的な音楽シーンで主流として使われている端子です。
DTM向けのモニタースピーカーのおすすめ
MACKIE CR3-LTD(2145C)はコスパが良い品
MACKIE CR3-LTD(2145C)は、高額な予算を費やさずに高品質なサウンドを再生できるスピーカーです。
使い勝手がよいフロントパネルコントロールを採用しており、さまざまな用途に対応しています。
JBL PROFESSIONAL 104-Y3はクリアで量感ある音が特徴
JBL PROFESSIONAL 104-Y3は、はっきりとした音像定位と、クリアで色付けがない自然な音質で、原音を忠実に再現してくれます。
音量レベルに影響されずに精確な低音を出力が可能可能です。
再生周波数帯域は60Hzまで達するため、サブウーファーなしでも量感がある低域を再現してくれます。
YAMAHA / MSP3 ペアモニタースピーカーはホームスタジオに最適
YAMAHA / MSP3 ペアモニタースピーカーは、20Wのパワーアンプが内蔵されている、ホームスタジオに最適なリファレンスモニターです。
小型ながらも、MSPシリーズ譲りの高品質なリファレンスサウンドを忠実に継承しており、小規模なプライベートスタジオや、ポストプロダクションなどでの使用はだけでなく、電子楽器のモニター用や、サラウンドシステムとしてもおすすめです。
本体底面にM5ネジ穴(60mmピッチ)を装備。別売りのブラケットと組み合わせれば、天井や壁に吊ることができます。同様に、別売のマイクスタンドアダプターBMS-10Aを使ってマイクスタンドに設置することも可能です。
TANNOY REVEAL 502は実績と実用性が特徴
Reveal 502は、87年の実績に裏付けされた伝説的なタンノイ・サウンドと実用性重視の機能が両立しているスタジオモニタースピーカーです。
音楽のジャンルを問わずに、上質な明瞭性を表現しています。生楽器演奏や、電子音楽などのジャンルの違いに関わらず、正直でストレートな音を出してくれます。
スイートスポットが広いため、ミックスのステレオイメージを失わずに作業スペースを移動できるだけではなく、ミックスダウン中の方にもよいサウンドを届けることが可能です。
Edifier ED-S880DBハイレゾ対応の小型スピーカー
Edifier ED-S880DBは、ハイレゾ対応のブックシェルフ型パワードスピーカーです。
その他の細かい機器がなくとも、S880DBであれば、音源を用意するだけでハイレゾサウンドを楽しむことが出来ます。
ベースユニットは堅牢な鋳造アルミフレームによって囲われており、32Wもの高出力であっても、ブレないパフォーマンスを実現しています。
チタン製のツイーターユニットは、高感度・高解像度なサウンドを出せるのも特徴です。
Fluid Audio C5はコンパクトかつ高音質・大音量
Fluid Audio C5は、コンパクトでありながらも高音質で、大音量が特徴のモニター・スピーカーです。
ClassAB級20Wx2出力である力強さと、5インチウーファー/1インチツイーターという正確な音が、低価格モニタースピーカーを再提案しています。
Bluetooth対応であるため、コードが邪魔にならないのも魅力でしょう。
モニタースピーカーについてのまとめ
- モニタースピーカーには「ブックシェルフ型」「トールボーイ型」「フロア型」の3つのサイズタイプがあり、DTMには「ブックシェルフ型」が最も多く使われ、おすすめのサイズタイプです。
- 入力端子も「RCAプラグ」「フォーンプラグ」「XLR(キャノン)プラグ」の3つのタイプがありますが、「RCAプラグ」が最も一般的であり、初心者にもおすすめです。
- 低音の再生能力はウファー大きさによるところが大きく、モニタースピーカーを選ぶ際は、ウファーの口径と、スピーカーの許容入力を表すワット数も併せて確認するとよいでしょう。