「雨が降ったら撮影はできない」と思っている人も多いでしょう。

確かに太陽の光を浴びた風景はキレイですが、雨の日の風景には独特の表情があります。

梅雨時のあじさい、真夏のスコール、カラフルな雨傘など雨の日ならではの被写体を撮影するのも一眼レフカメラならではの楽しみのひとつです。

しかし、カメラやレンズは精密機械ですから水やホコリは大敵です。雨の日の撮影や突然の降雨などへの対策は必要です。

雨からレンズを守って撮影をする

雨の日の撮影でもっとも注意したいのがレンズに雨粒がつくことです。レンズに雨粒がついは折角の写真が台無しです。また、レンズに支障をきたす原因にもなります。

ビニールのレインコートをかぶせたり、三脚に傘を固定したりして撮影する人もいますが、効果的とは言えません。

レンズを雨から守るために、まず「レンズフード」をつけておきましょう。

レンズフードは、光が直接レンズに入るのを防ぐためのものです。逆光で画面が白くなる「フレア」や白い玉などの「ゴースト」が出ないようにします。

また、直接レンズに触れることも防ぎ、万が一カメラを落としてもレンズに与えるダメージを少なくします。突然の雨でも、雨粒からレンズを守ってくれます。

レンズフードをつけていても雨の撮影には注意が必要です。雨粒が当たるような上向きの撮影は不可です。なるべくレンズを上向きにしないように意識して撮影しましょう。レンズに雨粒がついたらクロスなどで拭き取る方法もありますが、ブロワーで吹き飛ばす方が効果的です。

レンズを直接拭くのが不安な人は、レンズを保護するフィルター(プロテクター)をつけるのも良いでしょう。撥水加工されたフィルターなら、レンズについた雨粒がブロワーで簡単に流せます。

カメラを雨から守る

突然の雨からカメラを守るには、タオルをかぶせるだけでも効果はありますが、そのまま撮影を継続するには不向きです。

カメラを雨から守るにはカメラを包む「レインカバー」が必要です。独自のレインカバーを手作りするか、専用のレインカバーを購入しましょう。

レインカバーを手作りしてカメラを雨から守る

カメラの大きさに合ったレジ袋を用意して、底の部分をカメラのレンズより少し小さめの大きさで円形に切り取ります。

袋をかぶせてレンズを大きさに合わせるようにレジ袋の穴を広げながら差し込みます。レンズと袋をゴムや防水テープで固定して完成です。

あくまでも手作りであるため、専用のレインカバーよりは防水性やカメラの操作性も劣ります。きちんとした雨対策をしたいのなら、やはりカメラ専用のレインカバーがオススメです。

カメラ専用のレインカバーを購入してカメラを雨から守る

カメラ専用のレインカバーには、「ビニール製」と「布製」があります。

ビニール製は価格が安いのがメリットですが、ビニールの独特の硬さがあるのでカメラ操作がしにくくなります。

布製のレインカバーは、柔らかいのでカメラ操作も快適におこなえます。但し、ビニール製のレインカバーよりは価格は高くなります。

どちらにせよ、レインカバーはカメラを雨から守るためには最適なグッズです。コンパクトに折り畳めるので、常にカメラバッグに入れておくと便利です。

防塵防滴機能がついたカメラで雨対策をする

雨や砂埃の多い場所でも安心して撮影できるのが「防塵防滴機能」がついたカメラです。

カメラの内部に水滴やホコリが入らないように設計されたもので、天候や撮影場所に関係なく撮影できます。但し、この機能がついたカメラは中級以上のもので価格も高くなります。

また、交換レンズにも防塵防滴機能がついたものもあります。カメラに防塵防滴機能がついてれば、当然交換レンズにも同じ機能は必要です。

水辺や滝、砂漠など水やホコリが入る可能性の強い場所での撮影が多い人には、防塵防滴機能がついたカメラとレンズはオススメです。

防水カメラバッグで雨の日も安心

雨対策の一環として人気になっているのが、防水のカメラバッグです。

雨風の強い中では傘を差すのは難しく、普通のカメラバッグでは雨が浸み込んでしまい、カメラが故障する原因にもなりかねません。防止のカメラバッグなら、雨の中でも安心して移動できます。

アウトドアでの撮影が多い人には、防水カメラバッグは不可欠のアイテムと言えるでしょう。

また、運動会や屋外のイベント中に突然雨が降ってきても、防水カメラバッグにカメラを入れれば、カメラが濡れる心配はありません。

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カメラが雨に濡れた時の対処法

カメラが突然の雨などで濡れてしまったら、清潔なタオルなどでレンズの結合部分の水分を丁寧に拭き取ります。

ボタンやレバーなどの水滴は綿棒を使うとより水分が吸収できます。この際、内臓のストロボは開いた状態にし、ズームレンズは最大限に伸しておきましょう。

早く乾かそうとしてドライヤーを使うのは禁物です。プラスティック製の部品を溶かしてしまう危険性があるので、ドライヤーは絶対に使用しないで下さい。

水分を拭き取ったら、カメラはそのままの状態にして自然乾燥させます。

また、室内でカメラを手入れする場合、寒暖差でレンズが曇ってしまう場合があります。この時は、レンズを外してカメラの内部も乾燥させます。

カメラの水分をとっても室内の湿気が原因でレンズにカビが付着することがあります。そのようなことがないよう、カメラの保管場所には防湿剤や防カビ剤を忘れずに入れておきましょう。

カメラの雨対策についてのまとめ

  • 一眼レフカメラがあるなら、さまざまな写真撮影が可能です。特に雨の日は晴天にはない情緒のある写真が撮影できます。
  • 雨の日でも問題なく撮影できるように、雨対策はしっかりとしておきましょう。
  • まずは、「レンズフード」を装着し、専用の「レインカバー」を常に携帯しておきます。
  • レインカバーには、「ビニール製」と「布製」がありますが、操作性の良い布製がオススメです。
  • また、本格的な撮影をしたい人には、防塵防滴機能がついた一眼レフカメラを購入するのも選択肢のひとつです。
  • アウトドアの撮影が多い場合は、防水のカメラバッグがあれば雨の中での移動も安心です。
  • そして、雨に濡れたカメラは、しっかりと水分を拭き取り自然乾燥した後に、乾燥剤や防カビ剤をいれた場所に保存しましょう。
  • 雨対策が万全なら、一眼レフカメラの世界が大きく広がります。しっかりと準備して雨の日の撮影を楽しんで下さい。