この記事では、浴衣を着る際に通常の帯よりも簡単に結ぶことができる作り帯について解説いたします。
比較的簡単に着られるのが魅力の浴衣ですが、帯結びだけは難しいといわれることが少なくありません。
そこで便利なのが、一人でも比較的簡単に結ぶことができる作り帯です。
ここでは、そんな作り帯について、結び方や選び方のほか、おすすめの作り帯もご紹介いたします。
目次
作り帯とは何か
作り帯とは付け帯とも呼ばれ、既に帯の結び目が結ばれた帯のことです。
そのため、難しいと捉えられがちな帯結びも、高額な着付け代を支払って着付けてもらう必要もなく、自分で結ぶことができます。
一昔前であれば作り帯は子供用のものしかありませんでしたが、近年では大人でも違和感なく着用できるおしゃれなデザインの作り帯も数多く取り揃えられています。
作り帯のメリット
既に結び目の部分が綺麗につくられている作り帯の最大のメリットは、腰に巻く部分に結び目の部分をワンタッチで留めるだけで帯結びが完成することです。
外出先で、帯が外れてしまったとしても自分で簡単に直すことができます。
また、浴衣の帯は「リボン結び」が定番ですが、作り帯の中には「文庫結び」や「蝶結び」のほか、アシンメトリーで大人っぽい「貝の口結び」や「片蝶流し」、華やかで凝った「花結び」や「たまてばこ」など結び方の種類も豊富です。
作り帯なら、難しい帯結びをすることなく、気軽にこうした結び方やデザイン、色柄を選ぶことができます。
作り帯の結び方
作り帯なら着物の着付けができなくても一人で浴衣を着ることができますが、結び方にはいくつかの手順があります。
ここでは、作り帯の実際の結び方を紹介いたします。
結び目の部分を胴に巻く部分に留める
作り帯は胴に巻く部分と、リボン結びや文庫結びといった結び目の部分の2つに分かれています。
そこで、まずは胴に巻く部分と結び目の部分をマジックテープで留めます。
また、この部分はマジックテープのほかに紐で巻いて留めるタイプや、差し込み式のものもあるため、自分がやりやすいものを選びましょう。
作り帯によっては、一般的な帯のように一人ではなく人の手を借りたほうがきれいに巻けるものもあります。
一人で結びたい場合は、差し込み式を選びましょう。
腰部分の帯を巻く
次に腰に巻く部分についた帯端と紐を片手で持ち、もう一方の手で帯を腰に巻いていきます。
帯はあらかじめ胴ひと周り分くらいの長さになっているため、何重にも巻く必要はありません。
一般的な帯でも一人で結ぶ場合には、前で結んでから結び目を後ろに回しますが、これは作り帯でも同様です。
ただし、これは作り帯によって異なるため、帯に付属している説明書などを参考にするようにしましょう。
また、浴衣に限らず着物は衿が右前です。
そのため、結び目を後ろに回す際、帯を左方向に回してしまうと衿がずれてしまうため、右方向に回すことで綺麗に作り帯を巻けるでしょう。
帯の端を折りたたみ紐を結ぶ
結び目を後ろに回したら、手前にきた帯の端の部分を内側へ三角に折りたたみ、紐を結びます。
結び目や余った紐は帯の内側にしまいましょう。
帯によっては長さが異なり、巻き終わりが後ろに回ることがありますが、この場合は後ろ側で帯端を三角に織り込めば問題ありません。
ただし、この点はタイプが帯によって異なるため、自分に合った作り帯を見極めておく必要があります。
このように、作り帯は胴に巻いて帯を結ぶのではなく、紐を結ぶだけでいいので着付けの経験がなくても安心です。
注意点としては、紐は解けないようにしっかりと結んで、内側にしまうことです。
浴衣に合わせる作り帯の選び方
浴衣の柄の色で帯を合わせる
作り帯を選ぶ際には、浴衣の柄を基準に選ぶのがおすすめです。
浴衣の柄の中にある一つの色を選んで帯の色を決めると全体的にすっきりとまとまります。
また、この方法なら個性的な浴衣でも比較的簡単に着こなせます。
浴衣の色を基準に帯を合わせる
帯を選ぶポイントの一つとして、浴衣そのものの色を基準に帯を選ぶ方法があります。
例えば、浴衣と反対色の帯を合わせた場合、コントラストがはっきりとするため華やかな印象になります。
また、重い印象になりがちな濃い色の浴衣でも、淡い色の帯なら爽やかな雰囲気を演出できるでしょう。
一方、淡い色の浴衣に渋めの色の帯なら全体の印象を引き締め大人っぽい落ち着いた印象に仕上げることができます。
このように、浴衣のバランスを考えることで、作り帯を選ぶ基準を見つけることができるでしょう。
浴衣に合わせるおすすめの作り帯
KYOETSU 作り帯
大きなリボンが特徴的な浴衣コーディネートに人気の作り帯です。
控えめな柄が可愛らしいだけでなく、軽くて柔らかいため浴衣に馴染みやすくなっています。
色鮮やかなカラーが全10色揃い、3ステップで簡単に結べるため、初心者におすすめの帯です。
創美苑 作り帯 麻の葉 リボン 浴衣向け
帯全面に麻の葉柄がデザインされた浴衣にぴったりの単帯です。
結びの形は、オーソドックスなリボン型となっています。
着崩れや型崩れの心配も少ないので、外出先でも簡単に整えることができ花火大会や夏祭りなど、人の多い場所に出かける際に最適な作り帯です。
KYOETSU 作り帯 フラワーボール
華やかな色から落ち着いた色までカラーバリエーションが豊富なだけでなく、作り帯は子供っぽいというイメージを覆した、幅広い年齢層で使える兵児帯です。
ふわふわな生地感と、ほどよいシワ加工がより大人っぽさを引き立てます。
飾り部分は巻いた帯に差し込むだけで簡単に結べ、夏のイベントやお出かけで楽しめる作り帯です。
Kisste 作り帯 浴衣用
全10色から選べる、ストライプがアクセントのリボン結びの作り帯です。
帯結びの形が崩れることがないので気軽に浴衣でのお出掛けが楽しむことができ、大きなリボンが浴衣姿をより華やかに美しく演出します。
浴衣帯 つばめ結び帯
手持ちの浴衣や小紋の着物に合わせて選べる一味違った作り帯です。
上質な小袋帯を結んだ作り帯なので、手結び風で自由に形を変えることができ、上級者がアレンジして使うこともできます。
もちろん帯を結ぶのが苦手という方にもおすすめです。
和さくら庵 簡単お太鼓結び軽装帯 作り帯
浴衣や洗える着物、小紋、紬などのカジュアル着物にぴったりの作り帯です。
上品で流行のない柄なため、どんな色柄にも合わせやすく、年齢問わず使うことができます。
軽くてやわらかくお手入れがしやすいポリエステル素材です。
浴衣帯 作り帯 お太鼓結び帯
浴衣の雰囲気が変わる、上品なお太鼓結びの作り帯です。
レトロな雰囲気で落ち着いた印象の帯に仕上がっています。
夏にお出かけしたくなるワンランク上の両面小袋帯です。
浴衣に合わせる作り帯についてのまとめ
- 作り帯のメリットは腰に巻いた帯に結び目をワンタッチで留めるだけで帯結びが完成することです。
- 作り帯の結び方は結び目の部分を胴に巻く部分に留め、腰部分の帯を巻き、帯の端を折りたたみ、紐で結びます。
- 浴衣に合わせる作り帯は浴衣の柄や色を基準に選びます。