この記事では、秋の七草について解説します。
春の七草は無病息災を願うものとして有名ですが、春の七草とは別に秋の七草というものが存在します。
この記事では、秋の七草の特徴や種類を解説します。この記事を読むことで、秋の七草選びの検討が出来ます。

秋の七草は食べずに鑑賞するもの

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秋の七草ごとの特徴

「春の七草」は七草をお粥にして食べるものです。
「秋の七草」はいつ、どのようにして食べるのかと思う方も多いでしょう。
しかし、秋の七草は食べるものではありません。

秋の七草は鑑賞用となっています。
秋の風情を楽しむためのものとして、古くから伝わる万葉集にも収録されています。

観賞する時期は、意外と幅広く9月中旬から11月初旬頃です。
7種類の花は、薬用効果がある草花として日本人に好まれたものが選ばれています。

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秋の七草ごとの特徴

秋の七草は、「萩」「薄」「葛」「撫子」「女郎花」「藤袴」「桔梗」の7種類です。

食す「春の七草」に対して、見て楽しむ観賞用の「秋の七草」には、七草粥というものがありません。
しかし、秋の七草の中は、民間薬として以下のように利用されています。

はぎ萩の根の部分が咳止めや胃の痛み、下痢止めなどの効果花言葉は、想い、前向きな恋、柔軟な精神
すすき根や茎の部分には、利尿作用の効果花言葉は、勢力、生命力、活力
くず根の部分を使用した「葛根」が有名で、風邪、胃腸不調などに効果花言葉は、治療や活力、根気
撫子なでしこむくみや高血圧に効果的花言葉は、純愛、無邪気、いつも愛して
女郎花おみなえし消炎、解毒、鎮痛、利尿など多くの作用に効果的花言葉は、美人、親切、はかない恋、心づくし
藤袴ふじばかま糖尿病に効果的花言葉は、思いやりや優しい思い出、遅延、躊躇
桔梗ききょう根の部分は咳やのどの痛みに効果的花言葉は、清楚、気品、変わらぬ愛、優しい温かさ

萩(はぎ)は下痢止めなどの効果がある

萩は、漢字の中にも「秋」の文字が入った、秋が旬のお花です。

開花期は7月から9月とされており、夏の暑さにも強いです。
萩の品種は数多くあり、ヤマハギやミヤギノハギ、シロバナハギなどが存在しています。
萩の根の部分が咳止めや胃の痛み、下痢止めなどの効果があると言われています。
花言葉は、想い、前向きな恋、柔軟な精神などです。

薄(すすき)は利尿作用の効果がある

薄は別名で「尾花」と呼ばれており、お月見によく使われているのが印象的です。

最盛期は9月とされており、秋を代表とするものの一つとなっています。風に大きくなびく姿が目に浮かぶでしょう。
細い茎でありながらも、高さは1から2mにもなり力強さを感じることができます。
その根や茎の部分には、利尿作用の効果があるとされています。花言葉は力強い茎が物語るように、勢力、生命力、活力などです。

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葛(くず)は風邪・胃腸不調などに使われる

葛は、広範囲に根付かせる特徴があり、周りの木々をつるで覆ってしまうため増殖力の高さが特徴です。

古くは乾燥した葛のつる部分で、籠を作ったり、繊維として編んだり衣服などにも使われていました。
漢方薬などで根の部分を使用した「葛根」が有名で、風邪、胃腸不調などに使われています。
また、根の部分にあるデンプンを取り除き、葛切りや葛餅といった和菓子、とろみをつける料理にもよく使われています。
花言葉は漢方薬などの効果の通り、治療や活力、根気などです。

撫子(なでしこ)はむくみや高血圧に効果的

撫子は、よく言われる「大和撫子」とは、日本らしさを表したこの撫子の花をさします。

その美しさから万葉集だけでなく、枕草子や小林一茶の俳句にも使われています。
母の日で代表的なカーネーションやカスミソウなども同種のナデシコ科です。
ナデシコ科の種類は300品種になるとも言われ、丈夫で育てやすいところも人気のポイントです。

日本各地に自生し、開花時期は4月から8月が多いですが、寒さにも強く秋も咲き続けています。
清少納言も愛した歴史ある花であり、むくみや高血圧に効果的です。
花言葉は、純愛、無邪気、いつも愛してというような言葉があります。

女郎花(おみなえし)は多くの作用に効果的

女郎花は、「花の姿が女性を圧倒するほど美しい。」と言われるほど優雅で美しい花です。
古くから親しまれており、歌や句にもよく使われています。
開花時期である8月から10月に、綺麗な黄色の花が咲き誇ります。
初夏以降に茎が長く伸び、丈夫で寒さにも強い種類です。
消炎、解毒、鎮痛、利尿など多くの作用に効果的です。
花言葉は花の姿からも伝わりますが、美人、親切、はかない恋、心づくしなどがあります。

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藤袴(ふじばかま)は糖尿病に効果的

藤袴は、奈良時代よりも前から親しみのある花として、日本に根付いている品種です。
桜のような良い香りがするため、シャンプーや香水、ポプリ、アロマテラピーにもよく使われています。
「和」の趣きを感じる花で、寒さにも強く長持ちしやすい特徴があります。
煎じて飲んだ場合、糖尿病に効果的です。
開花時期は8月から10月ですが、現在では野生の藤袴を見かけることはほとんどできず、絶滅危惧種に指定されています。
花言葉は、思いやりや優しい思い出、遅延、躊躇などです。

桔梗(ききょう)は咳やのどの痛みに効果的

桔梗は、江戸時代から親しみのある花で、武将の家紋として使われていることもありました。

その美しい形は古くから認められ、明智光秀の家紋としても有名です。
また、万葉集にある「朝顔の花」というのは、「桔梗」のことと言われています。
根の部分は咳やのどの痛みに効果的とされていますが、現在自生するものとしては絶滅危惧種に指定されています。

お花屋さんで見かけるものは、品種改良され栽培された桔梗です。
開花時期は6月から9月で、涼し気な印象を感じます。色は青紫のものを始め、白やピンクなど女性らしい色合いも人気です。
花言葉は、清楚、気品、変わらぬ愛、優しい温かさなどがあります。

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秋の七草についてのまとめ

  • 春の七草と異なり、観賞用として見て楽しむのが「秋の七草」です。
  • 古くから伝わる万葉集に記されており、漢方などの治療薬として親しまれているものもあります。
    秋の七草は、「萩」「薄」「葛」「撫子」「女郎花」「藤袴」「桔梗」の7種類です。
  • 薬効は下記の通りとなります。
    ・萩(はぎ)・・・根の部分が咳止めや胃の痛み、下痢止めなどに効果的。
    ・薄(すすき)・・・根や茎の部分が利尿作用に効果的。
    ・葛(くず)・・・根の部分が風邪、胃腸不調に効果的。
    ・撫子(なでしこ)・・・むくみや高血圧に効果的。
    ・女郎花(おみなえし)・・・消炎、解毒、鎮痛、利尿など多くの作用に効果的。
    ・藤袴(ふじばかま)・・・煎じて飲むことで糖尿病に効果的。
    ・桔梗(ききょう)・・・根の部分が咳やのどの痛みに効果的。
  • 花言葉は下記の通りです。
    ・萩(はぎ)・・・想い、前向きな恋、柔軟な精神
    ・薄(すすき)・・・勢力、生命力、活力
    ・葛(くず)・・・治療や活力、根気
    ・撫子(なでしこ)・・・純愛、無邪気、いつも愛して
    ・女郎花(おみなえし)・・・美人、親切、はかない恋、心づくし
    ・藤袴(ふじばかま)・・・思いやり、優しい思い出、遅延、躊躇
    ・桔梗(ききょう)・・・清楚、気品、変わらぬ愛、優しい温かさ