カメラも被写体もバッチリなのに、なぜかインスタ映えするような写真が撮れない。そんなことで悩んでしまった経験はありませんか?

良い写真を撮るためには、カメラやレンズの善し悪しも重要ですが、意外に見過ごされがちなのが、カメラアングルとポジションです。

どちらも写真の専門用語なので、むずかしく感じられるかもしれません。アングルは被写体に向けたカメラの角度を示し、ポジションはカメラの位置を示す言葉です。

カメラのアングルとポジションが平凡すぎると、どんなにカメラや被写体が良くても、見る人を引きつける写真にはなりません。

この記事では、写真撮影の基本中の基本ともいえるカメラアングルとポジションについて解説します。

そもそもアングルとはなにか?

アングル(angle)は英語で「角度」や「多角形の角(かど)」を意味する名詞です。動詞では「何かを特定の角度に曲げる」という意味になります。

写真用語の「アングル」は、カメラの上下方向の角度を表す言葉で、「カメラアングル」ともいいますが、一般的には細かい角度にこだわらず、カメラの上下の傾きによって「水平アングル」「ハイアングル」「ローアングル」の3つに大別します。

ここで注意すべき点は「ハイ」と「ロー」は被写体の高さではなく、被写体から見たカメラの高さを基準にしていることです。

具体的には、カメラを被写体より高い位置から下に向けて撮るのが「ハイアングル」、逆に被写体より低い位置からカメラを上に向けて撮るのが「ローアングル」です。

そしてカメラが上にも下にも傾いていない状態を「水平アングル」といいます。カメラが上向きだから「ハイアングル」とはならないことに注意してください。

アングルとポジションの違い

「カメラアングル」と似たような意味の言葉に「カメラポジション」があります。ポジション(position)は英語で「位置」や「場所」「姿勢」を意味する名詞です。

動詞では、「適切な場所に置く」という意味があります。「アングル」は前述のようにカメラの上下の傾きを示しますが、具体的な位置や高さを意味するわけではありません。

一方「カメラポジション」は「アングル」とは逆に、カメラの撮影位置を示す言葉です。

特に写真用語ではカメラの高さを意味することが多く、アイレベル(撮影者が普通に立ったときの目の高さ)よりも高い位置から撮ることを「ハイポジション」、低い位置から撮ることを「ローポジション」といいます。

このポジションとアングルの選び方によって、写真の印象は大きく変わります。

アングルとポジションの組み合わせの効果

カメラの角度を示す「アングル」と、位置を示す「ポジション」。両者の組み合わせをさまざまに変えて写真を撮ることで、多彩な表現効果を得ることができます。

ここではカメラのアングルとポジションの基本的な組み合わせと、その撮影効果について説明します。

ローポジションとローアングルの効果

ローポジションはカメラの位置を低くすることです。一方、ローアングルはカメラを上に向けて撮ることです。ローポジション、ローアングルはカメラを低い位置から見上げるような角度で撮ることをいいます。

そうすることで空間の奥行きが強調され、スケール感たっぷりのダイナミックな写真になります。ビルやダムなどの巨大建造物を縦位置で見上げて撮影すると、見る人を引き込むような被写体の高さを表現できます。

また人物写真では、モデルの堂々とした威厳や力強さを表現できます。小さな子供を思い切ったローアングルで撮ると、ゴジラのように巨大化して見えるユーモラスな写真になります。

また若い女性を撮るときは、自然さを損なわない程度にローポジション、ローアングルで撮影することで背が高く、足が長く見える効果があります。

花や植物を撮るときにローポジションにすると、猫やネズミのような小動物の視点で撮影した独特の写真になります。自撮りでは、背景全体を広々と撮し込んだ写真になります。

ハイポジションとハイアングルの効果

ハイポジション、ハイアングルは、高い位置から見下ろす角度で撮影することです。観光地などでスマホを高く上げて自撮りするのもハイポジション、ハイアングルです。

そうすることで自分自身と背景をバランス良くカメラに収めることができます。ただし、角度によっては地面ばかり写ってしまうことになるので、自分の顔だけでなく背景にも注意を払う必要があります。

風景写真でハイポジション、ハイアングル撮影をすると、鳥の目線で見渡しているような広々とした雄大な写真になります。また水着モデルの撮影では、カメラを少し高めの位置から見下ろすように撮ることで、被写体のボディラインを強調する効果があります。

ファミリー写真でも、ハイポジション、ハイアングルで適度に見下ろす感じで撮ると、ほどよい距離感が生まれ、被写体を客観的で冷静に見せる効果が期待できます。

アイレベルの水平アングル

カメラを水平に構えて被写体に向けるのが、カメラアングルの基本といえる水平アングルです。標準的なレンズのカメラを使って、アイレベルの水平アングルで撮ると、人間の目線そのままという感じの写真になります。

ポートレートや風景写真、商品写真などでも自然でリアルな写真を撮りたいときに応用できるアングルですが、構図が甘いと平凡で控えめな写真になってしまう欠点もあります。その点に注意して撮影することが大切です。

カメラアングルについてのまとめ

  • カメラのアングルは写真用語で、カメラを被写体に向けたときの上下の角度を示す。
  • カメラを被写体に向けた状態で上向きの場合を「ローアングル」、下向きの場合を「ハイアングル」という。
  • カメラのポジションは、写真用語でカメラの撮影位置の高さを意味する。
  • 撮影者の視点と同じ高さを「アイレベル」という。それより高い位置を「ハイポジション」、低い位置を「ローポジション」という。
  • カメラのアングルとポジションの違いによって、さまざまな表現効果が得られる。