仕事中はビジネスマナーとして腕時計を着けているけど、夏場は手首が痒くなってしまうことも多いでしょう。その痒みの原因は「金属アレルギー」かもしれません。
ここでは、痒みの原因となる金属アレルギーの基礎知識、金属アレルギー対策にチタン製の腕時計をおすすめすすめる理由、シチズンとセイコーのチタン製腕時計を解説します。
痒みの原因と対策を学んで、快適な腕時計ライフを送りましょう。
目次
腕時計をつけた手がある日突然かゆい
腕時計を着けていて、腕が痒くなる原因は主に2つあります。
・金属アレルギー
汗によるかぶれの場合には、ベルトを清潔に保つことや定期的に腕時計を外してムレ防ぐことで対応出来ます。しかし、金属アレルギーの場合には根本的な解決策が必要です。
痒みやかぶれを感じたら腕時計の使用を中止して、自分で判断せずに医師に(皮膚科)に相談し、可能であればアレルギーのパッチテストを受けましょう。パッチテストを受けることで、痒みの原因が明白になります。
パッチテストは保険が適用され1,000円程度でできることがほとんどですが、病院によって差があるのでご自身で確認してください。
また、革製のベルトであっても金属アレルギーの可能性があります。動物の皮から製品用の革にする「なめす」という行程で、金属アレルギーの原因になるクロムを使用することもあるためです。
チタンの腕時計がおすすめの理由
金属アレルギーのメカニズム
金属アレルギーを医学的に言いますと、「接触皮膚炎」になります。文字通り、何かが接触した際に、皮膚がかぶれや痒みなど炎症を起こす症状のことを言います。
炎症の程度には大きな個人差があり、痒い程度で済むこともあれば、少し触れただけで真っ赤に腫れてしまう人もいます。
また、基本的に短くても数年から数十年間アレルギーがなくならず、場合によっては一生治らないほどしつこい病気です。
金属アレルギーは下記の流れで発症します。
2.汗によって金属が溶ける(極々微量)
3.溶けた金属がイオン化して体内に侵入
4.体内のたんぱく質と結合し、アレルゲンと呼ばれるたんぱく質に変質
5.体内でアレルゲンに対する抗体が作られる
6.1~4が繰り返され、徐々に抗体が強くなる
7.特定の金属に対するアレルギーとなる
アレルギー反応を起こす主な金属は下記の2つです。金属アレルギーではないという人でも、可能であれば避けておきたい金属になります。
・クロム
どちらも腕時計のケースやベルトに使われることが多い、「ステンレス」に配合されている金属成分です。そのため、金属アレルギーの人が腕時計を着けると、金属アレルギーの症状が出やすいという現象を生み出しています。
ステンレスは表面に不動態皮膜を構成するために錆びにくいですが、汗に含まれる塩化物イオンに弱いのが特徴です。汗をかくと、ステンレスが溶け、アレルゲン物質であるクロムとニッケルが肌に触れ、結果的に金属アレルギーを引き起こすという仕組みになっています。
それに対して今回おすすめする「チタン」は、汗に含まれる塩化物イオンに強く、溶けないのでアレルギー反応が出にくいのが特徴です。(全くアレルギーが出ないわけではありません。金属アレルギーを持つ日本人の3%程度は、チタンでもアレルギーが出ると言われています。)
もちろん金属アレルギーが出てしまった際には、金属を一切身につけないのがベストです。しかし、ビジネスマナーとして腕時計は必須であるため、他の対策方法をとりたいところです。
・金属の表面にコート剤を塗る
・服の上から装着する
・素材を変える
腕時計のケース本体やベルト部分に、専用のコート剤を塗って表面にコーティングをする方法があります。
しかし、コーティングが剥がれてきた際に塗り直しが必要ですし、塗り残しがあるとそこからアレルギー反応が出てしまいます。
腕時計を服の上から着けることで、直接肌に触れないようにすることも可能ですが、ビジネスマナーとしてはダメです。
また、革ベルトの一部をケース裏に通すタイプのベルトも金属が肌に触れませんが、ゴツい見た目になってしまうので、ビジネスマンにはおすすめできません。
最後の「素材を変える」が最善の策だと言えます。ただ、プラスチックバンドやラバーバンドはビジネスマナー違反なので、チタンの出番というわけです。
シチズンのスーパーチタニウムはアレルギーに良い
純粋なチタンは、金属アレルギーが出にくい素材ですが、加工する過程でその特長が薄められてしまうという課題がありました。
しかし、シチズンの『スーパーチタニウム』は、独自の表面硬化技術(デュラテクト)を施すことで、金属アレルギーを持っている人でも安心して着用することができます。また、この表面硬化技術は柔らかいチタンを傷から守ってくれるというメリットもあります。
ここでは、シチズンのチタン製腕時計の中でもおすすめの商品を、レディースとメンズに分けて一本ずつ紹介しまう。
おすすめのスーパーチタニウムレディース腕時計
xC ES9356-55W
xCというブランドは女優の北川景子さんをイメージモデルに採用し、「上品」「上質」「洗練」というテーマのもとに作られています。質の高さを求めるオトナ女性向けのブランドと言えるでしょう。
この『ES9356-55W』は、限定3,700本のサクラピンク限定モデルで白蝶貝文字盤を採用しています。白蝶貝文字盤とは貝の内側にある真珠層を、スライスして文字盤に使用したものを言います。真珠と同じような輝きを見せる素材感です。
エコドライブという太陽光充電機能を搭載しているので、電池切れの心配はありません。また、「ハッピーフライト」という、海外でも電波を受信し自動で時刻を修正してくれる機能付きなので、海外旅行先で現地時刻に合わせる手間いらずです。
5気圧防水なので、ちょっとした水上スポーツなら対応可能ですが、そういった際に着ける腕時計ではありません。ただ、安い腕時計に採用されがちな「生活防水」では雨や手を洗う時でも注意が必要ですが、5気圧防水であればそのような心配がなくなるというメリットがあります。
長方形のケースを採用し、丸形にありがちな「いかにも腕時計」という感じが少なく、アクセサリー感覚で装着できます。
1,5,7,11時の位置にダイヤモンドを配置され、華やかな印象を醸し出しています。ダイヤモンドが派手すぎると感じる人は、ダイヤ無しの「ES9354-51A」がおすすめです。白蝶貝文字盤とダイヤが無いだけで、機能は全く一緒になっています。
おすすめのシチズンスーパーチタニウムメンズ腕時計
プロマスター NY0070-83L
国産メーカーには珍しい、機械式のダイバーズウォッチです。200m防水で、ケース径は43.5ミリと大きめのものを採用しています。
自動巻きと手巻きのハイブリッド仕様のため、腕を動かす機会が少ないデスクワークであっても止まることなく使えます。最大まで巻き上げた状態の持続時間は約40時間となっていますので、丸一日以上装着していなくても止まることがありません。
セイコーもチタンの腕時計でおすすめ
遅刻厳禁のビジネスマンにとって、電池切れと時刻のズレは大きな問題です。必ずソーラー充電と電波時計が付いている腕時計を選びましょう。
金属アレルギーに備えてチタン製を選びつつ、ソーラー充電と電波時計が付いている腕時計を探すならば、国産が良いでしょう。先ほどはシチズンを紹介しましたが、セイコーも評価が高くおすすめです。
おすすめのセイコー純チタンレディース腕時計
ルキア SSQV032
ルキアシリーズは綾瀬はるかさんが広告モデルを務め、全体的に柔らかい印象を感じさせる一本です。先ほど紹介したカシオの「xC ES9356-55W」は長方形でしたが、こちらは丸型です。
丸型の腕時計は、ボテッと見えてしまうのが難点ですが、ルキアは薄く細身なのでスリムなシルエットに仕上げてられているのが特徴です。文字盤に配置されたダイヤモンドは、小さめで適度に主張するデザインになっています。
ソーラー充電かつ電波時計なので、電池切れの心配や時刻修正の手間無し!機能面で見ると、10気圧防水なのがxCとの差と言えます。
おすすめのセイコー純チタンメンズ腕時計
ブライツ SAGZ085
ブランド名の「ブライツ(Brightz)」は、Bright(聡明で輝いている)と、Z(追求、ありつづけいている)を組み合わせた造語です。
先ほどのシチズンプロマスターは機械式時計でしたが、ブライツはソーラー電波時計です。電池切れの心配や時刻修正の手間が無いので、ビジネスマンに合った腕時計になっています。
もちろん、機械式腕時計は芸術品として魅力的ですが、実用性といった面ではソーラー電波が有利なのは誰の目にも明らかでしょう。
ケース径が46ミリと、メンズ向け腕時計の中でもかなり大型ケースを採用しています。海外メーカーが販売する大型ケースの腕時計は派手なデザインが多い中、このブライツはシンプルなデザインなのが特徴です。男らしさとビジネスマンとしての実用性を兼ね備えた一本に仕上がっています。
チタン 腕時計のまとめ
- 痒みの原因は金属アレルギーの可能性がある!
- ビジネスマナーとして腕時計を外すのは難しいので、チタン製の腕時計を選ぶのがおすすめ!
- 機能や見た目に妥協することなく、チタン製が選択できる国産メーカーがおすすめ!