洗濯機は家庭生活に欠かせない電化製品のひとつですが、機能の優劣がわかりにくいせいか、購入するときは「洗濯さえできればいい」と単純に決めてしまう人も少なくありません。

 

しかしながら、洗濯機はほとんど毎日のように使う家電です。よく考えずに選んでしまうと、のちのち後悔することにもなりかねません。ここでは洗濯機のメーカーとおもな機種の特徴を解説しながら、おすすめの商品をご紹介します。

洗濯機のおすすめメーカー

現在の日本市場における洗濯機のシェアは、パナソニック、日立、東芝の上位3社で、売り上げの7割以上を占めています。

一方で、ハイアールやLGなどアジアの新興メーカーの製品も、大手家電量販店やネット通販サイトに出回っており、近年では価格の安さだけでなく、機能やデザイン面でも競争力を高めています。

それでも現状では信頼性や耐久性、使い勝手の面で日本製品には一日の長があるといえます。

また、いざというときのサポート体制も国内勢が圧倒しています。安心して長く使えるという点では、多少価格は高くても、大手国内メーカーの製品を選んだほうが良いでしょう。ここでは主要3社が販売する洗濯機の特徴を解説します。

日立アプライアンス株式会社

日立アプライアンス株式会社は日立グループに属する会社で、家電や住宅設備機器などを開発製造販売しています。

洗濯機のラインナップはドラム式、縦型、二槽式の3タイプがあります。主力の縦型洗濯機は、特殊な形状のパルセーター(洗濯槽の底で回転する丸い羽根)で衣類をたたくように洗う「ビートウォッシュ」シリーズと、価格を抑えた「白い約束」シリーズの2タイプを販売しています。

一方、ドラム式の「ビッグドラム」シリーズは、強力な循環ポンプで洗剤液を滝のようにかけて汚れを落とす「ナイヤガラ洗浄」機能を搭載し、洗剤液の少ないドラム式の弱点をカバーしています。

パナソニック株式会社

パナソニック株式会社は日本を代表する電機メーカーです。事業部門は生活家電や電子機器をはじめ、住宅関連から自転車、車載ナビまで幅ひろく展開しています。

洗濯機のラインナップは、ドラム式、縦型全自動、二槽式の3タイプをそろえています。

ドラム式ではヒートポンプ式乾燥機と「ナノイーX」搭載のVXシリーズと、洗練されたデザインが魅力のCubleシリーズの2タイプ。縦型洗濯機は、ジェットバブルシステムで洗剤を泡立て、衣類全体に浸透させて汚れを落とす「泡洗浄」を搭載した、フラットフェイスのFW・FAシリーズと、衣類を楽に取り出せるベーシックなJFAシリーズの2タイプを用意しています。

東芝ライフスタイル株式会社

東芝ライフスタイル株式会社は、テレビ以外の家電製品の開発製造販売を行う会社です。かつては東芝の一グループ企業でしたが、親会社の経営不振により2016年に中国の家電メーカー「美的集団」に売却されました。

現在も東芝ブランドを維持していますが、会社としては東芝グループではなく、美的集団の傘下になります。洗濯機の商品ラインナップはドラム式と縦型の2タイプで、どちらもマイクロファインバブル洗浄という極小の泡で汚れを落とす機能が売り物です。

ドラム式の最新機種は操作部がスマートタッチパネルTW-117X6L/R(「L/R」は扉が左開きと右開きの両方があるという意味)と大型液晶パネルのTW-117V6L/Rの2タイプですが、基本機能は変わりません。

乾燥機能は衣類に優しいヒートポンプ式の除湿乾燥方式を採用しています。縦型はDDインバーター式の高級全自動タイプと、通常の全自動式の2タイプを展開。上位機種はマイクロファインバブル洗浄機能を搭載しています。

縦型洗濯機のおすすめ

縦型洗濯機は、その名の通り洗濯槽を垂直に設置した洗濯機で、底にあるパルセーターを回転させて洗濯します。

水量が豊富で洗浄力に優れ、フタが上に開くため前後の設置スペースをとりません。コスト的にも安価ですが、ドラム式に比べると水道の使用量が多く、衣類がやや傷みやすいのが欠点です。ここでは縦型洗濯機を代表する2台をご紹介します。

日立アプライアンス 洗濯乾燥機 BW-DV120C

日立のBW-DV120Cは洗濯容量12kgという、家庭用では最大クラスの縦型洗濯乾燥機です。

小型の下位モデルよりも4cmほど幅広ですが、洗濯槽の深さは34cmと浅いため、洗濯物を取り出しやすく、毛布なども洗いやすい設計です。

洗浄方式は日立独自の「温水ナイアガラビート洗浄」。衣類と洗濯水を温めて洗剤の酵素パワーを引き出す温水機能と、洗濯水を滝のように注いで汚れを落とすナイアガラ洗浄に加えて、パルセーターの特殊な凹凸で洗濯物をたたき、もみ洗いするビート洗浄の3段構成で、強力な洗浄力を実現しています。

東芝ライフスタイル 全自動洗濯機 AW-12XD7

AW-12XD7は東芝の縦型洗濯機の最上位モデルで、洗浄力が高い「ウルトラファインバブル洗浄W」を搭載しています。

ウルトラファインバブルは特殊なノズルで直径0.001mmというナノサイズの気泡を発生。洗剤を繊維内部にしっかり浸透させて、よごれを落としやすくします。

すすぎでも繊維に残った洗剤をしっかり取り除けるので、すすぎの回数や水量を増やす必要がありません。

洗濯容量は12kgと、大家族でも余裕があります。メインモーターは東芝自慢のダイレクトドライブ方式を採用。通常の洗濯機はモーターの回転をベルトで洗濯槽に伝達しますが、DD方式は洗濯槽とモーターが直結でベルトがありません。DDモーターは回転数が低いため静粛性に優れ、耳障りな振動もほとんどないのがメリットです。
全自動洗濯機 AW-12XD7

ドラム式洗濯機のおすすめ

ドラム式洗濯機は、洗濯槽(ドラム)を斜めにして、コンクリートミキサーのように洗濯槽ごと回す洗濯機です。縦型に比べ衣類が傷みにくく、少ない洗浄液で洗うため節水に優れる一方、洗濯物が色移りしやすく、汚れ落ちは劣ると言われます。

しかし近年では泡洗浄やナイアガラ洗浄など洗浄力を強化する機能が開発され、縦型との汚れ落ちの差はなくなってきています。ドラム式は一般的に高価ですが、本格的な乾燥機能を内蔵した機種が多く、洗濯物を干す手間が省けるというメリットがあります。ここではドラム式で定評のある最高級機をご紹介します。

パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800L/R

パナソニックのNA-VX9800L/Rは、国産ドラム式洗濯機の頂点に位置するモデルです。

洗浄液が少ないドラム式の特長を生かして、ヒーターで洗浄液をすばやく温め、洗剤の酵素が最も活性化する温度に設定。さらに高圧で泡にして浸透力をアップ。繊維の奥までしみついた頑固な黄ばみや臭いも強力に洗い流します。

さらにパナソニック独自のナノイーイオンで除菌と消臭も行います。また、液体洗剤と柔軟剤をあらかじめタンクに入れておくと、洗濯物の量に応じて自動で適量を投入する「液体洗剤・柔軟剤 自動投入機能」を搭載しています。

乾燥機能はエアコンの除湿機能と同じヒートポンプ式で、消費電力が少なく、︎衣類の痛みや縮みが少ないのがメリットです。洗濯容量は11kg。本体幅は609 mmに抑えられています。

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800L/R

2人暮らしにおすすめの洗濯機

一日の洗濯物は一人当たり平均1.5kgといわれています。2人暮らしだと平均洗濯量は3kgですが、時には数日分の洗濯物を一気に洗濯することもありますし、毛布などの大物洗いを考えると、最低でも7kg以上の洗濯機がおすすめです。

東芝ライフスタイル 洗濯乾燥機 AW-8V7(S)

洗濯容量8kgの縦型洗濯機です。

東芝自慢のマイクロファインバブル洗浄は搭載していませんが、パワフルなシャワーと水流で洗剤をしっかり浸透させてスッキリと落とす「浸透ザブーン洗浄」と、温風で衣類と水を温めて洗剤の効果を高め、皮脂汚れを落として黄ばみを防ぐ「温かザブーン洗浄」機能で、高い洗浄力を実現しています。

モーターは低騒音・低振動設計のDD方式。騒音の原因となるベルトやギヤがなく、モーターの回転数も低く抑えているので、深夜の洗濯も安心です。

東芝 洗濯乾燥機 AW-8V7(S)

洗濯機のおすすめまとめ

  • 近年、洗濯機の国内市場に中国や韓国のメーカーも参入していますが、品質やサポート体制の良さは国産メーカーに及びません。
  • 洗濯機の国内シェアは、パナソニック、日立、東芝の上位3社で、売り上げの7割以上を占めています。
  • 家庭用洗濯機の主力商品は縦型全自動とドラム式に大別されます。
  • 縦型洗濯機は豊富な水量で汚れ落ちが良く、安価な製品が多いのが特徴です。
  • ドラム式洗濯機は節水能力が高く、価格は高い反面、強力な乾燥機を内蔵している製品が多いのが特徴です。