この記事では、カッターでどのようなベニヤ板をカットできるのか、カットの方法と注意点、おすすめのカッターを紹介します。
木材を切断するにはのこぎりを用いるのが一般的ですが、べニヤ板のような合板の場合、厚さによっては必ずしも最適な道具とはいえません。
この記事を読むことで、切りたいベニヤ板に合ったカッター購入の検討が出来ます。
目次
カッターで切れるベニヤ板の厚さ
厚さ2mm~5mm程度のベニヤ板であれば、一般的な工具用カッターでカットすることが可能です。
のこぎりで木材などを切ることを「切削」といいますが、切りクズが発生します。
一方、カッターで切るのは「切断」であるため、切りくずがほとんど出ないのも魅力でしょう。
ベニヤ板をカットする際に適したカッター
特大・大型カッターがおすすめ
べニヤ板をカットする際に用いるカッターは、段ボールやプラスチックなどさまざまなものがカットできる、特大あるいは大型カッターがおすすめです。
現在カッターの刃のサイズは、JIS規格などによって統一規格が定められているわけではありませんが、世界で初めてカッターナイフを開発したオルファの製品が基準になり、他メーカーもおおむね同様のサイズのカッターを生産しています。
特大カッターはH型などと呼ばれ刃幅は25mm、刃厚が0.7mm、大型カッターはL型などと呼ばれ、刃幅が18mm、刃厚は0.5mmであることが一般的です。
のこ刃カッターは特に厚手の物を切るのにおすすめ
特大カッターや大型カッターでは、カットすることが難しい厚手のべニア板をカットしたい場合には、のこ刃カッターを用いるのもひとつの方法です。
しかし、のこ刃カッターはのこぎり同様に「切削」であるため、薄手のべニヤ板をシャープにカットするのには適していない事に注意が必要です。
ベニヤ板をカッターでカットする際に必要な道具
ベニヤ板をカットする際には、カッター以外に鉛筆やものさしのほか、ベニヤ板の端材などがあると便利です。
鉛筆はベニヤ板をカットするためのラインを引く際に用います。
ものさしはこのラインをまっすぐ引くために必要なほか、カットの際にも使用します。
特にカットの際にはカッターが乗り上げてしまったり削ってしまう可能性があるため、厚みのある金属製がよいでしょう。
一方でものさしがない場合、ベニヤ板の端材があれば代用することも可能です。
ベニヤ板をカットする際には作業台などを傷つけないためのカッターマットも必須ですが、こちらもベニヤ板の端材で代用することができます。
カッターを使ったベニヤ板のカットの仕方
まず鉛筆でラインを引いてカッターでなぞる
カッターでべニア板を切る場合には、まずものさしあるいはベニヤ板の端材を使い、鉛筆でカットするラインを引きます。
鉛筆でカットするラインが引けたらものさしをあて、カッターの刃がものさしに当たるようにしながら、鉛筆のラインをゆっくりとなぞっていきます。
この段階では無理に切ろうとするのではなく、刃の跡をつける程度に力で、これを2、3回繰り返します。
力を加えてべニア板をカットする
鉛筆のラインをなぞる作業を何度か繰り返し、刃がべニア板の中に入っていくような感覚になってきたらものさしをはずし、徐々に力を加えべニア板をカットしていきます。
カッターでべニヤ板を切る際の注意点
カッターでべニア板を切る際には、刃が折れて顔へ飛んだり、勢いで手を切ってしまったりしないように注意が必要です。
こうした事故を未然に防ぐためには、作業中はできるだけ肌の露出を避けることが大切です。
軍手を着用したり、場合によっては安全メガネも着用することが有効な対策でしょう。
べニア板のカットにおすすめのカッター
OLFA 196Bは握りやすいデザインが魅力
刃の反りが少なく、強靭な特大刃を装着したH型のカッターです。
滑りにくく握りやすいXデザインのラバーグリップによって、本体の大きさを感じさせない使いやすさを実現しています。
ネジロック式であるため、刃先までしっかりと固定することが可能です。
OLFA 192Bは本体後部のツメが便利なL型のカッター
OLFA 192Bは、Xデザインのラバーグリップを採用した、L型のカッターです。
本体後部にツメがついているため、ベニヤ板をカットする以外にも、ダンボールの開梱や、ペンキ缶のフタ開けなどの際に活用できます。
OLFA H型鋸 213Bは本格目立てのこ刃を装着した品
衝撃焼入加工によって耐久性と靱性を兼ね備えた、腰が強くしなりにくい、本格目立て鋸刃を装着したカッターです。
無電解ニッケルメッキにより錆びにも強くなっています。別売りのH型刃を装着することで、特大カッターとしても使用可能です。
OLFA カッター挽き廻し鋸は挽き廻し用ののことM厚型刃が一体の品
挽き廻し用の鋸とM厚型刃が一体化したカッターです。
のこ刃は茨目の目立ての鋸刃で、押しても引いても切ることができるだけでなく、切りクズが抑えられる仕様で切り口もきれいにカットできるのが魅力でしょう。
カッター側はオートロック式で、のこ側はネジロック式のスライダーが特徴です。
Murateckds H-13Hはエラストマー樹脂ボディで滑りにくい
滑りにくいエラストマー樹脂ボディと、ネジロック式の特大刃カッターです。
H型であるため、ベニヤ板をはじめとした厚物切りに適しています。切れ味を極めた鋭黒刃シリーズの替え刃も装着可能な品です。
TJM Design AC-ML500CRは替刃を内蔵できる連発式カッター
TJM Design AC-ML500CRは、ボディ内に6枚の替刃を内蔵できる連発式カッターです。
ベニヤ板などの厚物をカットする際、切れ味が落ちても替刃を素早く交換することができます。
ロック力20キロのオートロック式で使用時に力を加えても安心でしょう。
Shop Japan デュアルソー ダブルカッターは大量に切る時によい
カッターでもベニヤ板をカットすることはできますが、大量のベニヤ板をカットするには時間も労力もかかります。
スピーディーにベニヤ板をカットしたい場合は、電動のダブルカッターがおすすめです。
プラスチックや金属もカットできるダブルカッターであれば、二枚の刃が逆回転することで美しい切れ口が実現できます。
刃が絡むことや振動も少ないため、電動のこぎりのような跳ね返りもないのが魅力でしょう。
カッターでベニヤ板を切る際のまとめ
- カッターでカットできるベニヤ板の厚さは2mm~5mm程度です。
- ベニヤ板をカットする際に適したカッターは特大カッターや大型カッターです。
- のこ刃カッターは厚手のべニア板でもカットできますが、シャープにカットするのには適しません。
- ベニヤ板をカットする際には、カッター以外にも鉛筆やものさしなどが必要です。
- カッターでべニア板を切る際には、刃が折れて顔へ飛んだり、勢いで手を切ったりしないよう、軍手や安全メガネも着用しておくとよいでしょう。