撮影した写真が自動で暗くなってしまい、良い写真が撮れないという悩みは多くの人が一度は体験するものです。

特に一眼レフやミラーレスを使い始めたばかりの頃は、暗くなった場合の対処法がわからず困惑しがち。暗くなる原因を知り、設定方法を把握しておくことで上手く撮影できるようになります。

また、明るさの調整方法を知れば、星空や満月などのような夜空の写真も綺麗に撮れるようになります。

ここでは写真が暗くなる原因を解説するとともに、見直すべき設定や暗い場所や夜空を撮影するための方法について紹介します。

カメラの写真が暗くなりがちなシーン

写真が暗くなってしまうシーンの一つが、白や淡い色の被写体を撮影するときです。

一眼レフやミラーレス一眼は、光の量のバランスを自動で調整するもの。ですが、白や淡い色の被写体まで光の量として認識してしまうことがあります。これにより露出が低く抑えられ、全体的に暗くなってしまいます。

また、逆光も写真が暗くなる大きな原因です。

逆光の場合、「光が強すぎる」とカメラが認識するため、自動で写真を暗くしてしまいます。

写真が暗い時の対処方法

写真が暗くなってしまう場合、カメラの設定を見直すことで改善することができます。

ここでは、露出補正やシャッタスピード、ISO感度などの設定について解説します。

写真が暗い時は露出補正をプラスにするとよい

露出は最初にチェックするポイントです。露出の量によって、写真が明るくなったり暗くなったりします。

カメラの内部には光を感知する「撮像素子」という部分があり、撮像素子に光が当たることで電気信号に変換し、画像データとなります。露出とは、この撮像素子に光を当てることを指します。

ちょうどいい明るさの写真が撮れるときは、撮像素子に適切な量の光が当たっている状態です。

オートフォーカスモードでは、基本的にこの「適正露出」の状態になるよう自動で調節されます。

写真が暗いのは、「露出アンダー」という状態です。適正露出よりもマイナス補正されており、撮像素子には少ししか光が当たっていません。自動でこの状態になってしまった場合は、+1や+2などプラス補正して明るさを調整していきます。

逆に写真が適正露出よりも明るい場合は「露出オーバー」といい、撮像素子に多くの光が当たっている状態となります。

意図せずに写真が暗かったり明るすぎたりする場合は手動で露出補正をします。一方で、あえて適正ではない露出にして写真の明暗を変えるのもテクニックの一つです。

写真が暗い時はシャッタースピードを遅くするとよい

光を取り込むためにシャッタスピードを遅くすることで、写真は明るくなります。

シャッタースピードを速くすると、シャッターが開いている時間が短くなることため、撮像素子に光が当たる時間も短くなります。

シャッタスピードが速すぎることで、光をカメラに取り込めないことが暗い写真になる原因の一つとなります。

また、シャッタスピードの設定は撮影するシーンによってさまざまです。

シャッタースピードは1秒、1/2秒、1/4秒、速くなるにつれて1/250秒、1/500秒のように表します。

たとえば屋内の場合、暗い室内では1/30秒、明るい室内では1/60秒といったように部屋の明るさで最適なシャッタスピードが異なります。屋外の場合は、晴天なら1/500秒、曇りなら1/125秒が目安となります。

ただし、シャッタスピードが遅すぎると被写体がブレやすくなるので注意が必要です。

歩いている人を撮影するとき、シャッタスピードが速いと、歩いている人がピタッと静止しているような瞬間を捉えることができます。逆にシャッタスピードが遅いとシャッターが開く時間が長くなることから、ブレた写真になります。

シャッタスピードを1/2秒から1/4秒に1段階変えることを、「シャッタースピードを1段速くする」といいます。

動いている被写体をブレずに撮るときはシャッタースピードを速くするのがセオリーですが、ジャンプしている人物をあえてシャッタースピードを遅くしてブレさせ、躍動感を表現するという手法もあります。

写真が暗い場合は絞り値(F値)を小さくするとよい

絞り値(F値)によっても写真の明るさは影響します。

絞り値とは、レンズ内の絞りがどれくらい開いているかを示す値のこと。

絞り値が大きいということは、それだけレンズが絞られ、光の通り道が小さくなっていくことになります。逆に絞り値が小さいと光を多く取り込めるようになり、写真は明るくなります。

つまり、暗い場所ほど絞り値を小さくして光を多く取り込む必要があります。

絞り値を下げる量はレンズの性能によりけりで、高性能なレンズほど暗い場所での撮影に強くなります。

絞り値はF1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11のように表記されることから、F値とも呼ばれます。このF値は光の量を変えるだけでなく、ピントの範囲も変化します。

絞り値は大きくするほどピントが合う範囲も大きくなり、小さくするにつれてピントが合う範囲も狭くなっていきます。

ピントを合わせた位置の、前後のピントも合っているように見える範囲のことを「被写界深度」といいます。

たとえばお花畑の写真を撮ったとき、絞り値を大きくすると被写界深度は深くなり、お花畑全体がくっきりとしたような写真が撮れます。逆に絞り値を小さくすると被写界深度は浅くなり、お花畑の中の1輪の花だけにフォーカスしたようなイメージとなります。

絞り値とシャッタスピードの設定をどのように組み合わせるかによって、同じ風景の写真でも全く異なる1枚となります。

写真が暗い場合は原因ISO感度を上げるとよい

ISO感度を上げることで、写真を明るくすることができます。

夜の屋外など暗い場所では、フラッシュを使うことでも明るく写せますが、明るくできる範囲が限られます。ところがISO感度を上げれば、フラッシュを使わなくても写真全体を明るく調整できるのです。

また、暗い場所で動く被写体を撮影する場合も、ISO感度が低いとシャッタスピードが遅くなってブレが生じてしまいます。

ISO感度を高くすることで、動いている写真でも動きを止めた写真を撮影することができます。

こうなると「常にISO感度を上げておけば?」と思われるかもしれませんが、ISO感度を上げるとざらつきが発生することがあります。

ISO感度を上げるということは、それだけ電気信号を増幅するということなので、その分ノイズも増幅されることとなるのです。

とはいえノイズの量はカメラの性能次第なので、高性能なものであればISO1600などの高い設定でもほとんどざらつきが生じません。

一方で、古い機種でISO1600に設定すると大きくノイズが出てしまうでしょう。

屋外の撮影であれば、たとえ曇りの日でもISO感度は400程度で充分です。室内の場合は、明るければISO800、暗い場合はISO1600が目安となります。

夜空撮影で写真が暗い時の対処

曇りの日中や暗い室内と異なり、夜空の撮影はやや難易度が上がります。

とは言え、綺麗な星々や美しい満月の写真は、カメラ好きの憧れ。ここでは、夜空を写真におさめるときの基礎について解説します。

人工の光が少ないところを選ぶとよい

余計な光が入るほど、写真にうつる星は暗くなってしまいます。

そのため、夜空の撮影に慣れないうちはできるだけ人工の光が少ない場所を選ぶのがおすすめです。

家やビルの光、該当など人工の光が多いと、星の自然光は弱まっていきます。都心で撮影する場合は、屋上などの高い場所に行くなど、人工の光が入り込まない環境を選びましょう。

その他にも、車のヘッドライトやスマホのライトが入り込むだけで星の鮮明さが損なわれるので、人の多い時間帯を避けるのもポイントです。

写真が暗い場合オートフォーカス機能はオフにする

夜空を撮影するときは、マニュアルフォーカスで撮影するのが鉄則です。

オートフォーカスは明るい場所での撮影では便利ですが、夜空では暗くて判別できません。そのため、手動でピントを合わせるようにしましょう。

満月の場合はISO感度は100が目安。F値は8.0で、シャッタースピードは1/250秒~1/500秒ぐらいにするのがセオリーですが、天候などの状況によっても異なるので臨機応変に調整しましょう。

また、星や満月をうつすときは手でカメラを持つとブレてしまうので、三脚で固定するようにしましょう。

シャッターも指で切るのではなく、レリーズなど遠隔で操作することで安定した写真を撮影することができます。

カメラで撮った写真が暗い時の原因についてのまとめ

  • 写真が暗くなるのは、逆光や被写体の明るさが原因。カメラが自動で光の量を認識してしまうためです。
  • 露出補正をプラスに、シャッタスピードやISO感度を上げることで写真は明るくなります。また、暗い場所では絞り値(F値)を小さくして光を多く取り込むことで明るい写真が撮影できます。
  • 星や満月などの夜空の撮影は難易度が高め、人工の光を避け、三脚などのアイテムを使ってマニュアルフォーカスで撮影するのが基本です。