この記事はチゲ鍋の発祥、おすすめスープの素、特徴を紹介しています。
寒い時期は身体を温めるのによく、暑い時期はあえて汗をかくのに食べられるのが辛い鍋です。
しかし、もともと韓国の料理であるため、チゲ鍋についてあまり知らない人も少なくありません。
この記事を読めばチゲ鍋の歴史や特徴だけでなくレシピも解説しているため、ご家庭の献立の検討をすることが出来ます。
目次
チゲ鍋ってなに?
チゲ鍋とは、キムチや肉、魚介類、豆腐などを出汁で煮込んだ朝鮮半島の鍋料理を意味します。
しかし、正確には「チゲ」は単体で「鍋料理」という意味を持つ言葉であるため、「チゲ鍋」は誤って広まった日本独自の言い方です。
韓国の「チゲ」は、1人前を小鍋で提供する事が多い事から、スープとして扱われています。
しかし、日本のチゲ鍋は一般的にキムチ鍋の事を指すことが多いです。1人前ではなく、大勢で囲む鍋で調理します。
チゲ鍋の発祥は日本
チゲ鍋の発祥は日本であり、韓国のキムチチゲと日本のチゲ鍋は似ていますが、両者は作り方に違いがあります。
チゲの作り方は、肉を炒めてからスープを入れ野菜を煮込みます。
一方チゲ鍋は、スープの中に野菜や肉、キムチを入れて煮込みます。
韓国のキムチは日本のキムチと比べて発酵が進んでおり、酸味がかなり強いです。
チゲ鍋は、韓国のキムチチゲを日本が独自にアレンジし進化させたものであり、韓国のキムチを使用すると、おいしく作れない場合があるため注意が必要です。
チゲ鍋の歴史は1980年代から始まる
チゲ鍋の歴史には、1980年代の激辛ブームに乗って流行したという説があります。
1975年から発売された「桃屋 キムチの素」が人気を呼び、1980年代に激辛ブームが到来しました。
しかしその当時、日本でキムチ鍋は食べられていませんでした。
キムチのブームは、1985年~1988年と1997年~2003年が大きなピークです。1985年~1988年はソウルオリンピック、1997年~2003年は日韓ワールドカップと、韓国の一大イベント時にブームが来ています。
一般家庭でチゲ鍋が身近になったのは、エバラが「キムチ鍋の素」を発売した1999年以降と考えられています。
チゲ鍋には地域差がある
チゲ鍋は、地域によって味付けや具材に違いを出して、ご当地グルメとしている所もあります。ここでは具材が特徴的な、各務原キムチ鍋を紹介していきます。
岐阜県の各務原市(かかみがはらし)は、2003年から韓国春川(チュンチェン)市と姉妹都市提携を結んでいます。
各務原市は、姉妹都市1周年を記念したイベントで、在日韓国人が手作りしたキムチが人気だった事に注目し、町おこしとして、キムチに各務原市特産の人参と春川市特産の松の実を入れて独自のキムチを作りました。
チゲ鍋の特徴は辛さと酸味
チゲ鍋の特徴は、キムチから染み出る辛さや酸味であるため、体の芯からぽかぽかに温めてくれる鍋です。
チゲ鍋は、キムチの香辛料が食欲を掻き立て、他の鍋よりも食べ過ぎてしまいがちなため注意が必要です。
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チゲ鍋の材料とレシピ
以下ではチゲ鍋の基本的なレシピと材料を紹介します。紹介する具材だけでなく、お好みの具材を入れてアレンジするのもおすすめです。
一般的なチゲ鍋の材料
・豚バラ肉 300g
・白菜 1/4株
・長ネギ 2本
・えのきたけ 1袋
・ニラ 1束
・豆腐 1丁
・キムチ鍋の素 300ml
・水 600ml
一般的なレシピ
キムチ鍋の素を使用した、一般的なレシピは以下の通りです。
1.材料を切ります。豚肉は一口大、白菜はざく切り、長ネギは斜め切りです。えのきたけは石づきを切りほぐし、ニラは4~5cmの長さで、豆腐は水切りして食べやすい大きさで切ります。
2.鍋にキムチ鍋の素と水を入れて火にかけ、ニラ以外の材料を煮込みます。3.仕上げにニラを加えたら完成です。
締めは麺やご飯を入れて食べてもおいしくいただけます。
市販のキムチ鍋の素とスープのおすすめ
エバラ キムチ鍋の素は酸味と辛さが魅力
エバラ キムチ鍋の素は、魚介とチキンのエキスをベースに唐辛子を加えた品です。
白菜キムチを入れたような、食べごろキムチの酸味と辛さが味わえます。
桃屋のキムチの素 朝鮮漬けはキムチ鍋の素にも使える
桃屋のキムチの素 朝鮮漬けは、キムチの素であり、もともとキムチ鍋の素ではありませんが薄めればキムチ鍋の素としても使用可能です。
にんにくやリンゴ、みかん、生姜といった野菜や果物が入っています。
濃厚でありながらさわやかさも感じられる風味に仕上がります。
ダイショー キムチ鍋スープ 中辛は魚介のうま味が魅力
ダイショー キムチ鍋スープ 中辛は、魚介のうま味が際立ったスープであることが特徴です。
コチュジャンのコクと赤唐辛子の辛みが効いています。
香味野菜・ごま油で風味豊かに仕上がっています。
味の素 鍋キューブ うま辛キムチは鳥だしと赤味噌が魅力
味の素 鍋キューブ うま辛キムチは、キューブ1個で1人前が作れるなど、量の調節も簡単なため、一人鍋にも最適な品です。
長期保存も可能であるため重宝するでしょう。
キムチの辛みに鳥だしと赤味噌のコクを合わせた鍋キューブは、隠し味に魚醤とXO醤が加えてあります。
後引く辛みの中にも、うま味のある味わいです。
チゲ鍋についてのまとめ
- チゲ鍋は、チゲ自体が「鍋料理」の意味を持つため日本独特の言葉ですが、韓国のキムチチゲをアレンジしたものであるため、キムチ鍋の事を意味することが多いです。
- その違いは料理方法にあり、チゲ鍋はスープで肉やキムチを煮込みます。一方韓国のチゲは、肉を炒めてからスープを加え、野菜を煮込んで調理します。
- チゲ鍋の特徴は、キムチから染み出る辛さと酸味です。