ランゲアンドゾーネ リヒャルト・ランゲの概要と歴史
リヒャルト・ランゲは、ドイツの時計メーカー「 LANGE & SOHNE(ランゲアンドゾーネ)」が製造する人気シリーズです。
モデル名は偉大な時計技師リヒャルト・ランゲに由来しており、ブランドの歴史と伝統を表しています。
ランゲアンドゾーネは、ザクセン王国の宮廷時計師だったこともあるアドルフ・ランゲによって1845年に設立されたブランドです。当時貧困に苦しんでいたグラスヒュッテという町で独立工房を開設し、時計産業を根付かせました。
1867年、創業者アドルフ・ランゲの後継者として息子のエミール・ランゲが入社します。翌1868年に経営に参画したのが、同じく創業者の息子であるリヒャルト・ランゲです。
二人の息子たちはまず、屋号を現在のブランド名である「ランゲアンドゾーネ」へと改称しました。その後、エミールとリヒャルトは普仏戦争が終結した1871年頃から生産量を大幅に伸ばし、ブランドを最盛期へと導きます。
第二次世界大戦や東西冷戦の影響によって一度はブランドが消滅するも、創業者アドルフ・ランゲから数えて4代目のヴァルター・ランゲの手によって1990年にランゲアンドゾーネは復活します。
グラスヒュッテに伝わる伝統の工法を現代へと蘇らせ、今では世界5大時計ブランドのひとつと言われるほどまでに発展を遂げました。
リヒャルト・ランゲは、そんなランゲアンドゾーネが過去の偉大な経営者への経緯を表して生まれた1本です。長い歴史で培われた技術力が随所に発揮されており、世界各国の愛好家を唸れせるクオリティとなっています。
ランゲアンドゾーネ リヒャルト・ランゲの特徴
リヒャルト・ランゲの特徴は、最高の精度と最善の視認性というふたつを見事に両立させている点です。
最もシンプルな3針モデルでは、時・分・秒だけに要素が絞り込まれており、6分の1秒の精度で時刻を読み取ることが可能です。19世紀から20世紀にかけてランゲアンドゾーネが製作していた科学研究用のデッキウォッチからインスピレーションを得たデザインも特徴的です。
複雑機構のジャンピングセコンドを搭載したモデルは、他の腕時計ではまず見られない独創的な文字盤レイアウトが魅力です。時、分、秒それぞれに独立した表示サークルを3つ配置し、優れた視認性と機能美を実現しています。
どのモデルも高品質の機械式ムーブメントを採用。ただし防水性は日常生活防水程度であるため、スポーツで激しく使用するのには不向きです。
内部の精度は一級品で、ランゲアンドゾーネの職人たちのよる美しい仕上げも魅力的です。さらに定期的にオーバーホールを行えば一生涯愛用できるクオリティを誇ります。
ランゲアンドゾーネ リヒャルト・ランゲの価格帯
リヒャルト・ランゲ
¥2,500,000~¥10,000,000
リヒャルト・ランゲはおよそ250万円のものから、1000万円を超えるモデルまで存在します。
最新モデルは2017年に発表された「リヒャルト・ランゲ・ジャンピングセコンド」で、価格は約860万円となっております。
3つの表示を分割した文字盤デザインや、パワーリザーブの残量によって色が変わる三角窓など、さまざまな独自の意匠を備えています。
3針モデルは比較的安価で、260万円前後となっています。シンプルながら唯一無二の存在感で、数多ある腕時計の中でも間違いなく最高峰のひとつであると言えるでしょう。