こちらの記事は2022年12月17日に加筆修正いたしました。

11月も半ばを過ぎると地球温暖化による異常気象だと騒がれた夏の暑さがまるで嘘だったかのように急に冷え込み、体調が追いつかなくなってしまいます。
12月に入り街がクリスマスカラーで溢れ出す頃には寒さも本番、いよいよ暖房器具の出番です。
寒くて辛い冬を乗り切るための暖房機器は必須ですが、電気代や燃料代のランニングコストに頭を抱えるでしょう。
そこで今回は数ある製品の中、少しでもランニングコストを抑えるためのコストパフォーマンスの良い暖房器具選びをご案内いたします。

コスパのよい暖房の選び方


自宅でのライフスタイルや部屋の広さなど、それぞれのご家庭によって適した暖房機器は違います。
購入した暖房器具では全く暖まらない、買ったはいいが光熱費が跳ね上がってしまい 恐ろしくて暖房をつけられない、なんていう事は避けたいものです。
暖房器具には製品によって長所と短所があります。
それぞれの特性を生かして 快適に過ごせる工夫をしましょう。
そこでまずはご自分の生活環境や、どの部屋で使用したいのかを今一度考えてみる必要があります。

暖房の方式が部屋全体か部分的か

暖房器具を選ぶにあたり まず知っておきたいポイントが「暖房方式」です。暖房方式には2種類あります。

対流式
空気自体を暖めて循環させる方式です。
輻射式
面から発せられた赤外線が当たる部分を暖めます。

この方式を知る事で 暖房器具の選ぶべき方向性が見えてきます。

暖房は部屋のサイズに合わせて選ぶ

複数人がいる部屋全体を暖めたいのか、自分一人だけを暖めたいのかなどでも使用に適した暖房器具は変わってきます。
例えばハロゲンストーブを使用しても部屋全体を暖めるには不向きですが、自分一人がいる場所を暖めるには適しています。
ハロゲンヒーターは広い部屋全体を暖めるには適していないという事です。

広範囲を暖める暖房器具と、局所的に暖める暖房器具とを部屋の大きさやシーン別で分けて使用することが理想的と言えるでしょう。

また、家の素材によっても適した暖房器具は異なります。
鉄筋コンクリート住宅は木造住宅と比べて圧倒的に高気密になります。

そこで注意すべき点はストーブの使用です。
燃焼ガスをそのまま室内に送り込むタイプのストーブは酸素欠乏の要因とななり得ますので鉄筋コンクリート住宅での使用は避けましょう。
一方で木造住宅は、気密性に関しては鉄筋コンクリートと比較するとどうしても劣りますが、灯油やガスなどの燃料を燃やして暖めるタイプの暖房は適しています。

そのためエアコンで暖めるのは時間がかかってしまい、全く暖かくならないことさえあります。

オイルヒーターのように電気を直接熱に換える暖房器具でも暖まり空気も汚しませんが、ほんわかとした暖かさになります。
しかし2月の身を切るような寒さには頼りなく感じるかもしれませんし、オイルヒーターは電気代がとても高いためコスパがいいとはとてもいえないでしょう。

安全性で選ぶ

暖房器具は商品によっては、非常に高温になるため、誤って熱源に触れてしまい火傷してしまうリスクもあります。

特に小さい子供がいる家庭では、熱源に直接触れられないようにガードが付いているものを選びましょう。
また、子供が誤って操作できないように、チャイルドロックがかけられるものもおすすめです。
他にも、高温になりすぎないよう、高温になると運転を中止してくれる商品などもあります。
頻繁に使用する方は、安全面を考慮するとよいでしょう。

エネルギー別コスパのいい暖房比較


効率が一番いいのはどの暖房なのでしょう。これは誰しも一番気になるところではないでしょうか。
結論から言うと暖房効率を考えた場合、エアコン>石油ストーブ>ガスストーブ>電気ストーブの順です。

エネルギー別コスパのいい暖房比較
石油ストーブは停電時も使える
エアコンは熱効率が最もよい
ガスファンヒーターは速暖性が高い

暖房器具の種類

石油ストーブは停電時も使えて狭い部屋に最適

地震が多い我が国日本では、停電もつきものです。その際に便利なのが灯油を使う石油ストーブです。
あらかじめ石油ストーブ本体と灯油を常備しておくことで 防災用品としても人気です。
特に寒冷地での災害には欠かすことのできない必需品です。
ストーブの上にやかんを載せて使用することで、お湯を沸かせたり加湿器がわりにもなる昔ながらの優れものです。

ただ、小さなお子さんやペットがいるご家庭では十分に注意してご使用下さい。
また、石油ストーブは対流型と反射型があります。
対流型は部屋の空気の流れにのせて熱を運んで自然な流れで暖めるので、比較的広い部屋におすすめです。

反射型はストーブ内に取り付けた反射板によって、前方部を暖める仕組みのため、壁際に置くことになります。
そのため狭い部屋に適しています。


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エアコンは熱効率が最もよく、広い部屋を暖める時に最適

熱効率が最も良いとされるのはエアコンです。
その理由はエアコンにはヒートポンプ技術が用いられているため、1kWhで860kcal以上の熱量を生み出すことが可能だからです。

エアコンのヒートポンプ技術は 空気を圧縮することで熱を作り出します。

圧縮された空気は熱を持ちます。
この特性を利用することで エアコンは効率よく部屋全体を暖めることができるのです。
エアコン暖房でさらに効率的に部屋を暖める方法として、エアコンの風量を上げる裏技を利用しましょう。
「風量を上げると電気代は上がるのではないか。」と心配になると思いますが、大丈夫です。
風量を上げるために使用される電力量はごくわずかです。

広さのある空間ではエアコンで暖房をつける時にまず風量を上げて部屋全体を速く暖め、ある程度温まったところで風機能だけを止めましょう。
ただ、エアコンの暖房機能は 冷房と比べると電気代がかかります。
それは冬の方が家の内と外の気温差が激しいため、暖める際に相当な電力を必要とするからです。

しかし、最近は省エネに優れた製品がたくさんリリースされています。
上位モデルは特に優れた省エネ機能がついていますので、購入価格は高くてもコスパ的にはとてもお得です。


ファンヒーターは速暖性が高く、トイレや脱衣所にも最適

速暖性ではファンヒーターが一番でしょう。
ガス管を繋ぐだけで給油の必要がないので、寒い朝に灯油を切らして焦ってしまうということもありません。

軽くて持ち運びも楽です。
また、ファンヒーターはほとんどの機種にエコ機能が搭載されており、設定温度を自動変更してくれます。
タイマー機能付きなら、帰宅した時既に暖められた部屋が出迎えてくれるなどという使い方も可能です。

トイレだけなので我慢しようと思うかもしれませんが、冬場のトイレやお風呂は大変危険なのです。
特に高齢者がいるご家庭では、寒いトイレで急に倒れてしまったということも多く起こっています。
もちろん便座を温めることも有効ですが、冬場のトイレに暖房器具を設置するという対策もあるのです。
ファンヒーターは火を使わないのでお年寄りでも安心して使えます。
しかもすぐに暖かくなるので、冬場のトイレやお風呂での使用に最適なのです。


コスパのよい暖房器具のおすすめ

コロナ FH-VG3319Y

コロナ FH-VG3319Yは、新ecoモードを搭載しており、ecoボタンを押すだけで設定温度が20℃になり、1シーズンの光熱費が約5800円もお得になります。

木造の戸建てなら約9畳、コンクリトートの集合住宅なら約12畳まで暖めることができます。
プレミアム消臭極機能が付いているため、灯油の気になる匂いを約40%低減可能です。
給油が切れそうなタイミングでメロディーが流れ、知らせてくれるため交換のタイミングもわかりやすいでしょう。

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リンナイ A-style RC-W4401NP-RM

リンナイ A-style RC-W4401NP-RMは、気くばりエコ機能が付いており、室内の温度に合わせて適切な温度に設定してくれるため、ガスの消費量を減らすことができ、光熱費の節約が可能です。

速暖機能を搭載しており、ヒーターを起動した時点で強力運転を行ってくれるため、寒い部屋でもすばやく暖かい空間にしてくれるでしょう。
左右に最大約25度首振りをしてくれるため、部屋全体を隈なく暖めます。

また、セットした時間になると自動でスイッチがオフになる選択式おやすみタイマー機能や、運転モードをロックできるロック機能など便利機能が豊富に付いています。
LPガス用と都市ガス用の2種類から選ぶことができるため、自分の環境に合わせて使用できるでしょう。

パナソニック CS-F229C

パナソニック CS-F229Cは、冬は暖房として、夏は冷房として使用できる比較的安価なエアコンです。

運転を終了する度にエアコン内部を40℃以上に加熱し、乾燥させることでカビやダニなどを死滅させ、清潔な状態に保ってくれます。
1回当たりの電気代が約1円と安く、頻繁に使う方でも安心して使用できるでしょう。

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コスパのいい暖房の選び方のまとめ

  • 暖房効率はエアコンがいちばんです。
  • 防災用にもなる石油ストーブは 木造住宅にもおすすめです。
  • 早く暖めたい時には ガスファンヒーターが速暖性がありおすすめです。
  • 真冬の寒い日にはガスファンヒーターで素早く暖めることができます。暖まったところでエアコンに切り替える、木造住宅ではストーブを使用するなど複数の暖房器具をうまく使い回す事でランニングコストの節約に繋がります。