コンパクトで軽量なことから、気軽に始められる楽器として人気なのが「電子ピアノ」です。ヘッドホンを接続できるため、音が気になる集合住宅や夜間でも思う存分演奏を楽しめます。
この記事では、電子ピアノの特徴や選び方、各メーカーの特徴まで詳しく解説いたします。
おすすめの製品7選もご紹介しているため、電子ピアノ選びの参考にすることが出来ます
電子ピアノの特徴
ピアノと比較して軽いため移動がしやすい
電子ピアノは、グランドピアノや、アップライトピアノよりもコンパクトで軽量なため、移動がしやすいのが特徴です。
また、一般的にキーボードと呼ばれる小型のモデルであれば、机の上でも簡単に設置できます。
家庭の事情で大型のピアノを設置できない場合でも設置が可能です。価格もピアノと比べると比較的安いものが多いため、購入もしやすいでしょう。
ヘッドホンを接続できるものが多い
電子ピアノは、デジタル化された音源をスピーカーから再生しているので、ヘッドホンを接続できます。
ヘッドホンを使用すれば、夜間や早朝など、場所や時間帯を気にせずに思う存分ピアノを弾けます。集合住宅で周りに迷惑をかけることもありません。
また、スピーカーを使用する場合でも、音量を調整することが可能なため、小さな音で演奏もできます。
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様々な音に切り替えて弾くことができる
電子ピアノは、デジタル化された音源を再生しているため、機種によってはピアノ以外の音も出せます。オルガンやドラム、トランペットなど様々な音に切り替えて演奏を楽しめます。
ただし、あくまでピアノの音がメインなため、その他の音に関してはおまけです。本格的なドラムやトランペットの代わりにはならないため注意しましょう。
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電子ピアノの選び方
初心者用かなど目的で選ぶ
電子ピアノを購入する目的を決めておくと、スムーズに選べます。
これからピアノを始める人や趣味で弾いてみたい人であれば、価格の安いコスパに優れたものがおすすめです。
また、機種によっては、鍵盤が光って演奏をナビゲートしてくれる機能もあります。
グランドピアノの代わりに使用する場合は、鍵盤の重さや鍵盤の種類、音色などがグランドピアノを基準に設計されている機種を選ぶとよいでしょう。
鍵盤の種類や重さなどで選ぶ
電子ピアノは各メーカーがグランドピアノを基準に、タッチ感の再現を目指しています。
重さはもちろん、木製の鍵盤を使った機種もあり、タッチ感はグランドピアノと遜色ないほどレベルは高いです。
上位モデルには、「ハイブリッドピアノ」と呼ばれる、グランドピアノと同様にハンマーを搭載した機種もあります。
タッチ感の再現度は最も高いと言われており、本格的にプロを目指している人におすすめです。
音色で選ぶ
電子ピアノの音色は、コンサートで使用される最高レベルのグランドピアノから音をサンプリングしています。サンプリングに使用するグランドピアノは、メーカーごとに異なります。
下位モデルよりも上位モデルのほうが、細かく音を段階的にサンプリングしており、より本物のピアノに近いです。
タッチの強弱による音の繊細な変化を出せるのは、上位モデルのほうが得意でしょう。
また、音の再生方法は「サンプリング音源」と「モデリング音源」の2つがあります。
サンプリング音源は、録音した音をそのまま再生する方式です。この方法では、複数の鍵盤を同時に鳴らしても、1つ1つの音が同時に再生されるだけなので、複雑な音は再現できません。
一方で、モデリング音源は、同時に鍵盤を鳴らすと複雑な音のうねりを再現できます。より本物に近い音で演奏ができます。
モデリング音源は、上位モデルでしか採用されておらず、価格も一気に跳ね上がるため、一般的にはサンプリング音源で十分でしょう。
同時発音数の数で選ぶ
電子ピアノは、同時に発音できる数が決まっており、現在のモデルは最低でも64音の発音数があります。
ペダルを使い、音を重ねるような演奏方法を高難易度の楽曲で演奏すると、発音数が足りなくなることがあります。
64〜128音あれば初心者から中級者なら、問題ありません。難易度の高い楽曲を演奏する場合や1つのピアノを2人で弾く連弾の場合は、128〜256音のモデルを選ぶといいでしょう。
録音や自動再生などの機能性で選ぶ
電子ピアノには、自分の演奏を録音・再生する機能や楽曲を自動再生してくれる機能などがあります。このような機能があると、ピアノ上達をサポートしてくれるので、初心者におすすめです。
また、最新の機種には、スマホとBluetoothで連動し、電子ピアノのスピーカーから音楽を再生できる機能もあります。
好きな音楽に合わせて演奏を楽しめる機能で、人気を集めています。
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利用目的に合う価格帯のものを選ぶ
電子ピアノには、1万円から10万円以上のものまで様々な価格帯のものが存在するため、自分の利用目的に合う価格帯のものを選ぶようにしましょう。
例えば、電子ピアノを使用してみたい、趣味程度でしか弾かない、とにかく安さを重視したいという方には1万円前後のものがおすすめです。
主にエントリーモデルと呼ばれる3~5万円規模のものだと、楽器としての機能性は十分で、コンサートやライブ演奏に用いられることもあります。
しかし、グランドピアノでの演奏を視野に入れている場合、エントリーモデルのタッチ感に慣れていると違和感を感じることもあるでしょう。
また、鍵盤数が実際のグランドピアノとは異なるものもあるため注意が必要です。
そのため、グランドピアノでの演奏の練習をしたいという方には、10万円以上のモデルがおすすめです。
特に30万円以上の高価格なモデルは、グランドピアノを弾いている感覚により近くなるでしょう。
1万円前後のおすすめ電子ピアノ:カシオ ベーシックキーボード(49鍵盤) CTK-240
50曲の音楽が内蔵されており、楽譜も付属している非常にスタンダードな電子ピアノ(キーボード)です。
子供の練習用など、初めてキーボードに触れる方、購入する方におすすめの商品となっています。
内蔵されている曲のメロディ部分を消して、自分でレッスンすることができる機能や、音色やリズム、コードやテンポなどを表示してくれる液晶画面も付いており機能性にも優れています。
お子様へのプレゼントなどにおすすめです。
3~5万円のおすすめ電子ピアノ:カシオ CASIO 88鍵盤 電子 ピアノ Privia PX-770WE
グランドピアノのような響きを重視して作られた電子ピアノです。
スリムでスタイリッシュなデザインをしているため、部屋に置いても場所を取られることがありません。
88鍵盤でペダルも付いているため、初心者の方でピアノの練習をしたいという場合にもおすすめです。
ヘッドホン端子が付いているため、ヘッドホンを繋げれば夜間の練習も可能です。
また、スマホアプリとの連動や、60曲が内蔵されているなど機能性も優れているでしょう。
10万円以上のおすすめ電子ピアノ:ローランド LX705-DRS 電子ピアノ [88鍵盤]
モデリング音源が採用されており、鍵盤のタッチの強弱で変化する音の違いまで再現された電子ピアノです。
鍵盤はグランドピアノにより近いタッチ感を再現しており、上級者の方でも納得のいく演奏ができるでしょう。
また、コンサートホール、スタジオ、ラウンジなど全六か所の音響特性がモデリングされているため、まるでその場所で演奏しているかのような臨場感のある演奏も楽しめます。
ヘッドホンを使用してもリアルな演奏感を失うことがないため、音を出しにくい環境での練習にも最適です。
価格は高額となりますが、グランドピアノにより近いクオリティを求める方には非常におすすめの商品です。
電子ピアノの主なメーカー
ヤマハ
ヤマハは、ピアノを始め、様々な楽器の製造販売をしている日本のメーカーです。
電子ピアノは、音質や鍵盤のタッチ感などのバランスが良く、どんな楽曲にも合います。初心者から上級者まで選びやすい豊富なラインナップも特徴です。
おすすめの製品は、繊細なタッチ感の再現と豊かな音域が特徴のクラビノーバシリーズです。
中でも、木製を採用した弾きごたえのある鍵盤と重厚なサウンドを再現した「CLP-645」が人気となっています。
カシオ
時計や電卓、電子辞書などの電子機器で有名なカシオですが、電子楽器も製造販売しています。価格が安くコスパに優れたモデルが多く、10万円以下でも機能の充実した製品を購入できるのが特徴です。
おすすめの製品は、コンパクトなモデルのPriviaシリーズです。
特にコスパに優れている「PX-160」は、小さいながらも複数のセンサーを搭載し、自然な発音を再現しています。
ハンマーを内蔵しているため、グランドピアノに近い弾きごたえがあります。
ローランド
ローランドは、電子楽器を扱う日本のメーカーです。世界で初めてタッチによる強弱が付けられる電子ピアノを発売したメーカーとしても知られています。
タッチ感の再現や無段階の音色変化など、常に最新技術を取り入れています。多くの有名ミュージシャンが好んで使用していることでも有名です。
中でも人気の製品が本格的ながら価格を抑えた「RP501R」です。コンパクトですが、本格的な音質と鍵盤で演奏が楽しめます。初心者の練習をサポートするメトロノームや録音機能も搭載しています。
コルグ
コルグは、電子ピアノやシンセサイザーを手がける日本の電子楽器メーカーです。
特にシンセサイザーは世界的にも高く評価されています。シンセサイザーの技術力を活かし、共通点の多い電子ピアノも製造しています。
中でもコスパに優れた「B1」は、音質と鍵盤のタッチ感、価格のバランスが取れた製品です。スタイリッシュで、どんな部屋にも合うデザインになっています。これからピアノを始めたい人におすすめです。
カワイ
カワイは、ピアノ販売で世界2位のシェアを占める日本の楽器メーカーです。国際的なコンクールでも使用されるなど、その品質は世界的な評価を得ています。
下位モデルから木製鍵盤を使用し、鍵盤のタッチ感にこだわっています。音質は重厚で深みがあるのが特徴です。
人気の製品は、ピアノの基本を詰め込んだエントリーモデルの「CN27」です。
音色は最高峰のグランドピアノから音をサンプリングしています。豊富な練習曲を内蔵し、レッスン機能が充実しているので、初心者におすすめです。
電子ピアノのおすすめ7選
ローランド 電子ピアノ Roland Piano Digital FP-30
バランスのいい表現力が特徴の「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を搭載したコンパクトモデルの電子ピアノです。
コンパクトながらタッチ感の再現力も高く、持ち運ぶ機会の多い人におすすめです。
YAMAHA ARIUS(アリウス) YDP-164B
ヤマハから出ている電子ピアノシリーズ「ARIUS」の最上位モデルの電子ピアノです。
ヤマハの最高峰グランドピアノ「CFX」の響きが忠実に再現されたサンプリング音源を採用しています。
また、鍵盤の重さがタッチによって変化するため、グランドピアノの弾き心地を体感できるでしょう。
デザインはシンプルで、カラーは4色の中から選べます。
KAWAI カワイ / CN39R デジタルピアノ プレミアムローズウッド調仕上げ
カワイのCNシリーズのスピーカーと再生システムを一新した電子ピアノです。
3種のグランドピアノの音色がサンプリングされているため、ご自身のお好みの音色を選んで演奏できます。
ピアノの練習に最適な楽曲が内蔵されており、右手・左手のパートをそれぞれ練習できるなどレッスンにも優れた電子ピアノとなっています。
また、Bluetooth機能を利用し、スマホやタブレットと繋げることでスピーカーとしても活用できます。
初心者から上級者にまで幅広くおすすめできる電子ピアノです。
CASIO CELVIANO Grand Hybrid GP-510BP
カシオが販売しているハイクオリティモデル「CELVIANO Grand Hybrid」の電子ピアノです。
世界的に有名な3つのグランドピアノの音色を内蔵しており、ご自身のお好みで切り替えて演奏を楽しむことができます。
また、演奏者が奏でる微妙な強弱の違いなどが自然に再現されているため、よりグランドピアノに近いリアルな演奏の実現が可能です。
電子ピアノの中では非常に高額な商品ですが、クオリティの高いものを求めている方には申し分のない商品です。
CASIO AP-710BK ベージュ遮音カーペット(大)セット
カシオ独自の研究が活かされた電子ピアノです。
オーケストラをバックに演奏できるコンサートプレイや、世界的に有名なホールで演奏をしているかのような気分を楽しめるホールシミュレーターなどの機能が付いており、グランドピアノを弾いているかのような演奏を楽しめます。
また、遮音カーペットが付属してくるため、部屋の中にスペースも確保しやすいでしょう。
自然で心地よい演奏を実現できるおすすめの商品です。
KORG 電子ピアノ B2 BK
KORGが元々販売していた電子ピアノのシリーズ「B1」の後続モデルです。
3万円台と電子ピアノの中でもコスパのよい商品でありながら、クオリティの高い演奏を楽しめるため初心者の方におすすめです。
計12種類の音色を収録しているため、幅広いジャンルの演奏を楽しめます。
また、オンラインピアノ教室3か月分が付いているため、ピアノのレッスンに励みたい方にもおすすめです。
Roland ローランド / RP102-BKS
本格的な音や鍵盤のタッチにこだわったエントリーモデルの電子ピアノです。
ピアノレッスンに役立つ練習曲や、定番のクラシック、童謡など幅広いジャンルの全236曲が内蔵されています。
また、音当てゲームの機能「フラッシュコード」や譜面表示などピアノ練習に最適な機能が搭載されてるため、ピアノ初心者の方にもおすすめの商品です。
エントリーモデルの中ではコンパクトなため、設置面積を最小限に抑えることができ、設置場所も気軽に変更することができるでしょう。
電子ピアノについてのまとめ
- 電子ピアノはコンパクトで軽量なので、持ち運びする機会が多い人に最適です。
- ヘッドホンを接続できるので、集合住宅や夜間の練習に向いています。
- 電子ピアノは練習用にするか、生ピアノの代わりにするかで選ぶモデルが変わります。
- 音源や鍵盤の質感は各メーカーで異なるため、それぞれ比較してから購入するのがおすすめです。