この記事では、プラモデルに使う接着剤の種類別の特徴と、おすすめの接着剤を紹介しています。
プラモデル作る際、接着剤が必要になりますが、接着剤には様々な種類があるため、どれを使えばよいのかわからない人は少なくありません。
この記事を読むことで、自分に合った接着剤を選ぶことが出来るようになります。
目次
プラモデル用接着剤の種類
プラモデル用の接着剤には様々な種類が存在します。
使う場面によって合うものと合わないものがあるため、それぞれの特徴を把握する事が大切です。
流し込みタイプは乾くのが早いが接着は弱い
流し込みタイプは、粘度が低い接着剤です。パーツを合わせた隙間に接着剤を流し込んで使用します。
接着の原理はセメントタイプと同じで、塗布したプラスチックの表面を溶かして接着します。
しかし、セメントタイプと大きく違うのは、パーツを合わせてから接着剤を塗布する点です。
粘度が低いため、パーツとパーツのわずかな隙間に流れ込んでくれます。
塗布のはみだしにより、接着剤が手に付く事も少ないため、きれいに接着作業を行うことが出来ます。
接着面も最低限しか溶かさないため、乾燥時間が短く作業を効率的に行う事が可能です。
しかし、セメントタイプと比較すると、粘度が低い分接着強度は劣ることに注意が必要です。
セメントタイプは時間がかかるが接着が強い
セメントタイプは粘度が高い接着剤です。パーツの接着面に直接塗布してからパーツを合わせて接着します。
セメントタイプは、接着剤中にスチロール樹脂が溶け込んでいます。そのため、パーツ同士の隙間を、わずかなら埋め込みながら接着する事が可能です。
多く塗って使用すれば、合わせ目を消すパテ代わりの役割も果たします。
しかし、粘度が高いため、多く塗れば塗るほど乾くのに時間が掛かってしまいます。
時間はかかりますが、流し込みタイプより強度の高い接着が可能な事は魅力でしょう。
瞬間接着剤は便利だが乾くと白くなる
瞬間接着剤は、接着剤そのものが硬化して接着がなされます。プラスチック以外の素材との接着や、穴埋めや合わせ目消しのパテ代わりとしても使用可能です。
プラスチックの表面を溶かさず、接着剤そのものが硬化するため、異素材との接着時は重宝します。
硬化までの時間はもともと短いですが、促進剤を使う事により一瞬で硬化させる事が可能です。
硬化すると白くなるため、黒いパーツやクリアパーツで使用する際は、はみ出しに注意が必要です。
クリアパーツには対応接着剤かエポキシ接着剤がよい
クリアパーツを接着するには、対応接着剤かエポキシ接着剤がおすすめです。
クリアパーツを汚すことなく接着できるため、きれいに仕上げることが出来ます。
クリアパーツの接着時に接着剤がはみ出すと、パーツが曇り、仕上がりが汚くなります。
クリアパーツに対応した接着剤を使用すると、接着剤の乾燥後も透明で仕上がりがきれいでしょう。
エポキシ接着剤は、2種類の液体の化学反応により接着するため、プラスチックの表面が溶けず、クリアパーツが曇ることなく接着できます。
黒い瞬間接着剤はパーツの補修にも使用できる
黒い瞬間接着剤は、合わせ目消しやパーツのホール消しなど、パテの代わりとして補修作業に使用できます。
接着剤自体が黒いため、黒や濃色のパーツの補修や接着におすすめです。
埋めたい所に黒い瞬間接着剤を塗布して硬化促進剤で固めると、プラスチック素材に近い固さで固まります。
切削作業もしやすく、きれいに仕上げ処理をする事が可能です。
通常の瞬間接着剤は硬化してしまうと白化してしまうため、暗い色のパーツの接着作業には非常に神経を使います。
しかし、黒い瞬間接着剤は硬化後も黒いままであるため、塗布面のはみだしなども修正可能です。
安定が悪いときは瞬間接着剤促進剤を使う
接着面が小さい時は、瞬間接着剤でも硬化には時間を要しますが、瞬間接着剤促進剤を使うと硬化スピードを飛躍的に高め、作業を効率的に行う事が可能です。
接着面が小さいパーツは硬化するまで安定しづらく、思うような接着が出来ない可能性があります。
硬化するまで押さえる方法は、作業時間が取られてしまうでしょう。
瞬間接着剤促進剤は硬化スピードを速くするため、安定が悪い小さい接着面でも思い通りの接着を実現してくれます。
瞬間接着剤に促進剤を使えば、パテ代わりにも使用できるため便利です。
おすすめなプラモデル用の接着剤
ウェーブ 黒い瞬間接着剤は濃色パーツの接着によい
ウェーブ 黒い瞬間接着剤は、瞬間接着剤なのに硬化後も黒いままで接着できる、ウェーブの黒い瞬間接着剤です。
ヒケやパーツの合わせ目消しなどの補修で、パテ代わりに使用できます。
普通の瞬間接着剤は硬化後に白化してしまい、濃色パーツが白くなる可能性があります。
しかし、黒い瞬間接着剤は、硬化後も黒のままであるため、濃色パーツの接着に最適です。
硬化促進剤と併用すれば、硬化の乾燥時間も一瞬になりヒケ具合も少なくなります。パテとして補修作業にも使用出来るでしょう。
タミヤ タミヤクラフトボンドは柔軟性が高く衝撃に強い
タミヤ タミヤクラフトボンドは、ジオラマ制作やペーパークラフトに最適な水性ボンドです。
様々な素材の接着が可能で、乾燥後は透明な仕上がりになるため、クリアパーツの接着に重宝します。
通常の木工ボンドに比べて硬化後の被膜の柔軟性が高く、衝撃に強いため、完成後にはがれる心配が少ない事が魅力です。
チューブの先端は使いやすい極細ノズルになっており、小さなパーツの接着や、ジオラマ制作の作業が簡単に行えます。
タミヤタミヤセメント 速乾は細筆が便利な品
従来のタミヤセメントよりも乾燥が早く、作業性が向上し、接着剤のはみ出しが少ないためきれいに仕上がります。
キャップには接着剤を流しやすい細筆付きです。
タミヤの中では速乾ですが、他のメーカーと比べると乾燥スピードは比較的にゆっくりしています。少量塗るだけでしっかり接着するのが特徴です。
GSIクレオス Mr.セメントSPは接着面積が広い箇所にもよい
従来品と比べると、乾燥速度が各段にアップした、無樹脂タイプのセメントです。
スチロール樹脂の溶解に特化した配合設計を採用しているため、部品同士が強力に接着されます。
パーツを合わせた隙間に流し込んで使用するタイプです。キャップに細先筆が付属しており、作業を効率的に行えます。
艦船模型の底部や、戦車模型の放蕩など、接着面積が広い箇所でもしっかり接着するためおすすめです。
ウェーブ 瞬着硬化スプレーは硬化時間を早める品
ウェーブ 瞬着硬化スプレーは、瞬間接着剤の硬化時間を更に短縮する硬化促進剤です。
瞬間接着剤に使うと、接着だけではなく、合わせ目消しやヒケの補修などにパテ代わりとして使用できます。
接着剤ではありませんが、瞬間接着剤と使用すると便利です。硬化時間を短縮する事で、小さな接着面を安定して接着する事ができます。
使用方法はスプレーを吹きかけるだけであるため、簡単に行えるのも魅力です。
プラモデル用の接着剤のついてのまとめ
- プラモデル用の接着剤には、流し込みタイプとセメントタイプ、瞬間接着剤があります。それぞれ粘度や効果の時間、硬化方法が違うため、特徴を理解して使用する事が大切です。
- クリアパーツは、接着時に接着面が曇る可能性があります。対応接着剤かエポキシ接着剤を使用すると、パーツを汚すことなくきれいに仕上げられるためおすすめです。
- 黒い瞬間接着剤は、濃色パーツの接着に重宝します。硬化促進剤と併用する事により、パテ代わりとして補修作業に使用する事が可能です。
- 硬化促進剤は瞬間接着剤の硬化時間を更に短縮し、小さい接着面のパーツを安定して接着する事が出来ます。