この記事では、ミリペンの特徴や使い方、おすすめの商品などを解説します。
はじめてミリペンを買う場合の参考にすることができます。
目次
そもそもミリペンってなに?
「ミリペン」とは、先端が細い棒状になったサインペンの一種です。
ミリペンのほかに、ドローイングペン・イラストペン・グラフィックペン・製図ペンなどと呼ばれることもあります。ミリペンの特徴は以下の通りです。
ミリペンは均一の太さの線が引ける
ミリペンの一番の特徴は、一定の太さの線が容易に引けることです。
筆ペンやGペンは力の入れ加減によって1本でさまざまな太さを表現することが出来ますが、ミリペンは均一の太さの線を描くことに特化しています。
ミリペンにはいろいろな太さがある
ミリペンには、ペン先のサイズが細いものでは0.05mm~、太いものは1.0mmのものまで、いろいろな太さのものがあります。
1本では線の強弱をつけることができないため、表現したい線の太さによって、いくつかのサイズを使い分けるのが一般的です。
ミリペンは耐水性と速乾性に優れている
ミリペンの特徴として、耐水性に優れているものや、速乾性に優れているものが多いことがあげられます。
耐水性のペンは水に流されにくいため、上から色を塗っても滲まず、マンガやイラストに色を付けて仕上げるときも心配がありません。
擦れたり滲んだりもしにくいため、初心者にととって使いやすいペンでしょう。
ミリペンとボールペンの違い
ボールペンはペンの先にボールがついていてそれが回ってインクがでてきます。ボールペンの先は0.3mm程度で文字を書くのに適しています。
一方ミリペンは先がプラスチックやフェルト製でインクがにじみ出る仕組みで0.03mm程度からあるので細かいイラストなどを書くのに適しています。
ミリペンを使用する一般的な場面
ミリペンを使用する場面①:マンガ製作
マンガを描くときにミリペンを使っている人は少なくありません。
枠線を引くのに使ったり、イラストの主線引きや、書き文字をなぞったりするときなどに便利でしょう。
建物背景やメカ、人工物といった無機質なものや、線の強弱をあまり出したくないようなものを描くときにも、ミリペンは力を発揮することが出来ます。
ミリペンは均一な線が引ける事が特徴ですが、ミリペンだけで仕上げると単調な絵になってしまうため、Gペンなどと使い分けて描く人がほとんどです。
ミリペンを使用する場面②:ペン画
ペン画とは、ミリペンやボールペン、Gペン、筆ペンなどの身近な画材を使ったアナログなイラストをさします。
均一な線が描けるのがミリペンの特徴ですが、描いた線に重ねて描いていくことで、ミリペンでも強弱をつけたイラストを描くことができます。
Gペンや万年筆、ボールペンより乾きやすく扱いやすいことから、いくつかの太さのミリペンを駆使してイラストを完成させる人もいます。
ミリペンを使用する場面③:製図
現代では製図をCADなどのコンピューターを使って行うことが増えていますが、製図ペンとも呼ばれるミリペンは、もともと製図に使われるペンでした。
現代でもアナログな技術の残る会社の場合、製図の際に活躍する場面は多いでしょう。
ミリペンを使用する際の注意点
ミリペンの注意点①:アルコールに弱い
ミリペンは耐水性に優れており、乾いてしまえば水がかかっても滲むことはありません。
しかし、気をつけなくてはいけないのは、アルコールに弱いという点です。
ミリペンで描いたイラストにアルコール性のカラーインクで着色すると滲んでしまう事に注意が必要です。
ミリペンの注意点②:ミリペンは消しゴムで薄くなる
ミリペンで描いた線は、インクの性質上、消しゴムをかけすぎると薄くなってしまうことがあります。
消しゴムは軽めの力でかけるようにしたほうが安心です。
ミリペンの注意点③:ミリペンを使うときは筆圧をかけ過ぎない
ミリペンは筆圧のコントロールをしなくても、一定の太さの線が引ける事が特徴です。
筆圧をかけ過ぎると先端が潰れて均一な線が描けなくなってしまうため、筆圧をかけ過ぎないように注意が必要です。
ミリペンを販売している主なブランド
ブランド名 | 特徴 |
---|---|
ピグマ | サクラクレパスのブランド「ピグマシリーズ」は、顔料インキを使用していて耐水性と耐光性に優れている事が特徴です。 |
コピック | 「コピック」はデザイン・クリエイティブ関連の商品を扱う株式会社Tooのブランドです。 ミリペンは「コピックマルチライナー」「コピックマルチライナーSP」の2つのラインがあります。 |
MANGAKA | 「MANGAKA」は、筆ペンでも有名な呉竹のブランドです。 商品名からもわかるように、マンガ製作に最適なミリペンです。乾いた後に上からアルコールベースのマーカーを塗っても滲みにくいのが特長です。 |
ドローイングペン | 「ドローイングペン」は万年筆で有名な「PAILOT」のブランドです。水性と油性の2種類があります。 |
イソグラフIPL | 「イソグラフIPL」は、ドイツに拠点を置く筆記具の大手メーカーロットリングのブランドです。 1本3,000円程度と価格は張りますが、インク注入式であるため、長く使う人にはコスパがよい商品です。 |
マンガ製作に向いているおすすめのミリペン
Too コピック マルチライナー 4本組 ブラック
カラーマーカーで有名なコピックのミリペンです。
同社のコピックマーカーと相性が良いため、コピックで色付けをしている人にはおすすめです。
呉竹 水性ペン ZIG CARTOONIST MANGAKA 線描きペン
アルコールベースのマーカーなどにも流れにくい水性顔料インキをつかっているため、マンガやイラストの主線や枠線、デザインの線描きに最適な品物です。
サムトレーディング カラーマスターミリ
「カラーマスターミリ」は緻密な背景を描くのに最適なミリペンです。
0.05mm、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.8mmという使用頻度の高い太さが5本セットになっています。
ペン画に向いているおすすめのミリペン
サクラクレパス 水性ペン ピグマ 黒 5本セット
マンガにもペン画にも使いやすく多くのユーザーから人気を得ているピグマシリーズの5本セットです。
用途の多い0.05mm・0.1mm・0.3mm・0.5mm・0.8mmがセットになっており、初めてミリペンを買う人にもおすすめの商品です。
ラッションドローイングペン
油性マーカー「マジック」で有名な寺西化学工業のドローイングペンです。
ペン先のサイズは0.03~1.0mmの9種類あり、にじみや裏移りの少ないのが特徴です。
ステッドラー 水性ペン ピグメントライナー 6本セット
大人の塗り絵シリーズで大人気のイラストレーター・ジョハンナ・バスフォードさんも愛用している製品で、細密画を描くにの最適です。
0.05/0.1/0.2/0.3/0.5/0.8mmの5本セットです。
参考動画 【初心者向け】絵が上手くなる基本のミリペン(ペン画)の描き方6選をご紹介!!🌻【Pen Drawing Techniques/お絵描き講座】
ミリペンについてのまとめ
- ミリペンは均一の太さの線が描け、速乾性と耐水性に優れているのが特徴です。マンガやペン画を製作するときに用いられます。
- ミリペンの代表的なブランドには、サクラクレパスの「ピグマ」、コピックの「マルチライナー」、PILOTの「ドローイングペン」などがあります。
- ミリペンの中にはアルコールに弱いものや消しゴムをかけると薄くなるものがあるため、特性をよく理解して使うのがよいでしょう。