ここではスピーカー選びの基礎知識と、おすすめのブックシェルフスピーカーについて解説します。この記事を読むことで、自分に合ったスピーカー購入の検討が出来ます。
目次
ブックシェルフスピーカーとはなにか
まず、ノウハウ・初心者向けの情報をご紹介いたします。商品の紹介を先に知りたい方はこちらをクリックしてください。
ブックシェルフスピーカー(bookshelf speaker)とは、bookshelf=書棚に設置できるほど小さいスピーカーのことを指します。
スピーカーには床に直接置くフロア型や、のっぽでスリムなトールボーイ型などがありますが、それ以外のスピーカーをブックシェルフ型でひとくくりにすることもあります。
かつてオーディオ市場でブックシェルフ型といえば、オンキヨーD-77NEのようなフロア型に迫る大型サイズが主流でした。
現代ではPC用スピーカーの影響もあって、オーディオスピーカーのブックシェルフ型も、本棚に置けそうな小型モデルが主流になっています。
スピーカーを選ぶうえで知っておきたい用語
ここでは、スピーカーの性能を読み解くために知っておきたい用語の意味を解説します。
スピーカーに関する用語①:インピーダンス
スピーカーの電気抵抗をインピーダンスと呼びます。オーディオスピーカーでは6Ω(オーム)が主流ですが、8Ωや4Ωのモデルも少なくありません。
インピーダンスはスピーカーの音質とは無関係ですが、数値が低いと電気抵抗が増えるため、アンプに負荷がかかります。アンプが非力な場合は、8Ωのスピーカーがおすすめです。
スピーカーに関する用語②:出力音圧レベル
出力音圧レベルは、1W(ワット)の出力で特定の音を再生したとき、正面1mの距離で聞こえる音の大きさをdB(デシベル)という単位で示した数値で、「88dB/W/m」または「88dB」などと表記されます。
出力音圧レベルが大きいと、アンプの出力が小さくても、大きな音を奏でることができます。メーカーによっては「定格感度レベル」「能率」などと表記している場合もあります。
スピーカーに関する用語③:再生周波数帯域
再生周波数帯域(または周波数特性)は、スピーカーが再生できる低音から高音までの音域を示す数値です。周波数帯域が広いほど性能がよいことをあらわします。
スピーカーに関する用語④:定格入力と最大入力
定格入力は、スピーカーをずっと鳴らしつづけても壊れない限界の入力レベルを示します。一方で、最大入力は、鳴らしても短時間であればスピーカーが壊れない入力レベルを表します。
定格入力と最大入力は、「許容入力」「最大許容入力」などと表記されることもあります。
スピーカーに関する用語⑤:ターミナルとバナナプラグ
スピーカーにケーブルを接続する金具を「ターミナル」といいます。
安価なスピーカーのターミナルは被覆を剥いたケーブルの端を細い穴に刺してクリップではさむか、ねじで閉めるタイプが大半です。
しかし、本格的なスピーカーになると、バナナプラグというスピーカーケーブル専用の金具に対応しています。
バナナプラグはソケット式で、抜き差しが容易なことと、極太ケーブルでも簡単に接続できるメリットがあります。バナナプラグを使いたい方は、スピーカーのターミナルをチェックするのがおすすめです。
アンプは一緒に買うべき?アンプが必要なモデルとは
スピーカーにはアンプを内蔵したパワードスピーカー(またはアクティブスピーカー)と、アンプを持たない通常のパッシブスピーカーがあります。
パッシブスピーカーの場合、アンプがないと再生できません。一方、アクティブスピーカーはアンプを内蔵しているため、別のアンプは不要です。
音質やオーディオシステムとしての発展性はパッシブスピーカーの方が有利ですが、アクティブスピーカーには、アンプが不要というメリットがあります。購入する際はまちがえないように注意が必要です。
おすすめのブックシェルフスピーカー
ペアで実売1万円前後のおすすめスピーカー
ヤマハ NS-BP200
NS-BP200はペアで実売価格1万円以下のお買い得モデルです。正面のサイズをコンパクトにおさえ、そのぶん奥行を長く取ってキャビネットの容積を確保し、サイズを超えた低音の響きを実現しています。
非防磁なので、ブラウン管テレビには近づけないように注意が必要です。
DENON ブックシェルフスピーカー SC-M41
SC-M41は小型コンポに最適のコンパクトな高音質ブックシェルフスピーカーです。
ツイーターは2.5cmソフトドーム、ウーファーは12cmペーパーコーンの2ウェイ構成。ターミナルはスクリュー式で、バナナプラグに対応しています。
ペアで実売3万円前後のおすすめスピーカー
ONKYO D-112NFX
D-112NFXはコンパクトサイズで高品位な音質を実現した2ウェイ・スピーカーです。
ウーファーには軽くて強靱なセルロースナノファイバーを配合したONF振動板を採用しています。ツィーターには最先端の3cm リングツィーターユニットを搭載しています。
ケンウッド(KENWOOD) Kシリーズ LS-NA9
LS-NA9は横幅わずか10cmのコンパクトなキャビネットでクリアな音楽再生を実現した小型で個性的なスピーカーです。
ツイーターには高分子ポリマーとアルミニウムをブレンドしたリボン型ユニットを採用。40kHzまでの超高域に対応し、繊細で高解像度の音楽再生を可能にしました。ウーファー振動板は軽く高剛性のグラスファイバー製8cmコーンを採用。
能率の悪いリボン型ツイーターを採用したため、インピーダンスは4Ω、出力音圧レベルは74dBにとどまっているため、アンプには強い駆動力が求められます。
ペアで実売5万円以上のおすすめスピーカー
DALI MENUET MH
DALI(Danish Audiophile Loudspeaker Industries)は、デンマークのスピーカー専門メーカーです。
MENUET MHは幅15cmのコンパクトなブックシェルフ型スピーカーです。ウーハーは11.5cmで強靱なアルミダイキャスト製フレームを採用しています。
ツイーターは強力なネオジム磁石を持つ28mmソフトドームユニットを搭載しています。出力音圧レベルは86dBと標準的ですが、インピーダンスは4Ωであるため、非力なアンプには不向きです。
オンキヨー D-77NE
30センチ大口径ウーファーが奏でるダイナミックな音色が魅力の3ウェイ・ブックシェルフ型スピーカーシステムです。
単体発売で、左と右のL・Rモデルがあります。
ブックシェルフスピーカーについてのまとめ
- ブックシェルフスピーカーとは、本来は書棚に置ける小型スピーカーのことをいいます。
- ブックシェルフスピーカーのサイズに決まりはありません。
- ブックシェルフスピーカーには、アンプ内蔵のアクティブ型と、アンプに接続して使うパッシブ型スピーカーがあります。
- パッシブ型スピーカーはHiFiオーディオ用スピーカーでは主流を占めるモデルです。