こちらの記事は2018年9月21日の記事を2022年12月27日に加筆修正いたしました。
加筆修正箇所
・ヒーターの種類と特徴を2022年12月27日の情報に更新いたしました。
この記事では、ヒーターの種類の特徴と選び方を解説します。
冬が近づいてくれば、寒くなる前の準備として、暖房の備えをする必要があります。
エアコン・ストーブがあれば部屋は暖められますが、両方ない場合はヒーターは必需品です。
この記事を読むことで、自分に合ったヒーター購入の検討ができます。
目次
ヒーターの種類と特徴
ヒーターにはいくつか種類があるため、購入する際には、それぞれの特徴を踏まえておく必要があります。
以下ではそれぞれのヒーターの種類と特徴を解説します。
ファンヒーターは温風で部屋を暖める
ファンヒーターは温風を部屋に送り出して部屋を暖めるヒーターです。
持ち運びが容易にでき、空間を暖められる点や、価格が安い部分が魅力です。
ファンヒーターには適応畳数が書かれており、ファンヒーターが暖められる部屋の広さは決まっているため、使用する場所を踏まえて選ぶのが大切でしょう。
デメリットには、暖められる空間に限度があることと、空気が乾燥しやすいということがあげられます。
ファンヒーターの種類は以下の3つです。
石油ファンヒーターは灯油と電気で温風を送る
灯油と電気によって温風を生み出して、空間を暖めるのが石油ファンヒーターです。
長所はほかのファンヒーターに比べてコストが安い点や・空間を暖める力が強いという点です。
短所は温風が出るまでに時間を要するということや、灯油を購入しなければならないこと、換気が必要なことがあげられます。
セラミックファンヒーターは電気で動く
セラミックファンヒーターは、必要な動力源が電気だけであるため、購入してコンセントを差し込めばすぐに使えるのが長所です。
短所にはパワーが弱いという点があげられます。
寒冷地だとパワーがないという部分は致命的なものですが、そこまで寒くならない地域であれば需要があります。
ガスファンヒーターはガスと電気で温風を送り出す
ガスと電気で温風を送り出すガスファンヒーターは、石油ファンヒーターと同じような原理のファンヒーターです。
長所は都市ガスを契約していた場合、コストが安いことや、すぐに暖まることが特徴です。
短所はメンテナンスが大変ということです。
使用の際にはガス管とヒーターを接続しなければならず、安全性のために、管理にきちんと注意を払う必要もあります。
遠赤外線ヒーターはすぐに近くを温める
遠赤外線ヒーターは発熱体を温めて熱を発する仕組みで、スイッチを入れるとすぐに赤くなる事が特徴です。
「電気ストーブ」とも呼ばれ、コンセントがあればすぐに使うことができます。
長所はすぐに温まることと、本体価格が安いという部分です。
ファンヒーターとの違いは、ファンヒーターが部屋全体を暖められるのに対して、近くしか暖められないということです。
遠赤外線ヒーターには以下の4種類があります。
ニクロム線電気ストーブは安く手に入るがパワーが少ない
ニクロム線電気ストーブは、本体価格が安いのが特徴です。
短所は単純な構造であるため、発熱量が少ない事があげられます。
ハロゲンヒーターは減少傾向
ハロゲンランプを発熱体として用いたヒーターです。
人体に吸収されやすい遠赤外線ではなく、近赤外線を放出するため、暖かさを感じにくいという短所があります。
近年ハロゲンヒーターに変わって、次にご紹介するカーボンヒーターへの移行が進んでおり出回っている数も減少傾向です。
カーボンヒーターはハロゲンヒーターより発熱量が2倍近くある
上記でご紹介したハロゲンヒーターの進化したバージョンが、カーボンヒーターです。
発熱体に炭素化合物を使用しており、ハロゲンヒーターより発熱量が2倍近くあるモデルも少なくありません。
上位モデルにはグラファイトヒーターというものがあり、発熱体に黒鉛を使っているものもあります。
シーズーヒーターは温まるのが遅いが発熱量が高い
シーズーヒーターは、遠赤外線ヒーターの中で一番発熱量が多いヒーターです。
発熱体には、絶縁体で包んだニクロム線を金属製のパイプの中にいれたものが使われています。
短所は温まるまでに5分ほどの時間が必要な事があげられます。
オイル/パネルヒーターは乾燥しにくい
上記までに紹介してきたヒーターとは暖め方が違うヒーターが、オイル/パネルヒーターです。
暖める方法は、熱を放出するのではなく機器を温めてその熱で周りを暖めていくのが特徴です。
長所は乾燥しにくい・換気の必要はない・ホコリがでないことです。
短所は機器自体を温めるのに時間がかかることや、広い部屋では暖まりにくいこと、電気代が高くなることがあげられます。
オイルヒーターとパネルヒーターの特徴は以下の通りです。
オイルヒーターは熱が冷めにくい
オイルヒーターは機器の中にオイルが入っており、オイルを温めて熱を放出する仕組みです。
長所としては、電源を切ってからも熱が冷めにくく、しばらくは暖かいという部分があげられます。
短所は電気代が高い点です。
しかし、電源を切ってもしばらく残る余熱をうまく使う事で節電する事も可能です。
パネルヒーターは機器から熱を放熱して部屋全体を暖める
パネルヒーターは、電気ヒーターをパネルで囲い、機器から熱を放熱して部屋全体を暖めるヒーターです。
特徴には、すぐに暖かくなる(内部に電気ヒーターを使っているため)ことがあげられます。
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電気代が安いヒーターはどれ?
部屋を暖めることが多い冬は、意外と電気代がかかることがあります。
電気代を上手に節約するためには、電気代が安いヒーターを知っておくことが必須です。
広い部屋全体を暖めたい場合、電気代が一番安いのはエアコンだと考えられています。
一時間あたりの電気代が、「2.8円〜53.5円」なのでヒーターを使用するよりも電気代はかかりません。
しかし、部屋全体を暖めるため時間はかかるので注意しましょう。
またエアコンと違いヒーターは、広い部屋ではなく狭い部屋全体を暖めることに適しているため、電気代も異なってきます。
まず、オイルヒーター・セラミックファンヒーター・遠赤外線ヒーターなどは電気代が同じくらい高いです。
下記はあくまでも目安の電気代ですが、だいたい同じくらいです。オイルヒーターがこの中では、若干電気代が高いでしょう。
しかし、それぞれ暖房効率には差があります。
オイルヒーターの場合、部屋全体を暖めるのに時間を要するため暖房効率はあまりよくありません。
電源をつけてから、長時間暖まるまでかかると言われるオイルヒーターは、広い部屋より狭い部屋を暖めるのに適しています。
またセラミックファンヒーターや遠赤外線ヒーターも、オイルヒーターよりは暖房効率は良いですがエアコンのように広い部屋を暖めるのには、向いているとはいえません。
しかし、遠赤外線ヒーターは速暖性があるのですぐに暖まりたい人には良いです。
エアコンとの併用が向いているのは、カーボンヒーターとなります。暖房効率が高いため広い部屋でエアコンと一緒に使用すると、すぐに部屋の温度が上がります。
消費電力は「弱運転時400W・強運転時800W」となり、一日8時間で一ヶ月使用し続けた場合でも「弱運転時なら2592円・強運転で5184円」です。オイルヒーターなどに比べると、電気代も安くなります。
短期間で暖房できるのは、石油ファンヒーターやガスファンヒーターです。
石油ファンヒーターとガスファンヒーターは、電気代も一ヶ月8時間使用した場合でも4000円以下になります。
つまり、コストパフォーマンスから見ると石油ファンヒーターやガスファンヒーターは、優れているといえます。
オイルヒーターの消費電力
オイルヒーターの消費電力がだいたい「弱運転時で600W、強運転時で1200W」です。これらを、1kWh当たり27円で計算してみましょう。
一時間使用した場合は、「弱運転時で16.2円」・「強運転で32.4円」となります。
一ヶ月で一日8時間使用したら、「弱運転時3888円」・「強運転時7776円」なので電気代は高めです。
セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターの消費電力はだいたい「弱運転時で600W、強運転時で1200W」となります。1kWh当たり27円で計算します。
一時間使用した場合、「弱運転時で13.5円」・「強運転で27円」です。
一日8時間、一ヶ月使用したとき「弱運転時、3240円」・「強運転時、6480円」となります。
遠赤外線ヒーター
遠赤外線ヒーター消費電力はだいたい、「弱運転時で500W、強運転時で1000W」です。1kWh当たり27円で計算しましょう。
一時間使用したときの電気代は、「弱運転時で135円」・「強運転で27円」です。
1日8時間使用するのを、一ヶ月続けた場合「弱運転時で3240円」・「強運転時なら6480円」になります。
おすすめのヒーターの選び方
燃料で選ぶ
ヒーターの主な燃料として、ガス、灯油・石油、電気があります。
ガスが燃料の商品は部屋をすぐに暖めることができ、乾燥を防ぐことができるでしょう。
燃料を補給する手間がなく使用しやすいですが、ガスホースが届く範囲でしか使用できないため注意が必要です。
一方、灯油・石油を使用した商品もガスと同じですばやく部屋を暖めることができますが、定期的な燃料補給の必要があります。
トータルの光熱費で見た場合、コストパフォーマンスが非常によいため、節約したい方にもおすすめです。
また、電気を使用した商品は、燃料を交換する手間がないのはもちろんのこと、使用範囲も制限されていないため、設置しやすいでしょう。
しかし、ガス、灯油・石油を使用した商品よりも部屋を暖めるのに時間がかかるため、すばやく部屋を暖めたい方には向いていません。
それぞれ、メリット・デメリットが異なるため、自分の目的や環境に合わせて燃料を選ぶのがおすすめです。
乾燥対策ができる物で選ぶ
冬場の乾燥は、喉や目の乾きや、風邪の原因にもなるため、なるべく空気を乾燥させないヒーターを選べるとよいでしょう。
乾燥対策のできるヒーターはオイル/パネルヒーターです。
温風を出して空気が乾燥する他のヒーターとは違い、機器を温めることにより部屋が温まるため、部屋を乾燥させないという魅力があります。
あたたかさを長く持続できる物で選ぶ
暖かさをずっと持続させたい場合にも、オイル/パネルヒーターがおすすめです。
電気代は高くなってしまいますが、温まった機器自体から放出される熱で、じんわりとした暖かさが持続します。
サイズで選ぶ
ヒーターにはコンパクトなサイズから部屋全体を暖められる大きいサイズのものまで様々な大きさの商品があります。
足元を暖めたいなどピンポイントに暖めたい場合や、狭い部屋を暖めたい場合はコンパクトなサイズの商品でも十分暖められるでしょう。
また、リビングなどの広い部屋を隅々まで暖めたい場合には大きいサイズのものがおすすめです。
購入する際にどの程度の範囲を暖められるのか、あらかじめチェックしておくと使用しやすいでしょう。
狭い場所で使う場合は遠赤外線ヒーターを選ぶ
使う場所が狭い場合、ヒーターの種類は遠赤外線ヒーターが最適です。
赤外線ヒーターは、近い距離を暖めることが長所であり、すぐに暖められるのも特徴です。
暖房のメインとして使えるヒーターではないため、例えばキッチンやデスクワークなど、使う場面は限定される点には注意が必要です。
一人暮らしにおすすめのヒーター
この項目では、一人暮らしにおすすめのヒーターを紹介いたします。主にエアコンを使う場合は、脱衣所やトイレなどにパネルヒーターやセラミックヒーターを置くのがベストです。
パネルヒーターは、コンパクトなので脱衣所などの小さな部屋を暖めたいときに簡単に置くことができます。またセラミックヒーターは、最近では脱臭機能などが搭載されているものも多いです。
自分が良く過ごす部屋にはエアコンを使用して、トイレなどの狭い場所に設置するのなら、コンパクトで薄型・機能も充実しているなパネルヒーターとセラミックヒーターを使いましょう。
そして、メインはエアコンだけどすぐに足元などを暖めたいときもコンパクトサイズのパネルヒーターやセラミックヒーターは、定評があります。
VAVACOセラミックヒーター 瞬間速暖 1200W大風量
セラミックヒーター 瞬間速暖 1200W大風量 約2秒の短時間ですぐに暖かな風が吹き出しどなたでも簡単に操作できるファンヒーターです。
デスクの下にしっかりと収まるサイズをしており、足元をピンポイントで暖めることができるためデスクで作業をする方におすすめです。
自動首振りと弱・中・強と3段階で温度を調節することができ、転倒自動オフ機能があり、倒れた場合ヒーターの電源が自動オフになります。またヒーターの過熱保護は温度が75度を超える場合、電気ヒーターは自動停止されますので安全です。
ANSOLO セラミックヒーター
ANSOLO セラミックヒーターは、電源をオンにしてから約2秒で温風をだしてくれるため、すばやく部屋を暖めることができます。
運転音が50dBとヒーターの中でも静音性が高いため、就寝時など音が気になりやすい場面も問題なく使用できるでしょう。
自然風モード、中温風モード、高温風モードと3つのモードに切り替えられるため、自分好みの温度や風量にできます。
また、転倒時には自動で電源がオフになるため、地震などの災害時や、誤って子供が本体にぶつかり倒れた場合でも事故のリスクが減るでしょう。
赤ちゃんのいる部屋におすすめのヒーター
赤ちゃんのいる部屋におすすめのヒーターは、オイルヒーターです。
長時間かけてじんわり暖めるので、赤ちゃんの体温がすぐに上がり身体が火照ることも少なくなります。また、空気を汚さず乾燥もしないので安全面でも向いています。
アイリスオーヤマ KIWHD-1210M
アイリスオーヤマ KIWHD-1210Mは、室温を検知し、自動で出力を切り替えてくれるエコモードが付いているため、電力を無駄に消費するリスクや、部屋を暖め過ぎてしまう危険性もなくなるでしょう。
灯油・石油ヒーターのように炎を出すことなく部屋の隅々まで暖めるため、赤ちゃんが炎に触れて火傷してしまう心配もありません。
また、1時間~24時間まで設定できるタイマーや、赤ちゃんが本体を勝手に操作しないように本体の設定をロックできるチャイルドロック機能など機能面も充実しているでしょう。
弱・中・強・エコの4種類のモードを切り替えられるため、自分が快適に過ごせる温度に設定できます。
eureks VF8BS
eureks VF8BSは、最大8畳までの部屋を暖めることができるコンパクトなサイズのオイルヒーターです。
高感度室温センサーを内蔵しているため、14~26℃までの室温を直接設定することができ、温度変化をモニタリングしながら自分が設定した最適な温度を保ってくれます。
また、電源プラグが異常発熱を起こした場合、自動で運転をオフにしてくれる温度センサー内蔵の電子式安全プラグや、本体の操作をロックしてくれるチャイルドロック機能など安全性の高い仕組みが採用されています。
タイマーやモードの切り替えなどをボタンを押すだけで行えるため、シンプルな商品を使用したい方にもおすすめです。
エアコンとの併用におすすめのヒーター
エアコンと併用することで、熱が部屋全体に伝わるセラミックファンヒーターやカーボンヒーターを紹介します。
YOKEKONセラミックファンヒーター 加湿機能付(超音波式) 大風量 1200W 20畳対応
タワー型のセラミックファンヒーターで、大風量の温風と約70°まで左右に動く首振り機能を組み合わせることで部屋の隅々まで暖めることができます。
送風機能が付いているため、暑い夏場には涼しい風を大風量で出して、部屋を涼しい空気で満たしてくれるでしょう。
また600mlの水タンクを搭載し、最大8時間うるおいを保ちながらお部屋を暖めるような加湿機能付きなので乾燥対策も可能です。
チャイルドロックや加熱対策、転倒した際には自動オフになりますのでお子様やペットのいるおうちでも安心して使えます。
また、付属のリモコンを使用すれば、本体から離れた場所でも操作ができるため、部屋でくつろぎながら快適に使用できるでしょう。
Chrester HEAT-J-069B
Chrester HEAT-J-069Bは、IPX3の防水性能を持ったカーボンヒーターで室内でエアコンと併用するのはもちろんのこと、キャンプなどのアウトドアシーンでも使用できます。
網の部分に特殊な植毛加工をしているため、触れても火傷がしにくく、万が一子供が触れてしまった場合でも通常のカーボンヒーターより怪我のリスクが減るでしょう。
360°の首振りができるため、部屋のどの場所にいても暖かさを感じることができます。
また、本体の上部に取っ手が付いているため、部屋の移動をする際の持ち運びなども楽でしょう。
ヒーターの選び方と種類についてのまとめ
- ファンヒーターは空間を暖めるのに最適です。
- 遠赤外線ヒーターは近距離を暖めるのに最適です。
- オイル/パネルヒーターは乾燥しにくいという長所があります。