アメリカの有名調査会社Net Applicationsが2018年末に発表した調査結果によれば、デスクトップパソコン用OS(Operating System=基本ソフト)の約9割をWindowsが占めています。

一方、スマホやタブレットなどのモバイルOSはAndroidが優勢で、全体の7割近くを占めています。したがってWindowsとAndroidの両方を1台のタブレットで使い分けることができれば、ビジネスでもパーソナルユースでも活用の幅が大きく広がり、業績の向上も期待されます。

そこでここでは、1台のタブレットでWindowsとAndroidの両方を使い分けことができる、デュアルOSについて解説します。

デュアルOSとは

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おすすめのデュアルOSタブレット

「デュアルOS」の「デュアル(dual)」とは、「二重」「二者」を意味する英語です。デュアルOSは、その名のとおり、2つのOSをひとつのコンピュータ端末に搭載したもので、再起動(リブート)して切り替えることができます。

そのためOSを2つ搭載した端末機を「デュアルブート」、それ以上を「マルチブート」とも呼びます。

タブレットの場合、市販されているデュアルOS機はWindowsとAndroidを組み合わせたモデルが多く、製造元は中華圏の新興PCメーカーがほとんどです。

デュアルOSタブレットのメリット

デュアルOSタブレットのメリットは、1台で2つのOSの使い分けができることにあります。

タブレットでオンデマンドのドラマを見たり、インターネット検索で情報を探す程度であれば、Androidだけでもじゅうぶんですが、ビジネスで使用する場合、WindowsPCで作成したファイルをAndroidアプリで開けなかったり、開けてもレイアウトが崩れて判読できなかったりすることがあります。

そんなときにOSを切り替えて、最適なアプリケーションソフトを選択できることは大きなメリットといえるでしょう。

デュアルOSタブレットのデメリット

デュアルOSのタブレットは、ストレージ内に2つのOSをインストールして、再起動で切り替える仕組みになっています。

2つのOSを同時に起動することはできませんが、異なるOSにハードとソフトを対応させるためには、それぞれのOS用に別々のメモリー領域を確保しなければなりません。そのため通常のシングルOSに比べると、ストレージとメモリーの消費量はどうしても多くなってしまいます。また、一方のOSにトラブルが発生した場合、もう一方のOSのストレージやメモリーの領域も破壊され、保存データが消えてしまったり、動作が重くなるなどの影響を及ぼす可能性もあります。

さらにいえば、デュアルOSタブレットの製造元はアジアの新興メーカーが多く、低価格ではありますが、ハードウエアの完成度と品質、テクニカルサポートやアフターサービス体制については、評価できる実績がないことも考慮に加えたほうが良いでしょう。

OSの特徴

Os(Operating System)は、PCやスマホ、タブレットなどのコンピューターを誰でも使えるようにする基本ソフトのことをいいます。

パソコンでおなじみのWindowsやMacOSをはじめ、スマホやタブレットなどに搭載されるAndroidやiOSもすべてOSの一種です。OSのおもな役割は、ユーザーがマウスやタッチパネル、キーボードなどで入力したデータや指示をソフトウェアに伝達し、ハードウェアを適切に実行させることにあります。

一般的なソフトは各OSの仕様に合わせて開発されています。ここでは4つの主要なOSについて簡単に解説していきます。

Androidの特徴

Googleが開発したAndroidは、タッチスクリーンを搭載したモバイル端末用のOSです。

GoogleはAndroidを新しいモバイルOSとして自社開発するにあたって、先行していたAppleのiOSに対抗するために、プラットフォームのソースコードをライセンスフリーにすることで外部企業の参入を促し、世界シェアの7割以上という高い普及率を達成しました。

さらにテレビ用の「Android TV」、車載用の「Android Auto」など、モバイル端末以外のジャンルにも急速な拡がりを見せています。

iOSの特徴

iOSはAppleが開発したタッチスクリーンデバイス用のOSです。

iPhoneやiPod touch、iPadなど、Appleが開発販売を手がけるモバイル端末に搭載されています。

iOSはAppleが独占的に開発販売しているために、モバイルOSとしてのシェアではAndroidに及びませんが、ハードとソフトをApple1社で同時開発しているだけに、信頼性の高さとインターフェイスの使いやすさで高い評価を得ています。

Windowsの特徴

Windowsはマイクロソフトが開発したPC用のOSです。1995年に発表されたWindows 95の爆発的なヒットでPC用OSのスタンダードとしての地位を確立しました。

現在のPC市場では9割近いシェアを誇り、対応ソフトも豊富ですが、モバイル端末用のOSとしては、AndroidsやiOSに大きく水をあけられています。

Mac OSの特徴

Mac OSはAppleが開発販売する、iMacとiBook専用のOSです。

1984年に発表されたMac OSは、初めてマウスを採用した革新的なインターフェイスと、ハードウェアの洗練されたデザインで好評を博し、特に出版広告業界などのデザインやグラフィックの分野では今なお高い支持を得ています。

また現在のMacOSはUNIXベースで開発されているため、スパコンなど大型コンピューターとの親和性が高く、東京大学をはじめ全国の教育機関で推奨PCに認定されています。

おすすめのデュアルOSタブレット

(ギーク)Tablet S2

ギークS2はwindows10とandroid5.1を搭載したデュアルOSの軽量コンパクトなタブレットです。ディスプレイは8インチで、解像度は1920×1200。視野角178度の見やすく美しいIPS液晶を採用しています。

Windows環境ではPCと同じソフトを利用できるので、ビジネスシーンに最適です。さらにオフタイムはAndroidのモバイル端末としても快適に使用することができます。ボディカラーはゴールド、ピンク、シルバーの3色をそろえています。

Teclast Tbook 10 S

中国のPCメーカーTeclastのTbook 10 Sは別売りのキーボードを取り付けるとノートPCとしても使える2in1タイプのタブレットです。

OSはWindows10 HomeとAndroid 5.1を搭載し、再起動時に切り替えて利用することができます。

SoCはAtom x5-Z8350・1.44GHz、メモリー4GB、ストレージ64GB、ディスプレイは1920×1200ドットの10.1型IPS液晶を搭載しています。

Teclast Tbook 10S 2イン1タブレット Windows10+Android5.1搭載 10.1インチ 1920×1200IPS Wi-Fiモデル RAM4GB/ROM64GB クアッドコア 5800mAh(タブレット+専用キーボード セット)

デュアルOSのまとめ

  • デュアルOSタブレットは、2種類のOSを搭載し、再起動して切り替えることができる便利なモバイル端末です。
  • デュアルOSは2つのOS環境を共存させるために、メモリーやストレージの消費が大きくなります。
  • デュアルOSタブレットは中華圏の新興メーカー製が多く、信頼性は未知数ですが、価格の安さは魅力です。