カメラブランド ライカとは
ライカの前身は1849年に創業した顕微鏡メーカー、オプティシェス・インスティトゥート社です。
その後エルンスト・ライツ社に社名が変更されますが、1911年にライツ社に入社した技師オスカー・バルナックが小型のカメラを開発したことがカメラメーカーとしての出発点になります。
オスカー・バルナックが開発したカメラは、映画用のフィルムを利用したもので、手で持ち運べるほど小型のものでした。
それまでのカメラは中盤から大判の非常にかさばるものが主流で、コンパクトサイズのカメラという概念はスパイ用カメラなど一部を除き存在しませんでした。
バルナックが開発したカメラを改良したものがフィルムの24×36mm版の嚆矢となり、現在のフルサイズデジタルカメラを含めた主流を作ることになるのです。
このカメラはウル・ライカ(ウルはドイツ語でゼロの意味)と呼ばれ、誕生は1913年から1914年といわれています。
ライカが市販のカメラとして登場したのは1925年のライカⅠ型からで、ライツのカメラということでライカというブランド名になっています。
その後、1925年に距離計連動型のライカⅡ型などが販売され、報道カメラマンなどに愛されるカメラとなっていきます。第二次世界大戦中はドイツと敵対する様々な国でライカのコピー品が作られたほどです。
ライカの技術は1954年のレンジファインダーカメラ・ライカM3で隆盛を極めます。しかし、その後、ライカM3の余りの完成度の高さに一眼レフ開発に舵を切った日本製カメラにシェアを奪われ、徐々に時代の主役の座から遠ざかっていくのです。
その後、1972年にミノルタと提携をし、スイスのウィルドの傘下にはいるなど、経営の独自性は失われていきます。1988年にはウィルドがライツのカメラとしてのライカを製造しないことが決まり、ライカはカメラメーカーとして再出発することになります。
現在はライカカメラ社を含む、顕微鏡部門、測量部門などの3社に分かれていて、様々なカメラやスマホにレンズや撮影のためのシステムを提供しています。
ライカのつくるカメラの特徴
ライカのカメラは大きく3種類に分けられます。
主な3種類について解説していきます。
ライカM10の特徴
ライカM10はライカMシリーズの伝統を受け継ぐレンジファインダーカメラです。
レンジファインダーとは距離計連動型カメラのことで、一眼レフカメラのようにレンズを通した画像を鏡に移してみるのではなく、ピントあわせのための測距離計がカメラ上部についているのが特徴です。
コンパクトカメラのような薄さを実現できるのが魅力の一つで、過去に発売されたライカMシリーズのレンズを利用できることも強みになっています。
生産が終わったM3などライカの機械式カメラは中古市場の人気が根強く、レンズも含めて様々な商品を入手することが可能です。数十年前のオールドレンズをデジタルカメラで利用できる希少な存在となっています。
特徴的な外観から愛好者が多いのも特徴で、ファッションに取り入れられることも多いのが特徴です。
ライカS (TYP007)の特徴
過去に展開されていた一眼レフタイプのライカRシリーズをさらに発展させたカメラになります。
フルサイズよりも大きい独自のフォーマットを採用したデジタル一眼レフカメラで、プロユースに応える高画質を目指しています。
4K動画の撮影にも対応できるなど非常に高性能ですが、一般的なカメラより高価なこと、大ぶりなことがネックになります。プロが求めるカメラの一つであり、一般での利用者が少ないのが特徴です。
ライカCの特徴
ライカの魅力をコンパクトカメラに凝縮させたのがライカCです。
ポケットにいれらるコンパクト性とレンズの描写力が魅力のカメラの一つで、WI-FIを利用したワイヤレス撮影やスタイリッシュなケースなど、使い勝手の良さも特徴になっています。
スナップショットにも使える速写性も意識されているため、用途や場面を選ばずに持ち歩けるカメラになっています。
ライカのカメラの価格帯
ライカのカメラの価格帯は物によって大きく変わります。
¥900,000~1,000,000
ライカM10は本体価格が90万円からが目安になります。交換レンズはサードパーティー製のものでも数万円、純正品の場合は数十万円で、高価なものになれば100万円を超えるものが存在します。
より下のランクのM7であればレンズ込みで50万円前後のセットも存在します。
¥2,400,000~
価格は税込みで240万円前後が目安になります。ミドルフォーマットのプロユースデジタル1眼レフとなるため、価格もかなりのものになっています。
最新技術を惜しみなく投入しているモデルになり、カメラ好きに撮って憧れの1台となっています。
¥85,000~10,0000
価格は85000円前後で、ケースもセットにすると10万円程度になります。
専用ケースのデザインが非常に良いため、愛好家が多いのも特徴です。高級感があるだけでなくレンズの描写力が魅力のため、ファッションにもカメラにもこだわりたい人向けの1台になっています。