新しい腕時計を買おうとしたときに、時計の方式、ムーブメント選びから悩む人もいるでしょう。腕時計は大きく分けて、クォーツ式腕時計と機械式腕時計の2つの方式、ムーブメントがあります。

ここでは、クォーツ式腕時計とは、その特徴や歴史、おすすめのクォーツ式腕時計のブランドなどをご紹介します。自分の趣味やライフスタイルに合った腕時計を見つけられます。

クォーツ式腕時計とは

まず、ノウハウ・初心者向けの情報をご紹介いたします。商品の紹介を先に知りたい方はこちらをクリックしてください。

おすすめのクォーツ腕時計

クォーツ式腕時計が、電池と電子回路で動くムーブメンを使っているのはわかるでしょう。

クォーツと言われているのは、水晶の振動を使って針の速度を調節しているためです。英語ではクォーツという水晶は、電圧をかけると規則的な振動をする特性があります。

一般的なクォーツ式腕時計は、1か月で15~30秒程度の誤差しか出なく、機械式腕時計に比べて時間の精度が高いといえます。

また、日常生活でも腕時計を思わぬところにぶつけてしまったり、おとしてしまったりすることもあります。衝撃による故障が少ないのは、アクティブな仕事などのビジネスウォッチとしてもよいでしょう。機械式腕時計に比べて、クォーツ式腕時計は衝撃に強いのも魅力です。

高級ブランドの腕時計に多い機械式腕時計は、身に着けていなかったり、ワインディングマシンを使わなかったりして、ただ置いておき動かさないと、2日ほどで止まってしまいます。

それに比べてクォーツ式腕時計は電池を搭載しているので、動かしたり頻繫に巻いたりする手間がかからないのが魅力です。また、機械時計のように歯車を多用していないので、基本的にはオーバーホールの必要もありません。

機械式時計についてはこちらの記事で詳しく紹介しております。
機械式時計の種類と選ぶ際のポイントを解説 価格別のおすすめを紹介

クォーツ時計の寿命

クォーツ式腕時計の電池は、3針の腕時計で一般的には2~3年の間動くでしょう。省エネのムーブメントを搭載しているタイプなら4~5年ほど電池が持ちます。

クロノグラフについているストップウォッチ機能は、かなり電力を必要とするので、電池の減りを早くしてしまう機能です。

クォーツ式腕時計のデメリットは、電子回路を使っているので機械式腕時計に比べると、電子回路の寿命が短いことでしょう。電池交換しながら大切に使っても、電子回路ゆえに一般的には10~20年ほどで寿命がくるといわれています。

高級腕時計ブランドでは、電子回路の修理や交換をしてくれるところもありますが、数万円と高額な費用がかかってしまうでしょう。

それでも時間を刻む精度、耐衝撃性、日々のメンテナンスなどの手間のかからなさを考えると、ライフスタイルによってはクォーツ式腕時計もおすすめです。

セイコーはクォーツ時計のリーディングカンパニー

実は、世界初の市販クォーツ式腕時計は1969年のセイコーによる「アストロン」です。

1880年に水晶が圧電で規則的に振動することが発見され、1927年には大きなクォーツ式柱時計がつくられました。しかし、その後しばらくの間は、クォーツ式時計を小型化すること、耐衝撃性を高めることが腕時計にする際の問題になり、なかなかクォーツ式を腕時計で実用化できないままでした。

しかし、1969年にセイコーが世界で初めてのクォーツ式腕時計の発売に至ったのです。その当時は、多くのスイス高級腕時計ブランドがセイコーにクォーツ式の技術がほしいとオファーが殺到したといいます。それほど、クォーツ式腕時計は世界が待望していたものだったのです。

1970年代はクォーツショックがあった

その後、セイコーがクォーツ式腕時計の特許を公開したことで、各ブランドが1970年代にクォーツ式腕時計のマーケットに参入し、クォーツショックと呼ばれるほど時計界を激変させました。特許公開に伴い、クォーツ式ムーブメントの大量生産が可能になり、価格がげらくしていきます。

当初セイコーが発売していたクォーツ式腕時計は45万円ほどしていましたが、どんどん低価格になっていきました。低価格なクォーツ式腕時計に、高級な機械式腕時計が主流のスイスの機械式腕時計ブランドが大打撃を受けたのはもちろん、アメリカの時計産業は壊滅状態になってしまいました。

クォーツ式腕時計のさらなる低価格が進んだ今ですが、高級なクォーツ式腕時計も販売されており人気もあります。リーディングカンパニーであるセイコーは、独自技術の最新式クォーツを発表しています。

クォーツショックとはなにか スイス時計業界の70~80年代の動向

おすすめのクォーツ腕時計

今でも、クォーツ式のムーブメントは日本とスイスのみで生産されています。

スイスのETA社や日本のMIYATA製が有名でしょう。ムーブメントの原価は数百円の低価格を実現したので、機械式腕時計に比べて安価なところも魅力です。

たとえば、機械式腕時計が有名な一流ブランド「オメガ」は、クォーツ式腕時計も扱っています。同じモデルの腕時計でも、クォーツ式腕時計なら約半額まで値段の差があります。

おすすめのクォーツ式腕時計のブランドとモデルは以下の通りです。

グランドセイコー

世界初のクォーツ式腕時計を生んだブランドのものを選ぶのもいいでしょう。グランドセイコーは、セイコーの中でも最高峰のラインです。また、日本にある世界有数の時計工房とのコラボができるのも、グランドセイコーならではでしょう。

クラシカルなドレスウォッチからアクティブな人もおすすめのダイバーズウォッチまで、高品質で長く愛用できるデザインのクォーツ式腕時計ばかりです。セイコーでは、さらに進化した9Fクォーツ搭載の世界最高峰の性能が自慢です。

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グランドセイコーSBGV239

2018年4月に発売されるモデルは、最新の9Fクォーツ搭載の一品です。9Fクォーツは、軽量化されケースも従来に比べて薄くなっています。また、日付けカレンダーが瞬時に切り替わる機能や太く重い針も動かせる力のある動力源になっています。

グランドセイコーのデザインは、セイコースタイルと呼ばれる伝統的なデザインに忠実で、クラシカルで上品な仕上がりです。また、そのデザインに深いブルーの文字盤がフレッシュな印象もあり、ビジネスでもセミフォーマルでも使いやすい一品でしょう。

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グランドセイコーSTGF331

ホワイトゴールドも使ったケースにブラックの文字盤がクールな女性に似合う、おすすめのクォーツ式腕時計モデルです。クールながら、文字がわりのゴージャスなダイアモンドが女性らしさをアップさせます。

*ワンポイント*
グランセイコーの価格帯は、30万円台から60万円台が中心
世界初クォーツ式腕時計を生み、いまだ世界をリードするセイコーは、やはりおすすめ!

シチズン

シチズンも高品質なクォーツ式腕時計のブランドとして、世界で愛されるブランドです。シチズンは、エコ・ドライブという独自技術を持ち、腕時計にあった光で発電、電池に蓄電する方式も有名です。

しかし、ここでは本来のクォーツ式腕時計をご紹介します。凝ったデザインも多いシチズンですが、クォーツ式腕時計はベーシックでシンプルなデザインが多くあります。突然壊れるような心配もない、耐衝撃性にも強い安心でおすすめのブランドです。

ザ・シチズンAB9000-01A

わに革のブラックベルト、白の文字盤と正統派のクォーツ式腕時計は、どんなシーンにも使いやすい一品でしょう。1年の誤差が±5秒のいう精度は、他のブランドにも負けないものです。

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ザ・シチズンEB4002-04Y

深いネイビーのベルトにピンクゴールドのケースが、柔らかい女性らしさを演出するおすすめのモデルです。文字盤の真ん中には梅の彫刻があしらわれ、上品な仕上がりになっています。

*ワンポイント*
ザ・シチズンの価格帯は、20万円代
シンプルでどんなシーンでも使える高級クォーツ式腕時計の中でも、比較的お手軽でおすすめ!

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オメガ

オメガは、高級腕時計ブランドの中でもクォーツ式腕時計を扱い、オメガの人気モデルの入門の1本としてもおすすめです。クォーツ式腕時計のシーマスターアクアテラが人気です。同じモデルでも、機械式と比べるとデザインが若干違いますが、低価格なのが魅力です。

オメガ シーマスター アクアテラ150m クォーツ38.5mm

30万円でオメガの人気モデルを入手できるのは、クォーツならではの魅力です。

機械式に比べ、文字盤のデザインが平面的で3列のベルトの真ん中の列には、ヘアライン仕上げが施されています。鏡面仕上げよりも輝きが抑えられているので、ビジネスシーンに向いているでしょう。

ちなみに、同じモデルの機械式は、60万円を超えます。

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オメガ シーマスター アクアテラ150mm クォーツ28mm

とても女性らしい小さめのケースは、クォーツならではの大きさでしょう。同じモデルでも、28mmはクォーツ式腕時計だけです。レディースのアクアテラは、電池寿命が4年と比較的長めです。

ステンレス仕上げに、針と数字替わりのドットのゴールドとダイアモンドがきらめきを演出してくれます。

*ワンポイント*
オメガのクォーツ式腕時計の価格帯は30万円ほど
海外の高級腕時計ブランドの初めての一品として、おすすめの腕時計!

腕時計 オメガ シーマスターの歴史と特徴、価格帯の解説

クォーツ式腕時計についてのまとめ

  • クォーツ式腕時計とは、電池と電子回路で動くムーブメンを使っている腕時計です。クォーツと言われるのは、水晶の振動を使って針の速度を調節している仕組みからきています。
  • 一般的なクォーツ式腕時計は、1か月で15~30秒程度の誤差しかなく、衝撃に強いところが魅力です。また、機械式腕時計のように動かしたり、ねじを巻き上げたりする手間がないのもいいでしょう。
  • クォーツ式腕時計の電池の寿命は、一般的には2~3年、省エネタイプのムーブメントなら4~5年は持つでしょう。クォーツ式腕時計自体の寿命としては、電子回路を使っているので10~20年というところです。
  • 世界初の市販クォーツ式腕時計を発売したのは、セイコーでした。クォーツ式柱時計の技術を、腕時計に使えるように小型化、耐衝撃性をアップさせるのに成功したのは、1969年のことでした。その後、セイコーがクォーツ式腕時計の特許を公開した時には、クォーツ式ムーブメントの大量生産が可能になり、低価格化が進みます。それによって、高級な機械式が主流の高級腕時計ブランドやアメリカの時計産業には大打撃になり、1970年代はクォーツショックと呼ばれています。
  • おすすめのクォーツ腕時計のブランドとラインは、世界初のクォーツ式腕時計を発売したセイコーのグランドセイコー、クラシカルで耐衝撃性があるシチズンのザ・シチズン、高級腕時計ブランドとして知られるオメガのシーマスターアクアテラなどがあります。

*ワンポイント*

クォーツ式腕時計は、時間の正確性、耐衝撃性、日々の手間のかからなさ、機械式に比べて低価格なところがおすすめ!