FPS(First Person shooter)というゲームをご存じでしょうか。いわゆるシューティングゲームに分類されるジャンルのひとつで、「First Person」には「一人称(=本人)」の意味があります。

FPSは文字どおりプレーヤーがゲームキャラクター本人になりきってバトルフィールドを移動しながら銃撃戦を楽しむゲームです。FPSのゲームキャラクターはプレーヤーと一心同体ですから、ディスプレイに映る視界も、キャラクター本人の視点になります。

FPSゲームは視野がせまいのが難しいところであり、おもしろいところでもあります。四方八方から不意に襲ってくる敵の数や動きを把握して確実にキルするには、足音や銃声といったかすかな音にも注意を払い、死角にひそむ敵の存在をいちはやくキャッチしなければなりません。

そのために必要なアイテムがイヤホンです。ここではFPSゲームをより楽しめるゲーミングイヤホンについて解説します。

FPSにイヤホンは必要か

FPSゲームは視野がせまいため、死角にひそむ敵の存在や、周囲の戦闘状況を的確に把握するには、ミニマップやレーダーに頼るだけではじゅうぶんとはいえません。耳をすませて、前後左右から聞こえてくる銃声や足音などの細かいサウンドにも注意を払わなければなりません。

しかしディスプレイの内蔵スピーカーや外部スピーカーでは、どんなに耳をすませても敵の位置や動きを正確に把握することはできません。なぜならスピーカーはディスプレイの下か両サイドにあるために銃声や足音の方向がわかりにくく、音質もFPSに適しているとはいえないからです。

FPSゲームのフィールドには、さまざまな物音が飛び交っています。その中から自分に必要な音だけを聞き分けるのは簡単ではありません。その点、イヤホンやヘッドホンであれば音源が耳に近いので足音や銃声の位置や方向がわかりやすく、かすかな音もリアルに聞こえて臨場感も高まります。

またスピーカーのように音を周囲にまき散らすこともありません。FPSゲームを本格的にプレイするには、イヤホンやヘッドホンは必需品だと考えた方が良いでしょう。

プロのFPSプレーヤーはイヤホンを使う

FPSゲームをプレイする場合、イヤホンとヘッドホンのどちらが良いのでしょうか。

ゲーム用のイヤホンは耳栓のように耳の穴に押し込んで利用するカナル型が主流です。カナル型は小型で軽く、装着感はほとんどありません。一方、ヘッドホンは左右のユニットを板バネ入りのヘッドバンドで両耳にハウジングを押しつける形で装着するため、長い時間使っていると締めつけ感や、汗によるムレが気になることがあります。

プロのFPSプレーヤーも、小型軽量で締めつけがないイヤホンを好む傾向がありますが、オフライン大会のように観客を伴う会場では、大きな歓声や騒音があるため、使い慣れたイヤホンで音を聞き分けると同時に、遮音性が高い密閉型ヘッドホンをイヤホンの上からつけて、防音用のイヤーマフ代わりに併用しています。

またチームでゲームを行う場合は、スカイプ用のマイクがついた「ヘッドセット」というヘッドホンを使って、ゲーム中にチームメイトと会話したり、ゲームの経過を実況したりします。このようにイヤホンはいまやFPSゲームに欠かせないアイテムのひとつになっています。

FPSにおすすめのゲーミングイヤホン

FPSゲーム用のイヤホンは音楽用とちがって、音質は重要ではありません。大切なのは音源の位置を的確に把握できること。そして音のピントがクッキリと1点に集中して聞こえる定位の良さです。ここでは代表的なゲーム用イヤホンのメーカーとおすすめ製品をご紹介します。

Razer Hammerhead V2

Razer(レイザー)は1998年創業のアメリカ企業「Kärna LLC」が開発したゲーミングデバイスのブランド名でしたが、2000年に倒産しました。

その後、中国系シンガポール人とアメリカ人実業家が共同でRazerのブランド権を獲得し、2005年にRazer Incを新たに設立しました。本社機能はアメリカにありますが、ターゲットの市場は中華圏になります。

Razer Hammerhead V2は、マイクを持たないエントリ―モデルのゲーミングイヤホンで、FPSゲームはもちろん、音楽鑑賞にも利用できる音質を誇っています。ボディはアルミ削り出しで高級感があり、しかも18gの超軽量モデルで持ち運びやすく、通勤・通学時の日常使いでもタフに使えます。

Razer Hammerhead V2

Creative Sound BlasterX H7 Tournament Edition

シンガポールに本社を置くCreative Technology, Ltd.(クリエイティブテクノロジー) はサウンドカードや音響関連機器に定評があるマルチメディア機器メーカーです。

同社のSound BlasterX H7 Tournament Editionは、最上位の「 Sound BlasterX H7」に改良を加えたゲーミングヘッドセットで、USBデジタル接続とアナログ接続の両方に対応しています。

デザイン面では鮮烈なレッドのアクセントカラーとマッチするメタルプレートのロゴの「X」が赤く光るバックライトが特色です。音質面では、50mmの大径ドライバーにカスタムチューニングを施し、マイクも新設計のノイズ低減タイプを採用。ゲームはもちろん、iPhoneやAndroid端末などを通じて音楽鑑賞や音声会話も可能です。

Creative Sound BlasterX H7 Tournament Edition

ROCCAT SCORE

ROCCATは2007年にドイツのハンブルグで創業したゲーミングデバイスメーカーです。

ROCCAT SCOREはゲーミング用に開発されたカナル型の超軽量イヤホンで、形状記憶ケーブルのイヤーフックで安定した装着感を実現しています。

イヤーチップは8種類を同梱。ユーザーの耳に合わせて装着することで、完璧なフィット感を得ることができます。音質面では低音専用の10mmドライバと中高音専用の6.8mmドライバを左右のハウジングに配した2way仕様で、ダイナミックな低音とクリアで伸びやかな中高音を両立しています。

ROCCAT SCORE

Ozone TriFX

Ozone Gaming Gearは、スペインのゲーム愛好家が結集して創立したゲーミングデバイスブランドです。Ozone TriFXはチームプレイ用のマイクがついたゲーム対応のヘッドセットで、音楽再生にも対応できるオーディオ品質を兼ね備えたオールラウンドなモデルです。

音質は交換可能な3種のEQエンハンサーで調整できます。またPTTコントローラーを搭載しており、スマホで音楽やゲームを楽しみながら、ワンタッチで通話モードに切り替えることができます。音量やノイズキャンセリングの操作も可能です。

Ozone TriFX

MadCatz

Mad Catzは、1989年にアメリカで設立されたゲーミングデバイスメーカーで、最盛期にはアメリカを代表するゲーム周辺機器メーカーのひとつに加えられるほど発展しましたが、その後の経営難により2017年3月30日に連邦倒産法の適用を申請して、事実上倒産しました。

日本にも多くのファンを持ち、ゲーミングイヤホンについても「E.S.PRO 1 Gaming Earbuds」や「F.R.E.Q.TE」などのヒット作を生んだブランドでしたが、すでに全製品が製造停止となり、会社自体も消滅しています。

fpsに適したイヤホンのまとめ

  • FPSはプレ-ヤーがゲームキャラクター本人になりきって行うシューティングゲームのことを言います。
  • FPSはディスプレイ上の視野がせまいので、周囲の音で敵の動きを察知しなければなりません。そのためにイヤホンやヘッドホンが欠かせません。
  • イヤホンは小型軽量で装着感がなく、ヘッドホンは大きく重い反面、遮音性に優れる特徴があります。