BALL(ボールウォッチ)とは

BALL(以下 ボールウォッチ)とはアメリカ発祥の歴史ある時計メーカーで、その歴史はアメリカで鉄道産業が始まった時代にまで遡ります。

ボールウィッチの創業者であるウェブ・C.ボールはオハイオ州出身の宝石商でしたが、彼は現在、アメリカに正確な時間を与えた者として高い評価を受けています。

アメリカで標準的な時間というものが意識され始めたのは1880年代の鉄道産業の黎明期の頃で、人や物資の移動管理のために、1883年に鉄道各社でアメリカ全土を4つの時間帯に分け、それを元に標準時が採用されました。

宝石商だったウェブ・C.ボールは、標準時の採用と共にワシントンの海軍天文台で行われるようになった時報を利用し、この時報を利用して時刻を合わせ、オハイオ州クリーブランド市に正確な時間を導入させる事に成功しました。

これがきっかけで彼は湖岸鉄道の監督検査官に任命され、湖岸鉄道における時計検査のシステムを考案するまでに至ります。

このウェブ・C.ボールシステムとも言うべき正確な時計検査システムが重要性を発揮したのは、アコモデーション号の列車事故によって鉄道員の正確な時間管理の必要性が認知されたことに端を発します。

この事故はたった、当時列車を運転していた運転手の時計がたった4分、本来の時刻より遅れていたのですが、このたった4分の遅れが列車の衝突事故を招き、機関士と乗員6名の命を奪うことになりました。

この事故をきかっけにウェブ・C.ボールは全鉄道において時間と時計の調査を依頼され、全ての鉄道会社に彼が発明した時間管理システムが導入されることとなりました。

彼が発明した時間管理システムは、その後のアメリカの産業発展に大きく貢献し、現在でもアメリカのスタンダードとも言うべきシステムとして機能し続けています。

BALL(ボールウォッチ)とは単なる時計メーカーではなく、アメリカに正確な時間をもたらした存在であると言えます。

BALL(ボールウォッチ)のつくる時計の特徴

ボールウォッチの特徴を端的に言えば、コストパフォーマンスが非常に優れているというところでしょう。

ボールウォッチの根本的な理念はその歴史が示すように、とにかく正確な時間を表示し、産業に貢献するということです。過酷な産業革命の時代を生きる人々のために作られた時計ですので、その性質は煌びやかで目を引くようなデザインよりも、より正確な時間の表示と、とにかく壊れない頑丈さという点が特に意識されて作られています。

どんな過酷な状況でも正確な時間を伝えることを理念とするボールウォッチのデザインは、針の形状から文字盤に印刷される数字の書体といったデザインの細部までに合理的なこだわりがあります。またその耐久性も他の高級ブランド時計と比較してもトップレベルであると言えるでしょう。

しかしながらその反面、実用性を重視したボールウォッチのデザインはシンプルであり、他の高級時計ブランドと比較すると知名度や高級感と言った点では少し遅れを取っているという評価もされています。

BALL(ボールウォッチ)の腕時計のおおまかな価格帯

BALL(ボールウォッチ)の腕時計 価格帯

\100,000~\300,000

ボールウォッチの平均価格帯はおよそ10万円から30万円ほどになります。最新モデルは複数ありますが、特におススメなのはキャノンボール II ジャパンリミテッドでしょう。

デザインもさることながら、独自の耐久システムであるスプリングロックセカンドが採用されており、耐久性の面においてもボールウォッチの理念が最も反映された腕時計と言えるでしょう。日本では限定100本の販売となっており、価格は税抜きで33万円ほどになります。

ボールウォッチは優美なデザイン性や不要な機能よりも、産業革命という過酷な時代の中で、どのような状況でも正確な時間を伝えるということを信念としています。

現代の社会で戦うビジネスマンとして、優美さよりも実用的な時計が欲しいという方にとってはまさにおススメしたい腕時計であると言えるでしょう。

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