日本は四季に恵まれている国だとよく言われますが、近年は地球温暖化の影響でしょうか。夏の猛暑が過酷なまでに長引いたかと思うと、秋はあっという間に過ぎて、冬支度もままならないうちに寒波が到来。といった具合に、気候の変動が極端になっている感じがしますね。

このような状況を考えると、夏の残暑が尾を引いているうちに暖房器具の準備をはじめるぐらいがちょうどいいのかもしれません。

そこで、ここでは、遠赤外線ヒーターについて解説します。

遠赤外線ヒーターのおすすめの種類

遠赤外線は、熱エネルギーによって放出される電磁波の一種です。

人間の目には見えませんが、地球上の全ての物質は遠赤外線を放出しています。電磁波は地場と電場の変化によって生じる波のようなもので、赤外線をはじめ可視光線、紫外線といった日光の成分も電磁波の一種です。

遠赤外線の波長は3~1,000μmの領域にあり、赤外線でも長い部類です。この波長域の赤外線は、人間の身体を含む多くの物質を構成している分子の固有振動と合致するため、それらの物体に照射すると、分子の振動を増幅して熱エネルギーを発生させ、表面の温度を高くする性質があります。

逆に遠赤外線を吸収しやすい物質を加熱すると、表面から遠赤外線がたくさん放出されるようになります。遠赤外線ヒーターはその性質を利用した暖房器具です。

熱すると大量の遠赤外線を放射する物質をヒーターにして、電気で高温にします。 その際、ヒーターは熱くなりますが、放射される赤外線そのものには熱エネルギーはありませんので、空気中で遠赤外線のエネルギーが失われることはありません。

現在、家庭用に市販されている赤外線ヒーターは、発熱体の種類によって、シーズヒーター、カーボンヒーター、ハロゲンヒーターなどに分類されます。

シーズヒーターは電気で発熱するニクロム線を金属パイプで包んだもので、ニクロム線と金属パイプは絶縁されているため、触れても感電する危険がありません。

製造や加工も簡単なので、ヒーターだけでなくアイロンやホットプレートなど多くの電熱器具に使用されています。次にカーボンヒーターは、ニクロム線の代わりに炭素繊維(カーボン)を発熱体にした電気ヒーターをいいます。

カーボンヒーターは遠赤外線を放射する効率がニクロム線やハロゲンヒーターよりも高く、電気ストーブの主力になりつつあります。

最後のハロゲンヒーターは、ハロゲンランプの放射熱を暖房に利用したもので、遠赤外線のほか近赤外線や可視光線の放射量が多く、見た目は明るく温かそうに感じられますが、暖房としての効率はカーボンヒーターより劣ると言われています。

ちなみにハロゲンヒーターに扇風機型の製品が多いのは、扇風機の部品や生産ラインを兼用してコストを削減するためで、機能的な必然性はありません。

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赤外線ヒーターのおすすめメーカー

赤外線ヒーターの製造販売は大手家電メーカーをはじめ、多くの空調暖房器具メーカーが手がけています。ここでは中堅3社とその製品をご紹介します。

コロナ コアヒート DH-1218R

株式会社コロナは、新潟県三条市に本社を置く東証一部上場企業で、石油ストーブなどの暖房器具をはじめ、エアコンや除湿器、空調関連機器、給湯器や温水器といった住設用機器の製造販売を行っています。

コロナの遠赤外線暖房機「コアヒート」シリーズは、同社が開発したブラックセラミックコーティングシーズヒーターを採用し、遠赤外線による暖房効果を高めています。

最新モデルのDH-1218Rは長方形のヒーター部を上下に傾けたり、90度回転させることにより、遠赤外線の放射範囲を自在に調整することができます。

コロナ コアヒート DH-1218R

ダイキン セラムヒート ERFT11VS

ダイキン工業株式会社は、大阪府大阪市に本社を置く東証一部上場企業で、空調事業と化学製品の分野で世界的なシェアを誇る大企業です。

同社が販売している家庭用の遠赤外線ヒーター「セラムヒート」シリーズは、人体に吸収されやすい波長の遠赤外線を照射して、利用者の冷えた体を素早く温める輻射式の暖房機です。

遠赤外線は石油暖房とちがって空気を汚さず、エアコン暖房とちがって空気が乾燥することもありません。

「セラムヒート」のヒーター部は可視光線を抑えることで、夜でもまぶしくないレベルの光をほんのりと放ちます。

セラミックヒーター管は丈夫で急な温度変化に強く、水がかかっても割れません。主力のERFT11VSシリーズは上下左右と縦横に首振り可能ですので、用途に合わせてヒーターの向きや角度を調節することができます。

ダイキン セラムヒート ERFT11VS

アラジン CAH-2G10A

アラジン社は1930年代初頭、イギリスに設立された老舗の暖房器具メーカーです。

同社が開発した石油ストーブ「アラジン・ブルーフレーム」は、石油ストーブの原器とも言われ、現在にいたるまで80年以上も製造されている超ロングセラーの銘品です。

 

アラジンはまた電気ヒーターなどの家庭用電化製品も幅広く手がけており、日本では日本エー・アイ・シー株式会社が輸入販売を手がけています。

CAH-2G10Aはアラジン独自のグラファイトeヒーターを2本搭載した2灯管式のハイエンドモデルです。グラファイトeヒーターは起動が速く、点灯からわずか0.2秒でフル稼働状態になるため、寒い日でもすぐに暖まります。

ヒーター部は電動で縦横の回転ができるほか、ヒーターに障害物が近づくと安全装置が作動して自動でOFFするセーフティサポートセンサーを搭載しています。

ヒーターの出力は300Wから700Wまで、50Wきざみで細かく設定することができるので、好みの温度を選ぶことができます。

さらにFullモードの1000Wでは、2.1m先までプラス12度の暖かさを届けます。操作パネルは使いやすいダイヤル型で、暗いところでも操作できるように、ダイヤルを回すと数字が光って表示されます。

小さなお子様も安心のチャイルドロックも搭載するなど、安全性にも抜かりはありません。

アラジン CAH-2G10A

おすすめの赤外線ヒーター

パナソニック デスクヒーター DC-PKD3-C

いわずとしれた日本の大手家電メーカー、パナソニックが製造販売するデスクワーク用パネルヒーターのロングセラーが、DC-PKD3-Cです。

本体は広げると幅105cmになる長方形で、左右の折り目を手前に曲げて「コ」の字型にすることで、膝元を3方から囲んで温める仕組みです。

温度切換は「強・弱」の二段階ですが、「強」でも消費電力は165Wしかなく、長時間使用してもパネルが熱くなるような温度にはなりません。そのため安全性は高いと言えますが、暖房器具としてはやや微力です。

オフィスや勉強部屋で足元が少し冷え冷えするときの補助暖房として使用するのがベストでしょう。

パナソニック デスクヒーター DC-PKD3-C

遠赤外線ヒーターのおすすめまとめ

  • 遠赤外線を物質に照射すると、その物質を構成する分子の固有振動を増幅して熱を発生する性質があります。
  • 遠赤外線ヒーターは遠赤外線が物質を暖める性質を利用した暖房器具です。
  • 遠赤外線ヒーターは発熱体の種類によって、シーズヒーター、カーボンヒーター、ハロゲンヒーターなどに分類されます。