近頃は携帯電話やスマートフォンを持ち歩くようになったため、かつてのように腕時計をする機会が減ったり、あるいは腕時計自体をもっていないという大学生も多いのではないでしょうか。
しかしながら、いずれ社会人となればスマートフォンを取り出して時間を確認する行為がNGなシチュエーションにも直面することもあります。
腕時計をするのは社会人として最低限のマナーであり、ビジネスシーンでは腕時計をしていたほうが相手に好印象を与えることができることもあります。大学生のうちから腕時計に関心をもっていることは社会に出てから後々役立つこともあるでしょう。
一方、腕時計はコーディネートのアクセントとしても重宝します。大学生のうちならば、カジュアルな服のアクセントとなるような青や赤などファッション性の高いものを選んでもよいでしょう。もし社会人になってからも使い続けるのであれば、スーツスタイルにも合うフォーマルなものを選ぶのもおすすめです。
また、腕時計は贈り物の定番アイテムでもあります。入学祝として周囲からプレゼントするのもよいかもしれません。とはいえ、大学生が腕時計選ぶとき、どんなポイントおさえておけばよいのでしょう。
目次
大学生が腕時計を選ぶ際のポイント
まず腕時計にはステンレス製のメタルバンドと革製の革バンドがあります。
一般的に冠婚葬祭などのフォーマルなシチュエーションでは、黒の革バンドの腕時計が正装となりますが、革バンドの腕時計は比較的所有する年齢が高めの印象があり、汗を吸ったり臭いがつきやすい欠点があるため、夏場にも及ぶ就職活動などで使うことを考えるならメタルバンドのほうがお手入れが簡単です。
また、時計自体はデジタルとアナログがありますが、デジタルはカジュアルな印象が強く、アナログはフォーマルな印象になります。このため就職活動で使用する場合などはアナログを選択することになります。
もし試験などでも使用するのであれば長針、短針、秒針という3針がそろった見やすいものがおすすめです。 このほか、アナログの中でもストップウォッチ機能のついたクロノグラフは比較的大きく文字盤のデザイン性も高いので人気がありますが、フォーマルなシチュエーションでも使用したいのであれば、バンドやフレームをはじめ、全体に落ち着いた印象のものを選んだほうがよいでしょう。
大学生のカジュアルな服装に合う腕時計
さらに腕時計選びにはトータルコーディネートも重要です。ファストファッションで高級時計というのではトータルでアンバランスになってしまいます。同じように年相応の腕時計を身に着けるのも重要なことで、あまりに高級な腕時計は大学生にとって分不相応になってしまいます。
まず、大学生にもぴったりなのは私服にも合うカジュアルウォッチです。
社会人がつけるようなフォーマルな腕時計はカジュアルな私服だとミスマッチになってしまうこともあるため、普段使いとして考えるのであれば価格面でもリーズナブルなカジュアルウォッチがおすすめです。
リーズナブルな価格の時計については以下の記事も参考にしてみてください。
1000円の腕時計でおすすめのモデルとそれぞれの特徴を解説
コスパがいい腕時計とはどんな時計か 男女別におすすめ腕時計を紹介
セイコーワイアード 20台に特におすすめ
大学生をはじめとして20代の若者に特に人気があるのがセイコーワイアードです。
ワイアードはセイコーのブランドで、「ファッションと機能を融合した次世代ウォッチ」がコンセプトです。デザインは高級感がありながら遊び心もあり、ムーブメントもセイコー製で信頼性が高くなっています。
このように、セイコーワイアードは、王道のデザインでありながら、おしゃれな色使いを組み合わせています。青の文字盤の腕時計は若い世代を中心として人気が高く、アクセサリーとしての需要もあります。
デザイン自体はシンプルなものが非常に多く、オシャレな私服にぴったりです。カジュアルウォッチらしい赤や黄の文字盤以外にも、青の文字盤もあり、スーツとも相性がよくビジネスでも使えます。最初の1本と考えたとき、まずおすすめなのがワイアードです。
ワンポイント
王道デザインでおしゃれ、大学生に最適の1本
スカーゲン 20代~ビジネスマンにおすすめ
スカーゲンは1992年にヘンリックとシャーロットの夫妻により設立されたデンマークのカジュアルウオッチブランドです。
スカーゲンとはスカンジナビア半島の最北端に位置する町の名前に由来していて、北欧の知識人やアーティストに愛されています。この町の神秘的な魅力がスカーゲンの腕時計には息づいていることから、スカーゲン最大の特徴は、モダンでシンプルなデザインかつ、細部に至るまで道具としての完成度が高められた機能美です。
「デザインの美しさと品質の高さは必ずしも高価である必要はない」というコンセプトのもと、価格はリーズナブルなものが多く揃っていて、薄く軽いのでビジネスからカジュアルまで多くのシーンで活用できます。
ワンポイント
モダンでシンプル、機能美が追求されたカジュアルウオッチ
オリエント 社会人に特におすすめ
社会人になってからも長く、30代になっても使える腕時計ならオリエントがおすすめです。価格は5万円前後と腕時計としてはリーズナブルな部類に入りますが、大学生にとっては少しハードルが高い価格かもしれません。しかしながら、手に入れられない価格ではなく、この価格帯になるとデザインなどの選択肢も大きく広がります。
オリエントは高精度の自社製ムーブメントを開発して日本の技術力を世界へ発信しているメーカーで、デザイン性の高さが最大の特徴です。シンプルなので大学生には物足りなさを感じるかもしれませんが、こうした洗練されたデザインは飽ききにくく、私服やスーツにも映えます。大人っぽく洗練されたシンプルな腕時計ならオリエントがおすすめです。
ワンポイント
価格が5万円前後
信頼の自社製ムーブメント、飽きの来ない洗練されたデザイン
オリエントの時計については以下の記事も参考にしてみてください。
腕時計ブランド オリエントの特徴と歴史、価格帯の解説
腕時計 オリエント オリエントスターとは 歴史と特徴、価格帯の解説
おしゃれなアパレルブランド系の腕時計
アパレル系でも時計をリリースしているブランドが数多くあります。シンプルで飽きのこないものなら社会人になっても使えるものもあり、大学生のうちだけと考えるなら、若者らしくポップでおしゃれなモデルを選んで好みのファッションと合わせるのもよいでしょう。
ポールスミス 20代~30代に特におすすめ
20代の若者や大学生に人気なのがポールスミスです。デザインもおしゃれなものが多くシンプルなクロノグラフなら、30代以上のビジネスパーソンにも人気があります。
ベーシックデザインながら少しだけ遊び心があるのが特徴で、文字盤の色が変わっていたり、秒針のデザインが変わっているモデルもあります。
アパレルブランドは格好だけという評価をされることもありますが、ポールスミスの場合ムーブメントはシチズン製なので信頼性は高くなっています。このため、一昔前のようにアパレルブランドは壊れやすくすぐに狂うというイメージは払拭されています。
価格はシンプルな三針時計なら比較的安価なものの、デザイン性の高いモデルになると大学生にとっては高価なものもあります。特に人気なのは3万円台で購入可能なシンプルな中に文字盤のデザインに遊び心がある「CLOSED EYES」などです。
ワンポイント
価格が3万円前後
ビジネスパーソンにも人気。遊び心のあるデザインがアクセント
カルバンクライン 年齢問わずおすすめ
カルバンクラインはアメリカ・ニューヨーク発のブランドで、常にトレンドをリードしており無駄な要素は一切排除した究極にシンプルでモダンなデザインが特徴です。
社会人になってからも業種や年齢を問わず使えるので、就職活動にもぴったりで大学生にも人気があります。価格は4万円程度とプレゼントとしてならやや高めといったところです。
香水では大変知名度の高いカルバンクラインですが、時計に関してもスイスのスウォッチグループであるETA社が監修しているいわゆるスイスメイドなので性能に関しても信頼性があります。
ワンポイント
価格が4万円程度
アパレルブランドならではのデザインとスイスメイドの信頼性
エンポリオアルマーニ 年代問わずおすすめ
アルマーニというファッションブランドは知らない人がいないほど大変有名です。イタリアで創業したブランドで、エンポリオアルマーニは1981年にセカンドラインとして展開されました。
もともとフォーマルブランドなので、腕時計に関してもフォーマルにぴったりなアイテムを展開しています。デザインもクリーンで使いやすく、就職活動をはじめとして、社会人になってからも使い続けることができます。
ファッションブランドとしては大学生には手の届かない価格帯の商品が多いですが、腕時計であれば2万円台で購入でき、かつおしゃれなので、大学時代に購入するにはぴったりの腕時計といえるでしょう。
ワンポイント
価格が2万円前後
名アパレルブランドでありながらリーズナブル
少し背伸びをして高級時計も
社会人になってからも、さらには30代を迎えても使える腕時計が欲しいのであれば、高級時計もひとつの選択肢です。大学生ならばアルバイトをしていればそれなりのお金を貯めて高級時計を購入することも不可能ではないでしょう。
少し大人な腕時計を購入しようか考えている方は以下の記事も参考にしてみてください。
大人の時計を選ぶのに必要な条件 年代・性別別のおすすめモデル
メンズ用腕時計のおしゃれなモデルの選び方を20代・30代別に解説
ハミルトン おしゃれに敏感な若者に特におすすめ
ハミルトンは現在スイスのスウォッチグループブランドですが、1892年にアメリカで誕生しました。20世紀初頭には鉄道運行を支えるための公式鉄道時計として採用されたことから、精度が高く耐久性に定評があります。
第一次世界大戦時には兵士のために最初の腕時計が生産され、第二次世界大戦中になると軍用時計に採用され地位を確立しました。また、多くの航空会社の公式ウォッチにも採用された実績があり、「メン・イン・ブラック」や「ダイ・ハード」といったハリウッド映画でも使用されていて、おしゃれに敏感な若者に人気があります。
ミリタリー系の「カーキ」、古き良き「ジャズマスター」など、アメリカならではのデザインが多数あります。コストパフォーマンスは高く、高級時計としては破格の、5万から20万円ほどで購入できます。
ワンポイント
価格が5万円~20万円台
高い精度とコストパフォーマンス
腕時計 HAMILTON(ハミルトン)の歴史と特徴、価格帯の解説
腕時計 HAMILTON(ハミルトン)カーキについての解説
腕時計 ハミルトン ジャズマスターとは 歴史と特徴、価格帯の解説
ツェッペリン プライベートでの使用に特におすすめ
クラシック感を前面に出したデザインが特徴的なのはツェッペリンです。ドイツの飛行船 ZEPPELIN号をイメージしたクラシカルなデザインと、ドイツ式の時計らしいクオリティ重視のブランドです。
最大の魅力は、価格が5万円程度からと、高級時計としては高いコストパフォーマンスで、ツェッペリンほどの品質と価格を両立しているドイツ製の腕時計は他にないといわれるほどです。
文字盤は精巧かつ緻密で、スーツにも合いますがデザイン性が高いのでどちらかというと就職活動などには向きません。しかしながら、他の時計にはない魅力を持つアイテムで特に「三つ窓」タイプがすすめです。
ワンポイント
価格は5万円から
クオリティ重視ながら高いコストパフォーマンス
オメガ プライベートの場面で特におすすめ
オメガは世界的にも有名なスイス時計を代表する高級腕時計ブランドのひとつです。
オメガ(OMEGA)というブランド名は「究極」を意味し、ギリシャ語のアルファベットの最終文字である「Ω(オメガ)」に由来しています。1848年に誕生し、人類が初めて月面に立ったとき、アームストロング船長の腕で時を刻んでいたのがその後ムーンウォッチとも呼ばれたスピードマスターです。
ただし、大学を卒業して社会に出ると、オメガのような腕時計はステータスの一種とみなされることもあります。このため、就職活動時や新入社員がこうした高級腕時計を身に着けていると「生意気」な印象を与えてしまうこともあります。
もし、就職してからも長く使えるものとしてオメガを選ぶなら、就職活動時や入社時に身に着けるのは避け、上司や取引先の相手など周囲の人がどんな腕時計を身につけているのかも観察しながら、自分の仕事への経験や熟練度も踏まえて身に着けるとよいでしょう。
ワンポイント
世界的に有名なスイスブランド。
腕時計ブランド OMEGA(オメガ)の特徴と歴史、価格帯の解説
腕時計 オメガ スピードマスターの歴史と特徴、価格帯の解説
大学生向けの腕時計のまとめ
- 最近ではスマートフォンなどの普及によって腕時計の価値が小さくなっているのは事実です。しかしながら、腕時計を持つということは、時間を確認する道具というもの以上の意味も持ち合わせています。
- シチュエーションやマナーなど明確な答えがなく難しい部分もありますが、デザインや価格もさまざまで、おしゃれアイテムの一つとしてファッションに取り入れるのが楽しいのも魅力のひとつです。ぜひ自分なりの1本をみつけてみてはいかがでしょうか。
- 腕時計はマナーであり、おしゃれアイテム。年齢やシチュエーションにあわせた時計選びが最大のポイント