こちらの記事は2019年5月16日の記事を2020年6月12日に加筆修正いたしました。

加筆修正箇所
・おすすめのつげ櫛を2020年6月12日の情報に更新いたしました。

この記事を読むことで、つげ櫛の特徴や使い方、選び方などを解説します。

この記事ではつげ櫛について解説します。日本の伝統的な工芸品の一つとして現在も愛用され続けているつげ櫛ですが、使い続けると髪がつやつやになり、頭皮にも優しく、使い心地もよいことが特徴です。

装飾などが施されたものもありプレゼントにもピッタリでしょう。この記事を読むことで、つげ櫛購入の検討が出来ます。

そもそもつげ櫛とはなにか?

つげ櫛とは、つげ科などの樹木から作られた櫛です。乾燥させることで強度が増します。

漢字では柘植(ツゲ)と書き、美しい黄色になることから「黄楊」と書かれることもあります。

国産のつげ材で作られたものは、質感が均一で滑らかな使い心地です。つげ材は弾力と粘りが強く、乾燥させることで軽くなり、折れにくくなります。

つげ櫛と一般的なヘアブラシとの違い

つげ櫛の材質が国産つげ材の場合は高価になりますが、強度が高く一生ものとして長く使えます。

ヘアブラシはプラスチック製のものや、豚や猪など天然毛を使用したものなど様々です。また価格も100円均一から数万円する高価なものもあります。

髪質に合わせたり、使う目的や好みもありますが、耐久性はつげ櫛が良いでしょう

また、老舗の職人が丹精込めて作ったつげ櫛は、高級品として古くから日本人に親しまれています。

つげ櫛の魅力

つげ櫛は髪がつやつやになり、頭皮に優しいという特徴があり、天然のトリートメントともいわれています。

髪に艶が出る

つげ櫛は椿油をしみ込ませて使用するので、使い続けるほどに髪がしっとりとして艶がでてきます。

また、頭皮を乾燥から守るため、フケを抑制する効果もあります。

静電気が起こらない

つげ櫛は静電気が起こりにくく、切れ毛や枝毛を防ぎます。

静電気による髪の絡まりを防止するのが、つげ櫛の特徴です。

椿油を使用しているため香りがよい

つげ櫛を作る工程で椿油をしみ込ませているため、香りも良く髪にもほんのりと椿油の良い香りが移ることも特徴です。

つげ櫛の使い方

つげ櫛に椿油をしみ込ませることで、長く使うことができます。

つげ櫛は熱や水に弱いため、ドライヤーとの併用や水洗いはできません。濡れた髪にも使えないので注意が必要です。

また、普段ヘアブラシを使用されている方は根元から毛先へ櫛を入れたくなりますが、つげ櫛は毛先から頭皮に向けてもつれを解くように少しずつとかしていきます。

つげ櫛のメンテナンス方法

メンテナンス方法として、まず始めに椿油をつげ櫛に塗ります。その際、不要になった歯ブラシなどで櫛の歯の間にも塗っておきます。しばらく置くと汚れが浮き上がってくるので、掻き出すようにこすとよいでしょう。

最後はティッシュペーパーなどで拭き上げ、3~4時間、または一晩ほど置くと櫛に椿油がしみ込み光沢がでます。このメンテナンスを繰り返し行うことで、つげ櫛を長く使い続けることができます。

つげ櫛の選び方

髪の長さや質に合った大きさで選ぶ

選び方の目安としては、髪の量が少ない方は3~4寸、髪の長い方や量が多い方は5寸以上が使いやすいでしょう。

つげ櫛の長さは「寸」で表します。一寸は約3㎝です。一般的なとき櫛は3寸から3寸5分、4寸、5寸、5寸5分のおおむね5種類です。

持ち運びなど使用する用途も考慮し、携帯して使う場合やお子様には3~4寸の小さめがおすすめです。5寸以上ものは、毎日のお手入れに使いやすい大きさです。

また、自宅や外出先で使う場合や、どの大きさか迷う場合は4寸5分サイズがどんな用途にも使いやすい大きさです。

形で選ぶ

つげ櫛の一般的な形である「とき櫛」は初心者におすすめです。適度な厚みもあり持ちやすく、大きさや材質も種類が多いため目的に合わせて選べます。

つげ櫛には他にも色々な形があります。使う用途にあったものを選びましょう。

先の尖った持ち手が付いている「セット櫛」は、柄の先で髪を分け、細かい歯で髪を整えられるため、セット用に使われます。

太いしっかりとした持ち手が付いている男性用の「男櫛」はスーツのポケットなどに入れて、外出先でも髪を整えられます。また、持ち手の角が少し丸まった優しい印象に仕上げられた「手付」は女性向けです。

かまぼこ型の「花櫛」や半月型の「半月櫛」は彫り物や蒔絵、塗りなどが施されており、和装などの飾り櫛としても使われます。コンパクトなサイズで携帯しやすく普段使いにもおすすめです。

つげ櫛の歯と歯の間隔もさまざまで、歯の間隔が細めの場合は髪質が細い人や毛量が少ない人、歯の間隔が太めの場合は髪質が太く毛量が多い人向けとなります。

歯の間隔がとても大きく、切込みも深くなっているウェーブパーマ用のつげ櫛もあります。

材質で選ぶ

つげ櫛はつげ材で出来ているのですが、つげにも種類があります。また、つげ以外の材木が使われているものもあり、材質によってそれぞれに特徴があります。

国産のつげのなかでも最高級といわれているのが「薩摩つげ」です。

成長が遅く粘りがある薩摩つげで作られたつげ櫛は高級品で、価格は1万円前後と高価ですが、手入れをしっかりすれば一生使えます。

製材から完成まで10年以上かかることもあり、職人の手でひとつひとつ丁寧につくられます。

あかねつげや本つげという材質は国産もありますが、アカネ科という東南アジアなどの樹木や中国産のつげ材を使用しているものもあります。成長が早く国産のつげより強度は落ち、割れやすくなりますがリーズナブルです。

購入の際は、材質の産地を確認するとよいでしょう。

おすすめのつげ櫛

くしのみせ泉 本つげ櫛 解櫛3寸

くしのみせ泉 本つげ櫛 解櫛3寸は、名刺よりもコンパクトな3寸サイズのつげ櫛で、コンパクトでありながらしっかりと髪を解かすことができる携帯用の商品です。

赤を基調とした和柄の櫛ケースが付属しているため、持ち運びも楽でしょう。

伊豆諸島の1つである利島産の純正椿油を染み込ませているため、解かすだけで髪にツヤと栄養を与えることができます。

1つ1つ丁寧に職人が作っており、品質が気になる方でも安心して使用できるでしょう。

ORIENEX つげ櫛

ORIENEX つげ櫛は、天然の柘植木を素材に使用している商品で、静電気を抑えながら髪のケアを行うことができます。

黒色のボディに牡丹をモチーフにした美しいデザインが施されており、高級感ある雰囲気を与えてくれるでしょう。

また、 長さが11.8cm、幅が6.8cm、奥行きが1.2cmと小型なため、外出時に持ち歩きたい方にもおすすめです。

落下させてしまうとひび割れの恐れがあるため、取り扱いには注意しましょう。

薩摩つげ 薩摩つげ櫛 三寸五分 細歯

薩摩つげ 薩摩つげ櫛 三寸五分 細歯は、鹿児島県産の黄楊を素材に使用しており、製作してから約10年間寝かせた職人技の詰まった商品です。

釜を使用した燻し作業を行うため、防虫効果と優れた耐久力を実現しています。

また、椿油が浸透しやすくなっているため、解かすだけで静電気を抑えながら、髪に潤いケアを行うことができます。

本格的なつげ櫛を使用したい方におすすめの商品です。

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薩摩つげ
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FENQ つげ櫛 4寸浅歯

FENQ つげ櫛 4寸浅歯は、100%天然の木を使用することで、髪の静電気やダメージを抑えてくれる商品です。

天然の油成分が含まれており、髪に自然な艶を与えることができます。

また、木の自然の香りがするため、髪のケアを行いながら香りを楽しむこともできます。

4寸と持ち運びに便利なコンパクトなサイズをしているため、ポーチなどにも収納しやすいでしょう。

くろちく 椿堂潤いつげ櫛

くろちく 椿堂潤いつげ櫛は、天然由来の椿油が染み込んでいるため、髪に自然な潤いを与えることができます。

つげ櫛の中でも小型サイズなため、櫛を携帯したい方にもおすすめです。

ガーゼ製の収納袋が付属しており、種類も豊富なため自分好みのデザインを選べるでしょう。

つげ櫛についてのまとめ

  • つげ科の樹木から作られた櫛で強度が高く、椿油を使って正しいメンテナンスをすることで、一生使い続けることもできます。
  • 椿油がしみ込んだつげ櫛は頭皮を乾燥から守り、髪はツヤツヤになります。静電気が起きないので枝毛や切れ毛も防げます。
  • つげ櫛は長さや形、材質も様々です。髪の質や量、使用する用途によって選ぶとよいでしょう。
  • 老舗などで扱われている薩摩つげは最高級品で、他にも国産のつげ材を使った高級品から、輸入材を使用したリーズナブルなものもあります。