この記事では、帯締めをアレンジするメリットや、おすすめの結び方を解説します。
帯締めのアレンジに挑戦したい方は、この記事を読むことで、自身にあった帯締めの結び方を検討することができます。
目次
帯締めをアレンジするメリット
帯締めをアレンジすると、着物のコーデの幅を広げることができ、印象をがらりと変えることが可能です。
帯締めは着物の帯を固定するための小物のひとつであり、組み方や柄、太さなどいろいろな種類のものがあります。
帯締めを着物の帯の上から結ぶことで、帯の形が崩れてしまうことを防ぐ役割もありますが、着物や帯のデザインとの組み合わせで着物姿を引き立ててくれるアクセントとして役割も兼ね揃えています。
帯締めを何種類か色や太さを揃えておくだけで、その日の気分やシチュエーションに合わせて組み合わせたり、着物姿の雰囲気に合わせて結び方をアレンジすることが可能です。
帯締めの結び方を飾り結びなどにアレンジすることで、着物を着用したときの全体の雰囲気を華やか彩ることや、結び方によっては着物を着る時間を短くすることにも役立ちます。
一工夫するだけで印象が大きく変わる
帯締めは、結び方を一工夫するだけで着物姿の印象が大きく変わります。
成人式や結婚式などおめでたい席では特に、周りとは一味違う華やかな着物姿を披露したいと考える人もいるでしょう。
着物は、帯締めがあるかないかだけでも印象が大きく変わりますが、帯締めの結び方を一工夫すると、同じ着物姿でも他の着物姿の人とは違った個性のある姿に印象を変えることができます。
着物は、着物自体や帯、小物の色や柄などの組み合わせだけで何通りもコーディネートをすることができますが、何通りものアイテムを揃える事は経済的にも大変です。
帯締めの結び方を工夫することで、最も手軽に着物姿の印象を変えることができます。
着付けの時短効果がある
帯締めの結び方は、アレンジ次第で着付けの時短効果が期待できます。
着物は、慣れるまでは一回の着付けに時間がかかってしまう衣装です。
足袋を履き、肌着をつけ、長襦袢を着用し、やっと着物を羽織ることができます。
さらにここから帯を締めていきますが、着物の着付けに慣れていないと、帯の形が整うまでに最も時間がかかってしまいます。
最終的に帯締めで整えた帯を固定しますが、帯締めは紐の長さや太さによって結びづらいこともあり、時間が必要な場合があります。
帯締めを結ぶのに時間がかかってしまうと、せっかく結んだ帯や着物が崩れてしまい、微調整が必要です。
帯締めの結び方をアレンジすることで、微調整の必要をなくし、着物を短い時間で着用することにつながる事が出来ます。
着物コーデの幅が広がる
帯留めの結び方をアレンジすることは、着物のコーディネートの幅を広げることに繋がります。
着物をコーディネートするために、何種類もの着物や帯などを揃えるのは経済的にも大変です。
しかし、帯締めは比較的安価に手に入れることができるため、色や柄などを何種類かを揃えることは難しくありません。
また、帯締めはアレンジの仕方で着物姿の雰囲気を変えることができるため、一本持っているだけでも工夫によってコーディネートの幅が広がります。
昔から伝わる結び方以外にも、現代ではハート型や花の形に見立てた結び方をする人も少なくありません。
ハート型などの飾り結びは、同じ着物姿でも人目を引くことができます。
帯締めのおすすめアレンジ方法
着物を華やかに演出する帯締めのアレンジ方法には、いろいろな種類があります。
着物の帯は、帯の形を作る土台である帯枕と帯締めで支えられています。
帯締めは着物着用時に必要なアイテムの中でも、最も強く結んでおく必要のある紐です。
帯締めをアレンジしていく中で、紐が緩まないようにする必要があります。
帯締めをしっかり締めるために役立つのは基本結びで、帯締めのアレンジ方法はほとんどが基本結びが土台です。
帯締めをアレンジするためには、まず基本結びをしっかり習得しておくことがおすすめです。
帯留めのアレンジは、格式高いイメージから華やかなイメージまでアクセントとして様々な着物姿を演出できます。
結び方を工夫するだけであるため費用もかからず、手軽にできる演出方法です。
以下では、帯締めの基本結びとアレンジ方法について解説します。
基本結び
帯締めをおしゃれにアレンジするには、基本結びを覚えておくことは必須です。
帯締めのアレンジは、基本結びが土台となっていることが多いためです。
最初に取得すべき基本結びは、綺麗に結ぶことができるようにマスターすることがおすすめです。
基本結びの段階で、帯締めにねじれがあったり、紐の左右が非対称だと、いざアレンジをしたときに不格好な出来上がりになってしまう可能性があります。
基本結びをマスターする段階で、綺麗に結ぶコツを身につけておくことがおすすめです。
基本結びは、手順もそれほど難しくはありません。手順は以下の通りです。
- 腰の後ろから体の中央で帯締めを前に回し、左右の長さを対象にしてひと結びします。
- 上に出てきた紐を反対側にして輪を作り、もう一方の紐を輪に通します。
- その時にもうひとつの輪ができるため、さらに一方の紐を新しくできた和に通して締めれば、シックでありながら上品な帯締めの形に出来上がりです。
基本結びの出来上がりで余った紐は、アレンジの際に使われることが多く、この部分が左右非対称だとアレンジがしづらくなってしまうため注意が必要です。
まんまる結び
帯締めのまんまる結びは、大きめの丸まった帯締めが立体的で可愛らしいアレンジの方法です。
まんまる結びは比較的簡単に結ぶこともでき、基本結びを基としてアレンジすることが可能です。
まんまる結びの手順は以下の通りです。
- 基本結びでできた結び目の、両脇にある紐の下側に上から余った紐を通し、結び目の下側で一度結びます。
- 今度は下側から結び目の両端を上向に紐を通し、結び目の上側でもう一度結び完成です。
まんまる結びのような立体的な丸いアクセントは、ボンボンなどのアイテムを添えることで実現することもできます。
まんまる結びをしたあとの紐にも若干余裕があるため、ハート型やクローバー型、ト音記号型などの可愛らしいアレンジを追加することもできます。
藤結び
藤結びは、華やかな場面や振袖などによく合う可愛らしい結び方です。
結び方は、基本結びの方法を少しアレンジしただけであるため、基本結びを理解できていれば、簡単に藤結びが可能です。
結び方の手順は以下の通りです。
- 基本結びと同じように体の正面中央で一度帯締めを結び、更にもう一度同じように結びます。
- 基本結びと同じように上に出てきた紐を反対側にして輪を作り、これも基本結びの要領で一回結びます。
- 更にもう一度結んで左右にぎゅっと締めれば完成です。
藤結びは、基本結びで紐を結ぶ手順の部分を2回ずつにしただけであるため、基本結びさえ習得していれば簡単にアレンジすることが可能です。
左右で色の違うカラフルな帯締めを使うと存在感も増し、さらにおしゃれに仕上げることもできます。
平織の帯締めを利用すると紐が締まりやすく、好みにもよりますが、藤結びは隙間なく紐がしまっている方が美しく上品であるためおすすめです。
桜結び
桜結びは、桜の花をモチーフとしている、卒業式や入学式などにおすすめな帯締めのアレンジ方法です。
華やかなデザインで見た目は複雑に見えますが、比較的手順の簡単なアレンジ方法で、初心者でもチャレンジしやすい結び方です。
桜結びの手順は以下の通りです。
- 基本結びの最初の手順と同じように体の正面でひと結びします。
- 一度蝶結びをし、根本をしっかり締めます。
- 一方の紐を帯と紐の間に輪を作るように挟み込めば桜結びの完成です。
桜結びの形状は、帯締めでできる3つの輪を桜の花びらに見立てた結び方で、それぞれの輪が重ならないように形状を整えながら形成していくことがポイントです。
余った紐は、脇に向かって締められた帯締めに巻きつけておけば邪魔にならず、つるが巻きついた形状によりおしゃれに見えます。
桜結びは、ピンク色の帯締めやピンク色と緑や黄色のグラデーションの帯締めを利用すると、より桜のように見えやすいためおすすめです。
グラデーションの帯締めを利用する際は、花びらになる部分にピンクの部分が来るように形成すると魅力的です。
あわじ結び
あわじ結びは、水引きの結び方でも多用される結び方です。
あわじ結びは3つの輪が互いに結び合って重なる形状で、両端の紐を強く引っ張ることで固く結ばれ、簡単には解けなくなることから、結婚式のご祝儀や快気祝いなどで多用される結び方です。
結婚式では「末長く結ばれるように」、快気祝いでは「再び病気などにならないように」といった意味を込め使われます。
あわじ結びを帯締めで活用する際も、結婚式や入学式などのお祝いの席で利用すると、上品で華やかな着物姿の演出が可能です。
あわじ結びの手順は以下の通りです。
- 基本結びの最初の手順と同じように、体の正面でひと結びし、一方の紐を輪にして帯と帯締めの間に挟みます。
- このときに、輪が閉まりすぎてそれぞれが小さくなりすぎないように注意が必要です。
- もう一方の紐と、最初に使用した紐を同じようにして輪を形成し、帯締めと帯の間に挟みます。
- 輪の大きさが3つとも同じ大きさになるように調整すれば、あわじ結びの完成です。
あわじ結びは応用もしやすい結び方で、紐の長さに余裕があれば輪を4つ以上作ることもできます。
輪を多くすれば、あわじ結びから花の形状に変形することもできるため、帯締めのアレンジにおすすめです。
ハート帯締め
ハート帯締めは、名前の通りハート型に帯締めをアレンジする方法で、成人式やパーティーなどの席で可愛らしく着物姿を演出できる結び方です。
ハート帯締めの手順は以下の通りです。
- まず基本結びを完成させることから始めます。
- 基本結びで余った紐の一方を結び目の斜め下に通し、もう一方の紐も同じように形成します。
- 左右均等になるように形を整えれば大きなハート型の完成です。
ハート帯締めは基本結びさえできれば簡単にアレンジできる方法ですが、ここにねじれを加えることで立体的なハートを作ることもできます。
また、輪を4つにすることで、四つ葉のクローバーのような形にアレンジすることも出来る、アレンジが幅広いおすすめの結び方です。
帯締めアレンジについてのまとめ
- 帯締めは着物の帯を固定するアイテムです。
- 帯締めは着物姿を華やかに引き立ててくれるアクセントの役割もあります。
- 帯締めのアレンジは着物姿の印象をがらりと変えることができ、コーデの幅も広がります。
- 帯締めをアレンジすると着付けの時短にもつながります。
- 帯締めのアレンジは基本結びが基となるため、マスターしておくことがおすすめです。
- まんまる結びは、大きめの丸まった形状が可愛らしい事が魅力です。
- 藤結びは、振袖や華やかな場面での利用におすすめです。
- 桜やハートをモチーフとした結び方は、入学式やパーティーなどの華やかな場面でおすすめです。
- あわじ結びは、ご祝儀や快気祝いでも利用される水引きにも利用されます。