こちらの記事は2021年12月9日に加筆修正いたしました。

ここでは、モニターイヤホンの魅力や選び方、おすすめ品などを解説します。
高音質のサウンドで音楽やゲームを楽しむことができるのが、プロが業務用としても使っているモニターイヤホンです。
商品選びに迷っている方は、この記事を読むことでモニターイヤホン購入の検討が出来ます。

目次

モニターイヤホンとはそもそも何か?

モニターイヤホンとは、正確な音の観測を行うために作られたイヤホンです。
音楽の製作を行うプロ向けの製品であるため、多くの音楽に携わる方々が使用しています。

近年では音楽鑑賞用にも使用されている

元々は、アーティストやオーディオエンジニアなど、音を職業とするプロ向けに使われていたのがモニターイヤホンでした。
しかし、現代では音楽鑑賞用として一般的にも人気が出ています。

モニターイヤホンには2種類ある

モニターイヤホンには、大きく分けて演奏用とレコーディング用の2種類があります。
ステージ上で使われるモニター製品と、レコーディングで使うモニター製品には、製品のスペックに求めるものが異なります。
以下ではそれぞれの使われ方について解説します。

演奏時用

ステージ上で歌ったり、楽器を弾くときに使われるモニターイヤホンは以下のスペックがポインティングです。

返し

ステージ上で正確な演奏をするためには、モニターイヤホンに「返し」と呼ばれる、自分が今出している音を聞ける性能が求められます。
他のメンバーが出している音量が大きくて、自分の出す声や音が聞こえないという事態を避ける事が目的です。

クリックの聴き取りやすさ

ステージ上に指揮者がいない場合、他の方法で周りのメンバーと曲のテンポを合わせる必要があります。
「クリック」とは、一定の間隔で鳴り続ける音のことです。
正確なテンポで鳴り続けるため、クリック音が聴き取りやすいと、周りとの演奏を合わせやすくなります。

バッキングトラック

バッキングトラックとは、演奏をする際にクリックと伴奏のデータを同時に流すことです。
クリックと伴奏を同時に流しても、両方が聴きやすいかどうかも、演奏用のモニターイヤホンには求められます。

楽曲制作用

楽曲を実際に制作して録音をする際に、良い音で録音できているかの確認をする必要があります。

レコーディングやミックスのような、正確さの求められる編集では、各楽器の位置感や、音量感がしっかり把握できなければなりません。
1つ1つの音の帯域が、しっかり聞き分けられるスペックが楽曲制作用のモニターイヤホンに求められます。
自分の耳で聴いて、正確なチェックができる事が大切です。

モニターイヤホンと一般的なイヤホンの違い

モニターイヤホンは元々、音をチェックすることを目的として使うため、一般的なイヤホンに比べて音に関する情報量が多く、音をより鮮明に聴くことができます。

モニターイヤホンを使って音を聞く場合、特定の音域が突出して聴こえることがないため、音をフラットにバランスよく聴くことができます。

モニターイヤホン選びに重要なドライバーユニットの種類

ドライバーユニットとは、電気信号を音に変換するパーツであり、イヤホンにとっての心臓とも言える重要なパーツです。
ドライバーユニットは種類によって、それぞれ以下のような特徴やメリット・デメリットが異なります。

ダイナミック型は音のレンジが広いが音の解像度が低い

ダイナミック型は、一番多く出回っている一般的なドライバーユニットで、信号を振動版に伝えて音を出力してくれます。

ヘッドホンやスピーカーなどにも使われている方式であるため、音のレンジが広く低音域を出すことが得意です。
最も多く普及しているため、安価のものが多く、幅広いラインナップから選べるのがメリットですが、レンジが広い分、他のタイプに比べると音の解像度が低いことがデメリットです。

バランスアーマチュア型はレンジが狭いが音の解像度が高い

バランスアーマチュア型は、高価格のモニターイヤホンで採用されることが多いドライバーユニットです。

アーマチュアと呼ばれる超小型の鉄板に、電流を流して振動させることによって音を出力します。
高・中音域の音を得意とし、音の解像度が高いため、より繊細に音を聴き分けることができます。
ダイナミックに比べレンジが狭い点がデメリットですが、ドライバー自体がコンパクトであるため、複数のユニットを搭載でき、カスタマイズがしやすいです。

ハイブリッド型は音に欠点がないが価格が高い

ハイブリッド型は、ダイナミックとバランスアーマチュアをどちらも搭載したドライバーユニットです。

ダイナミック型の力強さと、バランスアーマチュア型の繊細さのどちらも兼ね備えていることが最大のメリットですが、価格帯が高いという点にデメリットがあります。

モニターイヤホンを選ぶ際のポイント

カナル型かインナーイヤー型かで選ぶ

イヤホンを選ぶ際は、まずカナル型かインナーイヤー型かの装着方法を選ぶことが大切です。

カナル型は、イヤーチップと呼ばれるイヤホンの先端を耳に挿し込んで使います。
耳栓のように使うことによって密閉した状態で音を聴くことができます。
インナーイヤー型は、耳に引っ掛けるようにして装着するタイプで、音漏れはしやすいですが、耳への圧迫感が少なく、装着感にも優れています。
高音質を楽しみたい方は「カナル型」を選び、耳への負担を少なくし長時間楽しみたい方は「インナーイヤー型」を選ぶのがおすすめです。

ドライバーユニットで選ぶ

装着方法が決まったら、前述したドライバーユニットの違いで選ぶとよいでしょう。

「ダイナミック型」「バランスアーマチュア型」「ハイブリッド型」それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握し、好みや目的、価格、音楽のライフスタイルなどに合わせて、自分に合ったものを選ぶのがおすすめです。

イヤーピースの素材などで選ぶ

イヤホンで使用しているイヤーピースは、耳に直接触れる部分であるため、どのような素材を使用しているかも重要です。

現代では、プラスチック製やスポンジカバー製よりも、シリコン製が一般的です。
他にも、装着性に優れたウレタン製、遮音性に優れたトリプルフランジ型など、さまざまなタイプがあるため、自分の耳に合ったものを選ぶとよいでしょう。

機能性で選ぶ

モニターイヤホンは、搭載されている機能によって、使い勝手や音質が異なります。

防水機能が付いているイヤホンであれば、水仕事や外出中の急な雨などにも対応でき、ハイレゾ対応であれば、より高音質の音を聴くことができるなど、機能性によってイヤホンを選ぶのもポイントです。

価格帯で選ぶ

モニターイヤホンは、搭載されているドライバーユニットや機能性などによって、価格帯の幅が広い事が特徴です。

イヤホンを消耗品として考える場合は安価のものがおすすめです。
長く長期的に使いたい場合は、耐久性の高い高価なものがよいでしょう。

用途で選ぶ

モニターイヤホンは使用用途によって選ぶべき商品が異なります。

音楽制作などの業務用で使いたい場合は、バランスの良い音質よりも、細かい音を鮮明に聴き分けることができるものがおすすめです。
純粋に音を楽しみたい場合は、心地良くてバランスの良い音を出すものがよいでしょう。
使用目的や用途に適したタイプであったり、性能を持ったモニターイヤホンを選ぶのがおすすめです。

おすすめのモニターイヤホン

ソニー SBH82D Bは耳を塞がないが音が聞こえやすい

ソニー SBH82D Bは、耳をふさがないオープンイヤースタイルであるため、音楽を聴きながら会話も楽しむことが出来ます。

コンパクトでありながら、耳にフィットするデザインも特徴です。
軽量で耳を塞がない構造であるため、ワイヤレスでも一日中つけていられる快適性があります。
ソニー独自の「音導管設計」により、耳をふさがないまま、ダイレクトに音を届けるリスニング体験が出来ます。
1度の充電で、7.5時間もの連続音楽再生が可能なバッテリーも魅力でしょう。

ソニー IER-M9は細かい演奏のニュアンスを再現する

ソニー IER-M9は、「バランスド・アーマチュア・ドライバー」が5基搭載されており、細かい演奏のニュアンスを緻密に再現しています。

新しい「マルチBAシステム」により、IEMとして求められる音質を高レベルで実現してくれます。

SHURE SE215SPE-Aは高遮音性技術が特徴

SHURE SE215SPE-Aは、Shure SEイヤホンのエントリーモデルです。

強化された低域で、温かみのあるサウンドを再現できるダイナミック型ドライバーを搭載しており、高遮音性技術により、周囲のノイズが90%以上低減されます。
また、切り替えスイッチ付であるため、再生やストップ、音量調節と曲送りなどを簡単に行えるMMCXコネクター対応のリケーブルが付属されています。

ゼンハイザー IE 40 PRO CLEARは装着感とフィット感が特徴

ゼンハイザー IE 40 PRO CLEARは、耳掛け型のインナーイヤー型のイヤホンです。

耳の後ろにケーブルをかけて使うコンパクトなデザインは、高い装着感とフィット感を備えています。
プロのステージの厳しい環境にも耐えられる堅牢な構造も特徴です。
ダイナミックドライバーシステムと高性能なダイアフラムが、信号に歪みがない正確な再生を実現するため、力強く精密なサウンドが魅力です。

MACKIE MP-120は明瞭度の高い音が特徴

ライブパフォーマンスなどで、正確なモニタリングを行うためには、インイヤモニターを使うことがおすすめです。

Mackie MPシリーズは装着可能な快適性があり、高いパフォーマンスと明瞭度の高い音を提供してくれます。
人間工学に基づいた設計と、薄型のエンクロージャーを採用しており装着時の快適さ、高い遮音性と、最適な低域周波数再生が実現されています。
ボーカルの明瞭度も特徴です。
ステージ上でのパフォーマンスのために、厳選された低域再生を可能にする「ダイナミックドライバー」と「バランスドアーマチュアドライバー」を採用しています。

JBL FREE X 完全ワイヤレスイヤホンは快適な装着感

JBL FREE X 完全ワイヤレスイヤホンは、人間工学に基づいたスタイリッシュなデザインが特徴です。
アクティブに動いても、しっかりと耳にフィットできる快適な装着感を実現しています。
3種類のイヤーチップと、2種類のソフトカバーも付属しているため、自分の耳に合わせて組み合わせることが出来ます。
「プレミアム5.8mm径ドライバー」により、JBLならではのサウンドを楽しむことが可能です。

final E3000 FI-E3DSS

final E3000 FI-E3DSSは、高い解像度と、フラットで自然な音質が魅力の製品です。

強調した音域を作らないため、高い解像度と合わせて、広いサウンドステージを実現しています。
低音から高音までバランス良く再生する事により、ホール上で音楽を聴いているかのような音の広がりがあります。

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モニターイヤホンについてのまとめ

  • モニターイヤホンが一般的なイヤホンとは異なり、より鮮明で高音質の音楽を楽しむことができる、プロ愛用の高性能イヤホンです。
  • モニターイヤホンを選ぶ際は、装着方法と搭載されているドライバーユニットをまずは選び、それに加えて機能性・イヤーチップの素材・価格帯など、バランス良く選んでいくとよいでしょう。
  • モニターイヤホンは使用目的や用途に応じて、自分に一番合っているものを選ぶことが大切です。

 

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